OKStars インタビュー

Vol.219 『フランケンウィニー』
来日会見&インタビュー

アリソン・アバッテ

OKStars Vol.219は、2012年12月15日公開『フランケンウィニー』のティム・バートン監督とアリソン・アバッテ プロデューサーの来日記者会見と、アバッテ プロデューサーへのインタビューをお送りします!

■来日会見 ティム・バートン監督&アリソン・アバッテ プロデューサー

来日のメッセージをお願いします。

ティム・バートン : また日本に来られて、『フランケンウィニー』を皆さんに紹介できることを光栄に思います。日本の皆さんにぜひ楽しんでもらいたいと思います。

アリソン・アバッテ : 初来日ということだけでも興奮していますが、早く皆さんに観てもらって感想が聞きたいです。

『フランケンウィニー』製作のきっかけをお聞かせください。

ティム・バートン : 子どもの頃の愛犬との関係が元になっています。愛犬との別れも経験しましたので、その時の思いを作品にしました。

アリソン・アバッテ : 『ティム・バートンのコープスブライド』という同じくストップモーション・アニメーションの映画にプロデューサーとして関わっていて、この手法の映画をまた作ろうということで携わりました。タイミング的にも技術が進歩してこのストップモーション・アニメーションの効果を最大限に引き出せると思いました。ティム・バートン監督のアイディアを元に1つ1つのパペットを作って世界観を作り上げていきましたが、監督にとってパーソナルな部分もたくさん反映されていて、彼が育った60~70年代の町並みや雰囲気を念頭に置きながらセットなどを作っていきました。…イタリア人なのでついつい喋りすぎてしまいますがご了承ください(笑)。

ストップモーション・アニメーションということで、製作に2年を費やした大変な作業だったと思いますが、ご感想を。

ティム・バートン : 仰るとおり、1秒に対し24カット、動きをつけて撮影している大変な作業です。ですので、本作の本当のヒーローたちはアニメーターたちだと思います。1つのカットの中に2人以上のキャラクターが混在することもあるので、より大変な作業だったと思います。

ペットを生き返らせる、ということに込めた思いは?

ティム・バートン : 今回はファンタジー作品として作りましたが、私が子どもの時に飼っていた犬が本当に生き返るかといえば、そのようなことはありません。今回描きたかったのはペットとの絆や思いという、むしろ精神的な部分でした。

アバッテさんから見たティム・バートン作品の魅力はどんなところでしょう。

アリソン・アバッテ : ティム・バートン監督の映画は一見、奇妙なキャラクターがたくさん登場しますが、その中心にあるのはいつも温かい心だと思います。この『フランケンウィニー』もそうですし、他の作品もみなユニークなキャラクターではあるけれども、同時に共感できるキャラクターですよね。『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』では主人公のジャックが自分の存在理由を自分の中で問いたりしますが、今回は主人公が子どもですが、自己発見というテーマは変わらずにあると思います。そんなところも魅力だと思います。

来日記者会見より。左からオリエンタルラジオ中田敦彦さん、藤森慎吾さん、ティム・バートン監督、ハリセンボン箕輪はるかさん、アリソン・アバッテ プロデューサー

■インタビュー:アリソン・アバッテ プロデューサー

最初にこの企画を聞いた時にプロデューサーとしてどう感じましたか。

オリジナルの短編映画(1984年)があって、ストーリーが気に入っていて大ファンでもあったので、それを今回全く違った形の長編として作ることに魅力を感じました。オリジナルの素晴らしが、今回さらに素晴らしい映画になると確信してワクワクしました。

モノクロ映像であるところが特徴的だと思いますが、その点はいかがでしょう。

2つ理由があるんです。ティム・バートン監督が以前から言っていることには、白黒の映像自体に深みがあることももちろんありますが、映画の中で描かれる感情にもっと深みを与えられる効果がある、ということです。トーンが一定なので、白黒の映像を通してのムードの面での統一感というのもあると思います。もう一つの理由はティムが大好きな1930年代、40年代ののホラー映画へのオマージュです。その気持も込めて、白黒の映像にこだわりました。

