OKStars インタビュー

Vol.204 映画監督

ジェームズ・マクティーグ

OKStars Vol.204は、史上初の推理作家として名高いエドガー・アラン・ポーの謎に包まれた最期の5日間を題材とした推理サスペンス映画『推理作家ポー 最期の5日間』のジェームズ・マクティーグ監督へのインタビューをお送りします!

この『推理作家ポー 最期の5日間』の監督を引き受けたきっかけは?

まず私自身がエドガー・アラン・ポーを好きだからです(笑)。それはさておき、プロデューサーのアーロン・ライダーから話が来て脚本を読んだら、エドガー・アラン・ポーの人生そのものと作品が交差するというアイディアが非常に面白いと思いました。ポーは多くの短編を書いていることで知られていますが、その短編を引き伸ばして1本の長編映画にするよりは、そのいろんな短編を用いて、ひとつのストーリーにまとめるのが面白いチャレンジなんじゃないかと思い、引き受けました。

監督はポーの作品をどのくらい読まれましたか?

ファンだったので以前から幾つか読んでいましたけど、この映画に取り組むにあたってかなり読んだので今では専門家になりつつあります(笑)。作品集はもちろんのこと、彼が生涯、いろんな人に綴った手紙を集めた本があって、ポーという人物像を掴むのに役立ちました。

ちなみに、ポーの作品で一番好きなのは?

一番好きなのは「告げ口心臓」ですね。他には映画でも取り上げた「モルグ街の殺人」やもちろん「大鴉」も好きですし、ちょっと変わったところでは「跳び蛙」という話も好きです。

スタイリッシュな映像だと感じましたが、映像へのこだわりと、猟奇的な映像にもチャレンジした意図をお聞かせください。

設定が1849年ということで時代ものということもありますが、歴史的に忠実に背景を描くことにはあまり興味がなく、自分なりの考えでその時代を描きたいという気持ちがありました。ポーの作品自体が残忍さやバイオレンスとは切っても切れない要素でもあるので、必然的にそのようなシーンを描くことになりましたが、何よりもポーの作品自体が持つユニークな世界観を自分なりに描きたいと思いました。

ポーのファンの方にとっては様々な作品のモチーフが登場し、見どころも多いと思いますが、ポーを知らない人に向けにはどんな工夫をされたでしょう。

ポーの作品を知らない方には、純粋に推理モノとして楽しめる筋書きになっていると思います。ただ逆にこの映画を観てみんながポーに興味を持って、ポーの作品を手にとってくれることも願っているんです。ポーは彼自身の作品だけではなく、後々のアメリカはもちろん、イギリスやフランスなど世界中の作家に影響を与えた文学的にも重要な人物なので、これをきっかけに皆さんが興味を持ってくれたらいいなと思います。

実在の人物と物語上のフィクションのキャラクターが混在する中で、どのような演技をジョン・キューザックらキャストには求めましたか?

ご指摘の通り、実在の人物とフィクションのキャラクターが混在している事自体がこのストーリーの真髄だと思います。エミリーの父のハミルトン大尉という人物はポーの実際の養父を真似ているし、そのエミリーもポーの最愛の妻ヴァージニアを参考にキャラクター作りをしました。ですが、この作品はポーの伝記映画ではなく、ポーの人生や文学作品というスパイスを加えて楽しい娯楽作品を作ることが最大の目的だったので、自分なりの解釈やアイディアをキャストから聞かせてもらって、私の考えとの共同作業で作っていきました。

本編が終わってエンドロールの前にメタリックなイメージが出てきますがあのねらいは?

