Vol.119 アーティスト

米倉利紀

オフ・ブロードウェイで5003回の公演を記録した「I LOVE YOU, YOU'RE PERFECT, NOW CHANGE」がオリジナル演出家ジョエル・ビショッフの演出のもと、中川晃教、白羽ゆり、神田沙也加、米倉利紀の4名のキャストにて、2011年10月に公演が行われます。
OKStars Vol.119ではキャストのひとりである米倉利紀さんが登場!「I LOVE YOU, YOU'RE PERFECT, NOW CHANGE」へのいきごみなどお聞きしました!

「I LOVE YOU, YOU'RE PERFECT, NOW CHANGE」出演が決まった時はどう思いましたか?

まず本当にありがたいなと思いました。僕は1992年にデビューしてから歌一筋で活動してきて、その間にドラマや映画のお話をいただいたこともありましたが、とにかく歌を歌いたい一心で役者というお仕事をお断りしてきたんです。それが2008年にお芝居のお話があって考えに考えた結果、初めてチャレンジさせていただきました。それから度々お芝居の話をいただくようになって、本来の歌を歌う米倉利紀ではないところを見てくださっている方もいることが自分への自信にもつながりましたし、自分の新しい可能性を見付けられた感覚もありました。この「I LOVE YOU, YOU'RE PERFECT, NOW CHANGE」のお話をいただいた時は、自分の音楽で書く歌詞の世界も恋愛ものが多いので台本に共感する部分がたくさんありました。なるほどと思えるところもあったり、ここは自分とは違うかなというところもありましたが、とにかく感情が台本、ストーリーにぐっと手を伸ばした感じがしたんです。それから何度か台本を読ませて頂いて、ぜひやらせてください、と返事をさせていただきました。

>本国で5003回のロングラン公演ということでしたが、米倉さんはご覧になったことはありましたか?

タイトルは知っていたんですが、残念ながら観たことはなかったんです。僕はニューヨークにも住んでいるので、演出家のジョエルさんが日本に来た時に「当然観たよね?」って聞かれて。観たことありませんって答えたら「嘘でしょ?(笑)」って一言をいただいてしまい、5000回もやっているのに…ってところからのスタートになりました(笑)。僕は日本で生まれ育った日本人ですけど、一番多感な20代、30代の20年くらいをニューヨークで過ごしているので、逆に日本にいる時の方が戸惑いを感じることも多いんです。だから、はじめて台本を読ませていただいた時に、感情が台本とストーリーに手を伸ばした感覚があったとお話しましたが、キャスト4人が集まってジョエルさんと会った時にも同じような感覚があったんです。さらにこのチームで魅力的な舞台になると感じました。

現時点ではまだ稽古は始まっていないところですが、どんな舞台になりそうですか?

僕にもまだどうなることか…(笑)。キャスト4人の中では僕が一番お芝居の経験は少ないんです。なので他の3人がリードしてくれることがたくさんあるだろうし、そこに僕が身を預ける楽しさもあると思います。そして何より、お芝居の場合、演出家が絶対というルールがあるので、そこは覆せないというか、ジョエルさんが僕たちをどう引っ張ってくれるのかなっていう期待している状態ですね。なので今は楽しみにしているとしか言いようないですね。

「RENT」など毎年コンスタントに舞台に出演されて実績を築かれていて、R&Bシンガー/アーティストとしての米倉利紀ではない立ち位置についてどう思いますか。

元々お芝居をやろうと思って大阪から出てきたわけではないんです。どちらかといえばお芝居はやらない、と思って出てきたので、こうやってお話をいただける方の熱意とか、僕の音楽や歌以外の何かを見付けて必要としてくださる方がいるならやり続けたいなと思っています。ただ、こうやってお話をいただける中で自分の中にもハングリー精神も出てきています。こんな作品に出演してみたい、あの作品にもう1回出演してみたいというような気持ちもありますが、恋愛と同じで付き合いたいって思っているだけじゃだめですよね。相手も同じように思ってくれないと成り立たない、あの役をやりたいなと思っているだけじゃできないし、相手から付き合いたいなって思われても、それだけじゃ僕オッケーできないなとか(笑)。今回の作品もそうですが、今まで出演させて頂いた作品では何かをきっかけに相思相愛になれたというか、本当に愛し合えているかはこれから始まることですけど、お互いに興味を持てたということで、今はお芝居とのデートが始まっているところですね。

