OKStars インタビュー

Vol.211 ドラマ/映画監督

成田岳

OKStars Vol.211には『JAPAN IN A DAY [ジャパン イン ア デイ]』の成田岳監督へのインタビューをお送りします!動画投稿をもとに紡がれた2012年3月11日をどう作品にまとめたのか…ご覧ください。

この『JAPAN IN A DAY [ジャパン イン ア デイ]』の企画についてどう感じましたか?

もともと『LIFE IN A DAY 地球上のある一日の物語』を観ていてすごく好きだったので、その日本版ができることと、そこに自分が関われることを嬉しく感じました。

>監督として参加することについてどう感じましたか?

驚きもしましたけど、何よりも嬉しかったです。意義深い作品に携われることにもわくわくしました。

YouTubeでムービーを集めるということで、本当に集まるのかなどの不安はありましたか?

単に物量だけではなく、映画の核となるような作品がどのくらい集まるのか正直心配はしていました。ですが、ギリギリまで頑張って集めてもいましたので、なんとかなるとも思っていました。

集めていく時点では完成形は見えていましたか?

極力、事前には、こうあるべきだというようなことは排除して、皆さんからいただいた素材を観た上で決めていきました。限られた人ではありますけど、この2012年の3月11日に日本人が何を感じてどんな1日を生きたのかということに対して、なるべくバイアスをかけずに素直な気持ちで綴っていきたいと考えていました。

では、集まった映像を観て感じたことは?

見終わった時は正直疲れました(笑)。ですが、観ているうちにどういうものにしようかということも浮かんできました。こんな風に人々は面白がったり、こんな生き方をするんだとか、日本人もこんなことをするんだというような、毎日発見の日々でした。被災地の方々も、想像よりも毎日を楽しく過ごしているのかなという発見がありました。

どんな風にまとめようとしましたか?

映画のお客さんはどういう風に観るんだろうと共同監督のフィリップ・マーティンらと話していて、キャラクターとして登場いただく皆さんと一緒に観客も生きていくのだろうと思って、核となるキャラクター何組かの1日を作っていって、その中から効果的なものを考えながらパズル的に組み合わせていきました。

>事前に映画を観させていただきましたが、時系列につながっていて、14:46のところはどうしても山場にもなっていきましたが、その時間はどう描こうと思いましたか。

重要だと感じていたので、唯一、皆さんの映像を見る前からどう描こうか考えていたところでした。14:46が物語の中心になって大きな印象を与える部分となることもわかっていたので、14:46に向かって、人々が集まっていく様子だとか、日本全体が一つになっていく様子も、あらためて見せたい部分でした。映画全体と細部それぞれでバランスをとろうと思いました。

>時系列にしようということはすんなりと決まったことですか?

『LIFE IN A DAY 地球上のある一日の物語』がそうでしたが、そこに縛られなくてもいいだろうという話もしていましたが、見やすさも考えて時系列に追っていくようにしました。結果的にシリーズとしての特徴になりましたね。

苦労したところとやりがいは?

映画が形作られていく段階で、どうしても尺を削ったり、場面ごとの感情の一本筋から外れたものを入れないような決断を下さなければならない時に、みんなのいろんな思いが込められた映像を削らなければならないということで、フィクション作品を作っている時以上に心情的な部分で編集のしづらさを感じました。良かったことは製作過程全部です。最初に素材を見せてもらって、みんなで「こういう形もあるね」という話し合いを重ねながら一つのものが生まれて、皆さんの撮影したパーツが組み合わさってもう少し大きなものができあがっていって、それを有機的にどう結びつけてどう影響しあえるかということを考えて、という工程全体が楽しかったです。

>音楽も効果的で良かったです。

音楽のニティン・ソーニーには難しい注文だったと思います。小さなエピソードでも大きく見せたいし、誇張しすぎてもいけない、みんなの大切な一瞬一瞬が集まってひとつの交響曲のようになっているんだということを表現したかったので、音楽でどう表現するかは相当悩んだんじゃないかと思います。

>海外のチームとの共同作業の経験はこれまでにありましたか?

海外ロケ以外でははじめてですね。フジテレビとしても例のないケースだと思います。貴重な経験をさせていただきました。

3.11というテーマと、もし違う1日だとしたら、この映画はどうなっていたと思いますか?

それはそれで楽しい映画にはなっていたと思います。実は自分では当初、もう少し地味なものになるかなと思っていました。3・11という大きなテーマがありましたけど、その要素がなくても、みんなそれぞれの特別な1日にしようという思いが集まっただろうし、作り方は違ったかもしれませんけど楽しいものになったと思います。

成田監督の作品作りの“モットー”をお聞かせください。

僕は監督と呼ばれていますけど、そこに至るまでの色々な人の下準備の上に乗っかっているので、普段からもそういったことが大切だと思います。自分の頭の中で考えていることを人づてに実現しようとしたら何かしらロスして100%ではないのは当たり前で、あるゴールに向けてみんなで頑張ろうとしているなら、自分が考えている100%以上のものができることを常々忘れないようにしようと考えています。

では最後にOKWaveユーザーにメッセージをお願いします。

この『JAPAN IN A DAY [ジャパン イン ア デイ]』 は大切な人と観ていただいて、どんな場面でどんなことを感じたかを一緒に語り合って欲しい、そして観た瞬間だけではなく見終わった後も誰かと思いを共有していただけたらと思います。

OKWaveユーザーに「質問」をお願いします。

もしあらためて別の1日でこの企画があったら、皆さんだったらどんな映像を撮りますか?

Information

『JAPAN IN A DAY [ジャパン イン ア デイ]』
2012年11月3日(土) TOHOシネマズ 六本木ヒルズ他全国公開

特別じゃない日なんて、1日もない。
例えば、広げた新聞のいちばん上に、3月11日という日付を見つけて一瞬手が止まる。これから先も、そうした瞬間を迎えるのかもしれません。あれから1年後の2012年3月11日。人は、どんな24時間を送ったのでしょうか。ここには、人々がその日撮影した様々なシーンが収められています。そんなひとつひとつの映像がつながり、ストーリーになり、一本の映画になっているのを目にするとき、あなたはきっと気づくはずです。特別じゃない日なんて、人生には1日もない、ということに。2012年3月11日という1日が始まり、終わっていくという特別。そして今、自分がここに、生きているという特別。

製作総指揮: リドリー・スコット
エグゼグティブ・プロデューサー: 亀山千広
監督: フィリップ・マーティン、成田岳
製作/提供: フジテレビジョン
配給: ギャガ

http://japan-in-a-day.gaga.ne.jp/

(C) 2012 FUJI TELEVISION NETWORK,JAPAN IN A DAY FILMS LTD.

Profile

成田岳

1972年生まれ。
フジテレビ・ドラマ制作センター所属。これまで多くのドラマの監督を務め、フジテレビ月9ドラマ「プロポーズ大作戦」(07)、「東京DOGS」(09)ではチーフ監督を務めている。世界初の3Dドラマ制作で注目を浴びたCSドラマ「TOKYOコントロール 東京航空交通管制部」(11)では、世界的に権威あるテレビ界の<2012年 ニューヨークフェスティバル(ファイナリスト)><アジアンテレビジョンアワード2011(ノミネート)>や<インターナショナル3Dアワード2011>等受賞。

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