エンドタイトルを作るのは自分でも好きで毎回趣向を凝らしています。今回は1800年代の設定なので、そこから現代に引き戻される感じにしたかったので、ガラスやメタリックのようなものでモダンな雰囲気にする意図がありました。原題の「The RAVEN(カラス)」のモチーフみたいなものを取り入れたりもしています。インスパイアされた参考としてマルセル・デュシャンの『階段を降りる裸婦像No.2』『大ガラス(彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも)』という作品を見てみてください。

監督から日本のファンへ見どころをお聞かせください。

日本は伝統的にファッションやデザインが人気の国だと思いますので、この『推理作家ポー 最後の5日間』では仮面舞踏会のシーンが特に見どころです。衣装の豪華さやデザインという意味でも日本の観客のみなさんには楽しんでいただけるでしょうし、映画としての山場のひとつでもあります。
それとエミリーが棺桶に入れられて、上から砂がボロボロ降ってくるシーンがありますが、あの砂の落ち方が気に入らなかったので僕が自分で砂を掴んで落としました(笑)。そのシーンを僕がやっているということを事前に知っておいて観ていただくと楽しめると思います(笑)。

OKStarsから皆さんに質問!

『推理作家ポー 最期の5日間』はポーの作品のトリックを複数取り入れたサスペンス・アクション。
もし、単独で映像化されていたら観てみたい作品は?

回答者の中から5名様に『推理作家ポー 最期の5日間』オリジナルペンセットをプレゼントいたします!

『推理作家ポー 最期の5日間』特集

Information

『推理作家ポー 最期の5日間』
2012年10月12日(金)全国ロードショー

1849年、米ボルチモア。町を切り裂く悲鳴とともに猟奇的な殺人事件が起こる。密室に残された2人の女性の死体。1人は身体中を切り刻まれ、1人は殺されて煙突の中に宙づりになっていた。現場に駆け付けた若き刑事エメット・フィールズは、この事件が、高名な作家エドガー・アラン・ポーの作品「モルグ街の殺人」に酷似していることに気づく。酒浸りで、生活も困窮しているポーは容疑者と目されるが、狭められる捜査の中、挑戦するかのように、第2、第3の殺人が起こる。すべて、ポーの著作を模倣した方法で。
立て続けに起こる連続殺人は、ポーのアリバイを証明することになり、ポーは容疑者から一転、著作を汚す犯人を追うこととなる。しかし、謎の殺人鬼は、ポーの婚約者エミリーを誘拐し、ポーに殺人の偉業を新聞に連載するように「挑戦状」を叩きつけてきたのだった。死体に残された殺人鬼からメッセージ。見逃したトリック。そして、奪われた恋人の行方を指し示す暗号。散りばめられたパズルを完成し、ヤツを捕えることができるのは、すべてを知り尽くしているポーしかいない。史上初の推理作家 VS ポーに魅せられた小説模倣犯!今、命をかけた5日間の壮絶な戦いが始まる。

監督:ジェームズ・マクティーグ(『Vフォー・ヴェンデッタ』)
出演:ジョン・キューザック、ルーク・エヴァンス、アリス・イヴ、ブレンダン・グリーソン
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
公式サイト:poe5days.jp
(C) 2011 Incentive Film Productions, LLC. All rights reserved.

Profile

ジェームズ・マクティーグ

オーストラリア・シドニー出身。
『ダークシティ』(98)の第二助監督を務めた後、ウォシャウスキー兄弟監督作『マトリックス』三部作(99~03)で第一助監督を、『スピード・レーサー』(08)では第二班監督を務めた。『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(02)でも第一助監督を務めている。それまでの手腕が認められ、ウォシャウスキー兄弟とジョエル・シルヴァー製作によるアラン・ムーアのグラフィック・ノベルの映画化、『Vフォー・ヴェンデッタ』(05)で監督デビュー。シカゴ映画評論家協会はその仕事ぶりを称え「将来を嘱望される監督賞」を贈った。『インベージョン』(07)での追加撮影をノンクレジットで監督した後、再びウォシャウスキー兄弟が製作し、韓国のスーパースターRainが日本人の殺し屋、雷蔵を演じるアクション『ニンジャ・アサシン』(09)を手掛けた。現在次回作『Message from the King』の制作準備中。

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