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vol.12 天願大介監督
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とある日本の西の外れにある小さな村『要村』が内閣総理大臣から表彰を受けることになり、賑わっている。
理由は、「日本一出生率が高い村として日本政府から認定されたから」
何故、この村は出生率日本一になったのか?
それは14年前に起こった、世界で一番美しい夜に遡る−−

田口トモロヲと石橋稜の怪演と、怪しく美しいヒロインを演じた元宝塚劇団女優 月船さららに加え、三上寛、榎本明、佐野史郎など個性派俳優が脇を固める話題の“エロテロ作品”。
『10QUESTIONS』第12回目に登場するのは、日本が世界に誇る巨匠・今村昌平を父に持つ、本作の原作・脚本・監督を手がけた奇才・天願大介に、「世界で一番美しい夜」の魅力と制作秘話について10問のQ&Aインタビューをお送りする。
蛇が電線に接触した事故から、“蛇の自爆テロ”という発想がおもしろいと思いました。なぜそれを映画に取り入れようと思われたのですか?
記事を読んだとき、素直に感動してしまいました。そして、蛇が命をかけて止めたものとは何なのか、それを真面目に考えなければと思いました。それがこの映画のスタートです。
「美しい夜」の定義が本作ではとてもシンプルに打ち出されていたと感じたのですが、天願監督にとって思う「美しい夜」はどんな過ごし方でしょうか?
vol.12
 未来は誰にもわからないんです。でも、安らぎや幸福が永遠に続くと思える瞬間があるから、人は生きていけるのだと思います。特別なことをしなくても、何となくそう思える夜が理想ですね。
冒頭、スズキコージさんのアニメーションで始まりますが、アニメーションを入れようと思ったのは何かきっかけがあったのですか?
以前、一緒に仕事をしたことがあります。それ以前からコージさんの絵のファンでしたし、昔よくアニメーションで始まる映画を観ていたので、一度やってみたかったんです。
恐らく本作を観た誰しもが一番最初に感じるのは、“エロテロな作品”だと思うのですが、エロの要素って世の中で結構重要で、ユーモアで純粋な部分だとわたしは個人的に感じていますが、本作でのエロを盛り込んだ理由はなぜですか?
これはセックス自体を描くのではなく、「セックスについての」映画です。僕は異性愛者で男ですから、女性の「気持ちいい!」という表情を見るのが大好きです。そのとき暴力や死や絶望は、頭から追い出されているんじゃないでしょうか。セックスは客観的に見れば滑稽ですが、同時に愛おしいものだと思います。
ヒロイン輝子に月船さららさんを起用した理由は何でしょうか?
(とても合っていたと思います)
彼女の持っている「圧力」ですね。最初にお会いしたとき、外見の美しさもさることながら、この人は内側に相当強い圧力を秘めていると感じました。現場で彼女を演出していて、それが間違っていなかったと実感しました。
監督にとって、映画とは何ですか?
vol.12
自分が他の誰でもない独特の存在であることを証明できるもの。観客として、多くのことを映画から学び、感じ、生きてきました。借りだらけです。その借りを返すために映画を作り誰かに観て貰っているような気もします。その誰かがまた借りを返すために何か(映画を作ることだけではなく)を始めてくれれば最高です。
影響を与えられた映画は何ですか? いくつでも教えてください。
デュシャン・マカヴェイエフの作品群、「エクソシスト」「ブリキの太鼓」「ゴッドファーザー」「エレメント・オブ・クライム」「田園に死す」いくらでもあります。若い頃観たほとんどの映画に、何らかの影響を受けていますから。
今後どんな映画を創っていきたいですか?
オリジナリティのある娯楽作品。日本映画でもやればできるんだってところを世界のヤツらに見せてやりたい。心意気だけは負けてません。
生きていくうえでの、Motto(モットー)は何ですか?
反省すれど後悔せず。
最後に当インタビューを読んだ人に、メッセージをお願いします!
「世界で一番美しい夜」は僕がこれまでやってきたことの、取り敢えずの集大成です。僕の定義では、「はみ出す力」こそ映画です。面白い映画が好きな人は、絶対観た方がいい。これ、相当はみ出してますから。
天願監督が今一番気になっていることは何ですか?:みなさんが思う“世界で一番美しい夜”は何ですか?
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「世界で一番美しい夜」

配給:ファントム・フィルム
公開表記:5月24日(土)より、渋谷シネ・アミューズ他にて奇跡の解禁!

出演:田口 トモロヲ 月船 さらら
市川 春樹 松岡 俊介 美知枝 斉藤 歩 江口のりこ 佐野 史郎/ 柄本 明 角替 和枝/三上 寛 石橋 凌
原作・脚本・監督:天願 大介

提供:ジェネオン エンタテインメント
配給:ファントム・フィルム 宣伝協力:ビー・ウイング
支援:文化庁(ロゴ)
2007年/カラー/アメリカンビスタ/ドルビーSR/160分

公式サイト

vol.12 天願大介監督
天願大介監督

日本が世界に誇る映画界の巨匠、今村昌平を父に持つ。
1991年、初めて監督、脚本を手がけた『妹と油揚』では、PFF審査員特別賞を受賞。同年、『アジアンビート(日本編)アイ・ラブ・ニッポン』で長編監デビューを果たす。

1993年 ドキュメンタリー作品『無敵のハンディキャップ』を発表し、国内外で大きな反響を呼ぶ。
父、今村監督の『うなぎ(97)』、『カンゾー先生(98)』『赤い橋の下のぬるい水(01)』、アメリカ同時多発テロをテーマに世界の映画監督が短編を制作した『11’09''01/セプテンバー11(02)』などの脚本に参加する。
2002年『AIKI』監督作品がキネマ旬報ベスト・テン第5位に選出されるなど高い評価を得る。
2006年『暗いところで待ち合わせ』では、大胆なサスペンスと繊細な描写で新境地を拓く。
 
更なる躍進が期待される日本監督の1人である。