OKStars インタビュー

Vol.177 俳優

矢崎広

OKStars Vol.177は若手人気俳優の矢崎広さんが登場!初主演舞台となる『MACBETH』のことを中心としたパーソナル・インタビューをお送りします!

舞台『MACBETH』にて初主演ということで、まずはご感想をお聞かせください。

感慨深いです。役者になったからには主演になる日を夢見てやってきたはずなのに、いざ初主演が決まった時にはワクワクもしましたけど、信じられないような気持ちにもなりました。ただ、主演とはいうものの取り組むスタンスはとくに変わらず、挑戦させてもらう感覚でいます。

演出の板垣恭一さんとは2011年末の『大江戸鍋祭~あんまりはしゃぎ過ぎると討たれちゃうよ~』に次いで2度目の演出となりますが、板垣さんの演出についてはいかがでしょうか?

板垣さんの演出で僕が主演ということをすごく嬉しく思います。どんなに役者側が不安を抱えていても「大丈夫だ」と言ってくれますし、間違った方向にいったらちゃんと正してもらえるので、思いっきり演じられますね。
舞台の場合は、役者がアイディアを持ち込んで、それが違った場合には練り直すというやり方だと僕は思っているので、それを認めてくれる板垣さんをすごく信頼しています。『大江戸鍋祭』の時はそれこそ舞台経験の少ない人から大和田獏さんのような方まで、いろんな役者が持ち寄ったアイディアを戦わせながら、同時にそのアイディアを尊重してくれたので、最後は板垣さんのマジックのようなものでまとまっていったんです。それぞれが好き勝手なことをしてたはずなのが(笑)、ちゃんとまとまっていたのがすごかったです。

>安心して挑める、というところでしょうか?

でも、正直、怖いですよ(笑)。板垣さんは普段から穏やかな方ですけど、主演には厳しいという怖い一面も垣間見ていますので(笑)。

では稽古への入り方はどのようにしていますか?

最近はすごく調べて入るようにしています。歴史上の人物だったら一通り調べたりお墓に行ってみたり。自転車で旅する主人公だったら、僕も自転車を買って一人で旅をしてみるだろうし、それをしないと自分が落ち着かないと思います。ただ、マクベスの役はさすがに経験できないので(笑)、マクベスの時代のものや似ているものとか疑似体験できるものを探します。役者って幸せなことに先人たちがたくさんいるので、そういう先人たちのアプローチも見て、じゃあ自分はどうするか考えたりします。そうやってある程度役を作り上げて稽古に入りますね。以前はまっさらな状態で臨んでいました。でも自分自身スタートが遅れていると感じたし、実際、準備することですごく楽になれたので、これはやるべきことなんだと思いました。史実だとか、犯罪心理だとか、確信できるものの上に自分の演技を作れますので気持ち的に楽になれますよね。

今回、主演としてこころがけたいことは?

どうしても周りのことを気にしてしまうので、今回は周りのことを気にしないようにしようと思います。バランスを見ることはすごく大事なことですけど、なるべく思いっきりやろうと思います。それが良いか悪いかは板垣さんと相談しながらですね。

会場がラフォーレミュージアム原宿ということですが、その点については?

『MACBETH』はシェイクスピアの作品なので、劇場のイメージですよね。それをラフォーレ原宿のイベントスペースを使うということに新しさもあるし、いろんなこともできるんじゃないかと思います。なので舞台に立つ僕も楽しみにしています。

今回の『MACBETH』の内容はいかがでしょう。マクベス役は年齢が高めの方が演じるイメージがありますね。

僕の年齢でマクベスを演じるということもそうですし、しかもあの会場で演じることも、新しさが出せるんじゃないかと思います。ただ、内容そのものは崩したものではなく、原作に忠実にかっちり演じるので、それが主軸だからこそいろんなことができるんじゃないかなと思います。

>シェイクスピア4大悲劇のひとつで古典とも言われる「マクベス」ですが、矢崎さんはこの題材そのものをどう思いますか?

シェイクスピアの作品というと、書かれている言葉は難しいのに、台詞1つ1つに凄くパワーがあって、気がつくと泣いてる、みたいなところがあると思います。役者の僕としても、言葉や言い回しさの難しさはありますけど、感情がそこにあるので、パワーや身体といったものでお客さんとその感情を共有できるように挑戦していきたいです。
この『MACBETH』の物語自体は分かりやすいと思います。主人公のマクベス将軍がいて、マクベスは魔女にそそのかされて…。あ、「魔女」っていう存在が突然出てくるのはよくわかりませんけど(笑)。その魔女の戯言で王を殺してしまって、その結果が自分に返ってくる。自分のやったことに怯えたり、その後、王を殺した共犯者でもある自分の妻がどんどん狂っていくとか、物語の筋書きはよく分かると思います。

作中で印象に残っている台詞はありますか?