普段のアーティスト活動と、ミュージカルの舞台は違いはありますか?

デビューして19年経ちますが、デビューしたばかりの頃はレコード会社のプロデューサーさんらがいて、ライヴのリハーサルの時もMCから全て指揮していただいていましたが、ある時から自分でアルバムをプロデュースするようになって、ツアーも自分のプロデュースで、いろんなことを自分でジャッジするようになったんです。やりがいもあるし、やる意味もあるし、それが今の自分だと思います。でも、お芝居の世界に入ると、そこが全く逆転して、身を預けるという事になりその面白さを楽しんでいますね。ただ、正直、葛藤もありますよ。38歳という年齢と19年間歌をやってきた経験で積み重ねてきた自信や誇りがあるのは当然です。その自信や誇りとかの輝きを失わないようにで大事に抱えていたいなと思います。このお芝居に関わる全てのみなさんが積み重ねてこられたキャリアを大事に抱きしめながらこの舞台を作れたらいいなと思います。

共演の方々についてはいかがでしょう。

キャストの皆さんとは今回初めて会ったんです。中川さんとは以前にお会いしたことがあると思っていて、「会ったことありますよね?」「いや無いと思います」ってそれで終わってしまいました(笑)。知っている人がいるから心強いと思っていたんですけどね…。
初顔合わせの数日後、白羽ゆりさんが僕のライヴを観に来てくださいました。基本的には白羽さんが相手役になるので、撮影もいっしょにやらせていただいたんですが、その時はまだお互い気を遣っているところがあったと思うんです。僕はいつもこういう時には自分のライヴを観に来てもらって、これが僕です、という方法が一番だと思っているんです。終演後にお話しした時には「すごく良かったですよー!」という一言から会話が始まって、米倉利紀という人間を知ってもらえたからか、すごく親密な雰囲気というか物凄く身近に接していただいて、心の距離がえらく近くなりました。ありがたいことです。

「I LOVE YOU, YOU'RE PERFECT, NOW CHANGE」のテーマが「男と女の関係は永遠である!」ということですが、米倉さんは男と女の関係は何だと思いますか?

基本的には恋愛だと思うんです。人間同士という関係は当然ですが、それ以前に恋心というか。誰かを大切に思う感情は愛情だと思うんです。友情の中にも家族愛の中にも愛情がありますし。「RENT」で僕が演じたのは男同士の愛、他には女性同士の恋愛を演じた人達もいましたし、バイセクシャルを演じた人達もいました。恋愛感情のコントロールって難しいですけど、人間が生きていく上で恋愛って必ず必要なんじゃないかなって僕は思います。それが本当にリアルに描かれているお話なのがこの「I LOVE YOU, YOU'RE PERFECT, NOW CHANGE」で、そして日本人にはなかなかないであろう、理屈だらけの愛の話です。理屈で繰り広げられる男女の間のラブストーリーがこの芝居の魅力だと思います。

稽古はこれから始まるということですが、見どころや見て欲しいところはいかがでしょう?

