OKStars インタビュー

Vol.146 アニメーション監督

山田尚子

OKStars Vol.146は映画「けいおん!」の山田尚子監督へのインタビューをお送りします!

映画「けいおん!」、劇場版ということで意識したところは?

TVシリーズの唯たちの持っている空気感は変えないようにしようと思いました。映画ということでは、TVシリーズよりももう一手間かけようという感じで挑戦しようと考えました。

TVシリーズで卒業という大団円を迎えての、今回の映画「けいおん!」ということで、どの時期、どういった内容にしようと考えましたか?

今回がはじめて「けいおん!」に触れる方もいると思いましたので、私には唯たちが制服を着ている姿が魅力的だったので、その唯たちが一番輝いている時期を見てほしいということで在学中の設定で考えました。

では「ロンドンに卒業旅行」にしようと思ったねらいは?

音楽の聖地ですし、秋山澪が渋い趣味を持っていて、デヴィッド・ボウイとかの大御所の名前を出したり、すごく正当な理由でロンドンに行きたがっていたのでロンドンにしようと。海外の候補地ということでは唯たちの会話とは別に、琴吹紬の別荘があるということでフィンランドという案もありました。
予告にも出てくるアビーロードとか、とくに澪のテンションが上がっているんですけど、残念なことにそこにいることに本人たちが気付いてなかったりします(笑)。

ロンドンのどんなところに注目しようと思いましたか?

脚本の吉田玲子さんとロケハンではタッグを組んで行ったんですが、いかにも観光名所のようなところはあまり意識しないようにしましょう、という話をしました。唯たちが観光名所をしっかり廻って納得するとは思えないし、道ばたに落ちてる葉っぱの形とか、外国の家の窓はかわいいとか、そういうところに意識がいっちゃうと思うので、ダイナミックな目線では見ないようにしようと思いました。個人的に実感として感じた「外国人は大きい!」というところは画面にもうまく出せた気がしてます。

アフレコについて監督がキャスト陣にお話されたことは?

TVシリーズの最初の時にもお話しして、今回もお話ししたことは、とにかく普通にお願いします、ということでした。演出として盛り上げたり感傷的な映像が出てきても、唯たち自身はそんなことは知らないので、変に美化せずに普通に喋ってくださいとお願いしました。

では映画「けいおん!」の見どころをお願いします。

映画ということでスケールが大きくなりすぎると、これまで観てくださっている方にショックを与えてしまうかもしれないし、かといっていつも通りすぎると映画じゃなくてもよかったのでは?と思われてしまいますし、そのバランスに気をつけました。演奏シーンも絵作りも、1カットに収めるキャラクターの数がTVシリーズよりも多いとか(笑)些細なことの積み重ねですが、そういうところで全部にちょっとずつスペシャル感が出ていると思います。

監督が最初にTVシリーズの「けいおん!」という作品に携わることになった時に、どう感じましたか?

女子高生なのにレス・ポールのギターなんて贅沢って思いました(笑)。本物の高い楽器をしっかり持つということがいい重しになっているなと思いました。紬のキーボードとかは個人的にもシンパシーがあるので、感じるところの多い作品だと感じました。

女子高生のリアリティというところも作品にとって大事なところだと思いますが、監督としてはどの部分を大事にしようと考えましたか?

とにかく唯たちを見る、ということですね。シナリオを読んだ時に、唯たちが脚本のために動かされていないか、ちゃんと唯たちの意識で動いているかというところを大事にしました。お話のためにキャラが動くのは大事なんですけど、それを唯たちに背負わせてしまうとバランスが崩れてしまうので、唯たちは唯たちとして生活している上で、そこに話を練り込む作業を大事にしました。

「けいおん!」は女子中高生からバンドマンや幅広い世代の方に支持されてきたと思いますが、監督は「けいおん!」という作品のどんなところに魅力があると思いますか?

時代の最先端ではなく、むしろ昭和のような温かみがあるところでしょうか。それと私は外国の音楽は60年代とかも好きですけど、日本の80年代、90年代の音楽が好きなので、当時の変に盛り上がっているような多幸感とか、女子高生の感覚と80年代のお祭りのような感覚って似ているんじゃないかなって思います。そういうところから劇伴の音楽もちょっと懐かしい雰囲気のものをお願いすることが多かったです。テクノポップサウンドみたいなものも今風ではなく昔ながらのものみたいにしていただいたり、全体にちょっと懐かしいというようなところですね。

予告編を海外の方が観て「この駅は俺も利用してるよ!」とかすごく盛り上がっているのですが、海外の方にもメッセージをお願いします。

外国の方が「けいおん!」を好きになるポイントってどこなんでしょう?(笑)派手じゃないので、ああいうゆったり感がどう伝わっているのか私も知りたいくらいですが、映画「けいおん!」楽しんでいただけるといいなと思います。

OKStarsから皆さんに質問!

「けいおん!」にちなんで、みなさんが弾いてみたい楽器は何ですか?

ご回答いただいた方20組40名様に映画「けいおん!」劇場鑑賞券をプレゼント!
締切:2011年12月8日(木)

Information

映画「けいおん!」
公開中!

あの大人気TVシリーズが遂に映画化!TVシリーズでは描かれなかった、桜が丘高校在学中の軽音部5人の繰り広げるゆるやか部活ライフを描く。

卒業を控えた軽音部3年生 唯、澪、律、紬の4人は、いつもどおり部室でお茶したり、バンドの方向性を話し合ったり?とゆるやかな時間を送っていた。
そんなある日、教室で同級生たちが「卒業旅行」を企画していることを知り、唯たちも卒業旅行に行こうということになる。
そのことを聞いた梓も参加することになり、各自、候補地の希望を出す中、くじ引きの 結果「ロンドン」へ行くことに決定!
ガイドブック等旅行の準備をしながら、各自、ロンドンへの思いをはせる。

原作:かきふらい(芳文社 「まんがタイムきらら」連載)
監督:山田尚子
脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン:堀口悠紀子
アニメーション制作:京都アニメーション
配給:松竹

映画けいおん!公式ホームページ
(C)かきふらい・芳文社/桜高軽音部

Profile

山田 尚子
演出、アニメーター。
京都アニメーション所属。
代表作は「CLANNAD AFTER STORY」(絵コンテ、演出、原画)、「けいおん!」「けいおん!!」(監督)など。

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