OKStars インタビュー

Vol.189 俳優

伊原剛志

OKStars Vol.189は俳優の伊原剛志さんが登場!オール・ブラジルロケ、日本の実力派俳優が出演するブラジル映画、終戦直後のブラジルで起こった日系人同士の争いを描いた『汚れた心』についてのインタビューをお送りします!

私はこのような事件があったことすら知りませんでしたが、伊原さんはこのブラジルの日系社会の出来事をどのように感じましたか?

この映画の話を聞く前は全く知りませんでしたね。いろいろリサーチする中で、“勝ち組”“負け組”両方とも日本のことを思っていたんだと感じました。日本から一番遠い国で日本のことを強く思うがゆえに、弱い心に隙があって洗脳されてしまった人がいて、こういう事件が起きたんだと思いました。

今回、ブラジル映画として製作され、出演されましたが、どういうところに惹かれましたか。

内容もそうですが、スタッフが全員ブラジル人ということで、そういうところで映画を作ったらどうなるのかということにも興味がありました。

移民の刺客を演じられましたが、どんな風にタカハシの役作りをしましたか。

まずはこの史実のことを知ろうと、日系ブラジル移民の方々がどのように渡ったのかというところからリサーチして、関連する資料や小説を読んで、僕の演じる世代がどういう気持ちでブラジルに渡ったんだろうということを考えました。それと、撮影でブラジルに2ヶ月いたので、その間に自然と役に入っていけました。

常盤貴子さんや奥田瑛二さんら、日本人の俳優との異国での共演はいかがでしたか。

みなさん素晴らしかったです。
常盤さんと余貴美子さんは初共演で、奥田さんとは若い頃に舞台でご一緒したことはありましたが久しぶりの共演だったのですごく楽しみにしていました。僕と同じく、みなさんがブラジル移民についてすごくリサーチされていたので、本当にみんなで協力して、ある意味、戦った、すごくいい環境でした。

撮影の現場の雰囲気はいかがだったでしょう。

雰囲気はそんなに変わらないですね。働く時間が決まっていたり、食事はホテルのビュッフェスタイルとか、そういうところはハリウッドスタイルでしたけど、スタッフひとりひとりが考えて、照明なら照明、カメラマンならカメラマンとしてハードに働くし、日本の現場との違いはなかったですね。

>撮影中の思い出深いエピソードなどありましたか?

やはり全てですね。2ヶ月かけてこの作品を撮った全てが思い出深いです。

>子役のアケミ役のセリーヌ・フクモトさんは演技経験があまりない子だったそうですね。

彼女はブラジル生まれ、育ちの役なのでそこまで日本語が正確でなくてもいいけど、重要なところの日本語のチェックは僕がしていました。日が経つにつれどんどん良くなっていきましたね。日々、女優になっていった感じです。

また、日本とブラジルの映画づくりの違いなどありましたらお聞かせください。

そういうのはなかったですね。ヴィセンテ・アモリン監督はすごく丁寧に撮ってました。アモリン監督の場合は2週間かけて全シーンのリハーサルを細かくやったので、役について、シーンについて意見交換できたのが大きかったですね。

ヴィセンテ・アモリン監督や、エドゥアルド・モスコヴィスらブラジル人の関係者とのコミュニケーションはいかがでしたか。

監督は日本語を話せない方でしたので、英語でのやり取りとポルトガル語の通訳を介してですが、日本の役者のことをすごくリスペクトしてくれていました。すごくウェルカムな気持ちで迎えてくれたので、すごく演じやすかったです。

『汚れた心』、伊原さんからの見どころをお聞かせください。

全部としか言いようが無いです。オール・ブラジル人スタッフで、日本から5人役者が行ったそのコラボレーションをぜひ見てください。

伊原剛志さんの役者としての“モットー”をお聞かせください。

役に魂を込めることです。

>今回のタカハシでいうと、タカハシになりきるのか、それとも伊原さんの中にタカハシのキャラクターを入れるのか、どちらに近いのでしょう?

役に近づいていくのか、それとも引き付けるのか、これは両方です。どうすればその役になれるかを考えるし、役柄の部分が少しでも自分にないとできないと思うし、そういった意味でも両方ですね。

では最後にこのインタビューを読んでいるOKWaveユーザーにメッセージをお願いします。

第2次世界大戦後に、日本から一番遠い国には日系移民の方がたくさんいて、もしかしたら日本に住んでいる人よりも日本のことを思っていて、思っているがゆえに起こったような事件だと考えています。そして、実は今現在の日本の社会でもありうることじゃないかと思います。たとえば会社の中でも本当の気持ちを言えないまま、会社のために同期の人間をリストラしないといけないとか、どの時代にもある人間が持っている弱さをこの映画では表現しています。ぜひそういうところを観ていただけたらと思います。

伊原剛志さんがいま気になっていることを「質問」してください。OKWaveユーザーが「回答」します。

僕は生き方として、いつも何かに向かう夢や目標を持っているようにしていますが、
みなさんにはそういった夢や目標を持てていますか?ぜひお聞かせください。

Information

『汚れた心』 ユーロスペースほか全国順次ロードショー

第二次世界大戦後のブラジル。戦争が終結してもなおブラジルに住む日系移民の大半は、日本が戦争に勝ったと信じきっていた。当時のブラジルと日本は国交が断たれており、移民たちが日本に関する正確な情報を入手することは極めて困難だったのだ。そのさなか日系人コミュニティの精神的リーダーである元日本帝国陸軍の大佐ワタナベは、大和魂の名のもとに裏切り者の粛清に乗り出す。ワタナベの一派が標的にしたのは、日本が降伏したという事実を受け入れた同胞たち。ワタナベによって刺客に仕立てられた写真館の店主タカハシは、血生臭い抗争の中で心身共に傷つき、妻ミユキとの愛さえも引き裂かれていく。

監督:ヴィセンテ・アモリン「善き人」(08)
出演:伊原剛志、常盤貴子/余貴美子、菅田俊、エドゥアルド・モスコヴィス、大島葉子/奥田瑛二
音楽:松本晃彦
メインテーマ演奏: 宮本笑里
公式サイト:http://www.kegaretakokoro.com/
後援:駐日ブラジル大使館
配給:アルバトロス・フィルム、インターフィルム
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Profile

伊原剛志

1963年11月6日、大阪府出身。1984年俳優デビュー。以降、数々の舞台・映画・TVで活躍する日本を代表する俳優。代表作は、アカデミー賞にノミネートされた巨匠クリント・イーストウッド監督の『硫黄島からの手紙』(07)や三池崇史監督作『十三人の刺客』(10)など。

伊原剛志

ヘアメイク:山岸直樹(aiutare)
スタイリスト:野村昌司(STUTTGART)

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