まだ台本と音楽しか分からない段階ですけど、とにかくこの4人が選ばれたことに意味があると思うんです。4人の年齢差とかキャラクターとか。オリジナルの演出家であるジョエルさんが日本に来て、また1からオリジナルを作りたいんだって仰られていました。それとその時にジョエルさんが僕らには、稽古が始まるまで台本を読んだり、曲を聞かないでくださいって言われたんです。僕らひとりひとりのキャラクターを作りたいって仰られていて、だからオリジナルを観たり聴いたりしてそこに沿う必要はないんだって。なので、「I LOVE YOU, YOU'RE PERFECT, NOW CHANGE」ていうミュージカルを知っている人も知らない人も、オリジナル演出家がまた新しくこの作品を作るというところ、それ自体がまず見どころですね。新しくまたオリジナルを作り出すセンスが見どころだと思います。

米倉利紀さんの今後やっていきたいことは?

いい恋愛がしたいですね。(笑)

>えっ!?

いい恋愛したいですよ(笑)。ところで今の時代、「恋愛したい」って言っちゃダメって知ってましたか?(笑)先日、友達に恋愛相談した時に「TOSHIさんって恋愛に恋愛してる!」って言われました。その時に周りの20代の人たちに調査?!をしたところ(笑)「恋愛がしたい」って言ったらダメなんだという事が発覚したんです。恋愛したいってことは誰でもいいんでしょ?ってすごく現実的で(笑)。だからまず好きな人が欲しいって感情が先なんだよと言われたんです。好きな人がお付き合いする相手になるでしょ?って。いや、それは分かるけど「面倒くせ~」って(一同笑)。その紙一重の言葉と感情の位置関係や持って行き方で恋愛が成功したり、失敗したり。時代は変わっているんだなっていうのと、自分も付いていかなきゃという葛藤といい恋愛がしたいなって思います。
仕事でやりたいことはもちろんいっぱいありますけど、語らなくても、レベルアップしていきたいということ以外には展望はないんですよ。後退したい人は誰もいないでしょうし、新たな道を選ぶときの選択しかないわけで、その原動力が何かと言うと、僕は恋愛なんです。だからいい恋愛がしたいです。

米倉利紀さんの“モットー”をお聞かせください。

学び、です。いつも忘れないようにしています。長く経験していくと嫌でも知識がついていきますし、これはこうだってひとつひとつの経験をリンクさせていけるようになるし、それで物事が解決しちゃうこともあります。でもそれだと何の進化もできないんじゃないかなってここ2、3年で特に感じています。お芝居をやらせていただくと、年齢が一回りくらい違う人達と一緒にお仕事をする事があります。お稽古場ひとつとってみても、中にはお稽古中に平気で居眠り出来ちゃう人もいるんですよ。それって彼らからすると自分の出番じゃないから何が悪いんですか?って話で。実際、やることやっていれば何も悪いことじゃないんですけど、僕らの世代からすると、見ることも学びなんじゃないかなって思うんです。でも彼らが他の人達のお稽古を見なくてもできるのであれば、それでいいんじゃないかなって思うようにもなりました。見るも学びってのは僕の価値観であって、誰かに押し付けるものではないというか。さっきの恋愛がしたいじゃなくて好きな子が欲しいって言わなきゃならないのと一緒で、いろんな場面で新しいことを学ばないと自分が経験してきたことも守れないんだなって思います。

このインタビューを読んでいる方にメッセージをお願いいたします。

「I LOVE YOU, YOU'RE PERFECT, NOW CHANGE」はリアルな男女の関係を描いたラブストーリーであることと、ニューヨークで本当に長い時間を掛けて試行錯誤されながら作られたミュージカルだというお話を演出家のジョエルさんから伺いました。今回の出演者である僕たちが新しいオリジナルを作っていくことになりますが、元々この作品が持っているメッセージを崩すというという事ではなく、愛の解釈っていろいろあると思うんですね。日本文化では言い訳や言いたい事をストレートに言わないことが美徳であるとか、旦那の浮気を知っていても陰で泣けばいい、みたいなところがあったりしますけど、アメリカ文化では全く逆だったりするところがあります。一概には言えませんが、言いたいことはなんでも言うという事ではなく、実はもの凄く繊細だったりもします。僕が現時点解釈しているこの作品の中には尖っていて繊細な愛の形がたくさん詰まっています。尖ったナイフと同じです。尖ったナイフは鋭利ですが、実はもの凄く繊細なんですよね。そんな角度からもこの作品を楽しんでいただけたらと思います。それと理屈だらけの愛のお話も楽しんでいただけたらいいなと思います。

米倉利紀さんからOKWaveユーザーに質問!