注目してしまうのは、「きれいは汚い。汚いはきれい」という魔女の言葉ですね。すごくドロドロした言葉ですけど、今の自分にも近いかなって思います。お客さんの前で演じていてきれいに感じてもらっていることと、その裏のドロドロした部分とか、そういうところは似ていると思います。役者ってこういう仕事なんだなっていう風に変化してきているところです。

演じることをどんな風に考えていますか?

以前は「矢崎広が全力で役を演じるもの」としてガムシャラに僕の感情をすべて出すものが役者だと思っていました。だけど最近は周りのことや、バランスを見るようになって、ワンシーンの中でも「僕のやるべきところはここだ」とか「頑張るセリフはここだけだ」ということを考えるようになりました。とくに舞台は力を全部に出すだけでは芝居を壊してしまうし、自分も損をすることに気づいたので。俯瞰して全体を見るようにして、じゃあここだけやってみようと考えるようになったら、お客さんからも良く見えるようになれたので、役者ってこういう作業なのかな、と気づかされました。
役者は役をもらっていろんな役を演じるので、その役がそこにいる意味をお客さんに伝えたいなと思います。それってすごいことだし、怖いことでもあるけど、これが生きがいなんだと思います。舞台に出はじめたばかりの頃に「もっと命をかけろよ」と先輩達に言われたんです。その当時も汗や涙を流してガムシャラに僕なりに命かけていましたけど、命をかける方向性が少し分かってきたところです。

>舞台の魅力はどんなところでしょう?

客として観ても、役者として立っても舞台は好きです。劇場の中には舞台上の役者も生きていて、お客さんも生きていて、いろんな生があるからですかね。照明さんや音響さんのすごい仕事も生で起きているから、僕は舞台に立つといつもワクワクするんです。

ではそんな役者を目指したきっかけは?

16歳の時に劇団ひまわりのオーディションに受かって研究生として上京してきました。インターネットから応募したら、「オーディションに来て下さい」って連絡がきたんですが、山形ではとんでもないことなんですよ(笑)。それだけで「オレはイケる!」って興奮しまくりでした。はじまりは目立ちたいとかそんなことだったのが、オーディション通知が来てからは「オレはイケる」になっちゃったんですよね。山形から東京まで親父の車でオーディションを受けに行って、帰ってきたら今度は「合格しました」って通知が来てさらに「オレはイケる」と。そこからですよ、僕の勘違い人生(笑)。でも実際やってみたら楽しくて、しかも自分はイケると思っているから火が付いたら止まらないですよね。

>それは今でも?

さすがに今は「オレはイケる」というのは(笑)…ハングリー精神はもちろんありますけど、今は自分のことを冷静に見ようとしているし、どちらかといえば自分のことはけなしていることの方が多いです。ただ、当時から人の出会いもすごく良かったですね。それもあったと思います。

>それで遂に初主演。

どうなっちゃうんだろうという気持ちですね。主演をやってきている人は見てきていますけど、経験してないからその気持ちは分からないので、これからが楽しみです。

今後どんな役者になっていきたいですか?

自分が好きな俳優さんって雰囲気があって、この役はこの人だろ、みたいなのがポンっと浮かぶので、そういうのに憧れた時期もありましたけど、最近は憧れる役者さんはいますけど、自分は矢崎広になりたいと思います。僕ができることは何だろうって、そう考えることが一生続くのかなと思います。

矢崎広さんからOKWaveユーザーに質問!

『MACBETH』にちなんで、どんな方法を取ってでも欲しいものは何ですか?
僕は服もゲームもPCも…(笑)欲しいものはたくさんあります!

Information

『MACBETH』
2012年8月11日(土)~19日(日) ラフォーレミュージアム原宿

若手実力派俳優 矢崎広がラフォーレ原宿にて、初主演作で本格シェイクスピア悲劇に挑む!

出演:矢崎広、馬渕英俚可、松村雄基 ほか
演出:板垣恭一
原作:ウィリアム・シェイクスピア
脚本:斎藤栄作

チケット:6月上旬一般発売予定

詳細:http://www.le-himawari.co.jp/

Profile

矢崎広

1987年7月10日生まれ、O型。山形県出身。
映画『バッテリー』、TVドラマ「ごくせん」「赤い糸」「東京DOGS」など様々な作品への出演の他、声優としても「僕等がいた」矢野元晴役、「ヒロイック・エイジ」エイジ役など幅広く活動。近年は舞台作品にも多数出演し、「愛と青春の宝塚」「ワンダフルタウン」「ザ・ミュージックマン」「時計じかけのオレンジ」「ドラキュラ」など大劇場ミュージカルへの出演が続く。2012年6月にミュージカル「サンセット大通り」、8月に初主演作・舞台「MACBETH」が控えている。

http://www.tristone.co.jp/actors/yazaki/

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