皆さんはどのくらいのタームでお付き合いして別れているか聞きたいです(一同爆笑)。
期間を決めている人はいないと思いますけど、出会いがあったら別れもあるということで、
最長でどのくらいかということと最短でどのくらいかをぜひ理由付きでお願いします。
その皆さんからのご回答を元にお稽古を頑張りたいと思います(笑)。

Information

オフ・ブロードウェイ・ミュージカル「I LOVE YOU, YOU'RE PERFECT, NOW CHANGE」

1996年8月1日から2008年7月27日までオフ・ブロードウェイで上演された大人気ミュージカル。テーマは「男と女の関係は永遠である!」いろいろな男女の愛の形を18のシチュエーションで綴る。
本公演では、オリジナル演出家JOEL BISHOFF(ジョエル・ビショッフ)が来日、演出・振付を担当。オフ・ブロードウェイの大ヒットミュージカルが、オリジナル演出家の手により、新たな魅力を加え、東京で幕を上げる。

公演:2011年10月8日(土)~2011年10月23日(日)
※全17ステージ
会場:東京グローブ座
演出・振付:ジョエル・ビショッフ
出演:中川晃教 白羽ゆり 神田沙也加 米倉利紀
チケット:2011年7月10日発売 チケットぴあ
0570-02-9999(Pコード:412-990)
0570-02-9970(発売日特電)
価格:S席8,400円、A席7,350円
お問合わせ:サンライズプロモーション東京:0570-00-3337

※開場時間:開演30分前
※当日券販売:開演1時間前から販売
※年齢制限:未就学児童入場不可

地方公演:

仙台公演 2011年10月27日(木)※全1回公演
お問い合わせ:仙台放送:022-268-2174
兵庫公演 2011年11月3日(木)兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール※全2回公演
お問い合わせ:キョードーインフォメーション:06-7732-8888
福岡公演 2011年11月5日(土)キャナルシティ劇場※全1回公演
お問い合わせ:ピクニック:092-715-0374

公式サイト:http://www.musical-iloveyou.com/

Profile

米倉利紀

1972年10月21日生まれ、大阪出身。
1992年4月25日にメジャーデビュー。
通算34枚のシングル、16枚のオリジナルアルバム、14枚の企画アルバム(ベストセレクション、コンサートCDを含む)、18枚の DVD(ビデオクリップ集、コンサートDVDを含む)をリリース。毎年、春と秋のコンサートツアーを開催。
中西圭三、郷ひろみ、中山美穂、吉田拓郎、広瀬香美、大黒摩季、ディズニーとのコラボレーション、SandyLam、SMAP、和田アキ子、少年隊、KinKiKids、TOKIO、宇都宮隆への楽曲提供など、作家としての活動も行っている。
2008年11月より行われたブロードウェイ・ミュージカル“RENT”の JAPAN PROJECTにCollins役で出演。
2009年9月には、日仏交流150周年記念公演「ムーラン・ドゥ・ラ・ギャレット」の主役、ロートレック役で好評を博す。
2010年3月~4月に自身初のストレートプレイとなる、「Duet For One」二人芝居で精神科医フェルドマン役で出演。
2010年10月より行われたブロードウェイ・ミュージカル“RENT” のJAPAN PROJECT再演にCollins役で出演。
2008年より役者としての活動も始め、音楽界だけには留まらず幅広く活動中。

米倉利紀オフィシャルサイト toshinoriyonekura.com

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