ユニークなキャラクターがたくさん出てきて、大人も子ども楽しめる作品だと思いますが、子どもの観客を意識されたところはあるのでしょうか。

子どもに対して特別に何か仕掛けを考えたわけではありませんが、テーマ的にも子どものキャラクターが主人公ということもありますし、元々の短編のストーリーも含め、ティム本人が若い時に思いついた話で、自分の幼少の頃の飼い犬との体験がベースになっているので、小学生くらいの皆さんも感情移入しやすいと思います。ですので、家族みんなで楽しめる内容にはなっていると思います。

日本人のトシアキという少年が出てきますが、彼についてはいかがでしょうか。どういった経緯で登場させようと思ったのでしょう。

トシアキもティムが考えたキャラクターですが、彼が生き返らせた亀は“ガメラ”のような怪獣になってしまうので、その展開からすると、この子どもは日本人しかありえないだろうとティムはこだわっていました。苦労したのはトシアキ役の声優を探すことでした。女性から老人まで、何人もオーディションをしてようやくマーティン・ショートに決まりました。日本語をきちんと喋れる人を選ぶのが大変でしたが、実は自分たちはちゃんと日本語の監修をしていないので本当に正しいのかどうか内心ドキドキしてます(笑)。

>全然問題無いですよ(笑)。ちなみにアバッテさんは“ガメラ”をご存知でしたか?

私は残念ながらそれまで造詣がありませんでしたけど、今回ティムにいろいろ見せられて知りました。

では、アバッテさんが好きなキャラクターは?

一番のお気に入りはエドガーです。素晴らしいキャラクターだということはもちろん、ティムのオリジナルのイメージ画が一番忠実にパペットとして再現されているからです。声も生き生きとしていてそういうところも気に入っています。他にはエルザ・ヴァン・ヘルシングは自分にちょっと似ているので共感できるところも多いし、私自身、新しい犬を飼い始めたのでスパーキーも大好きです。

このエルザの声にはウィノナ・ライダーを起用していますが、ティム・バートン監督とは『シザーハンズ』以来かと思います。そのあたりはいかがでしょう。

面白い裏話があるんです。最初はフシギちゃんとエルザのキャラクターの髪の色の設定が逆だったんです。フシギちゃんが黒髪でエルザが金髪という風に考えていたのですが、どうもしっくりこなかったんです。エルザは主人公ヴィクターと理解し合っているソウル・メイトのような関係なので、見た目的にもふたり揃って黒髪にした方が合うと思って、今のルックスに落ち着いたんです。ウィノナ・ライダーを起用した点ですが、『ビートルジュース』や『シザーハンズ』で彼女が演じたキャラクターとエルザは似たところがあると思うんです。賢くて、カオスな展開の中でも冷静さと理性を失わずにいるキャラクターであるところなどが共通点ですが、ウィノナ自身、声も当時と全く変わっていなくて、幼い女の子の声に聞こえるので、エルザによく合うと思いました。

今回、初来日ということですが、日本に滞在していて、作品のインスピレーションは湧きますか。

1週間滞在するので時間が許す限りいろんなところを見て回りたいです。京都には行く予定なのと、どこかから富士山を見たいのと、築地市場でお寿司を食べてみたいです。映画への着想という点では、全く異質な文化ということでもそうですし、お店にあるグッズが日本独特な気がしていて、そういうところからもインスピレーションは湧いてきますね。

では『フランケンウィニー』の見どころをお願いします。

シーン的な見どころと言うよりも、テーマ的な話になりますが、「フランケンシュタイン」の物語に着想を得ていますが、そのストーリーは自分が創りだした怪獣を受け入れられずにモンスター化してしまう、そこに愛情が存在しないという点が『フランケンウィニー』とは全く違う点です。“禁断の実験”でスパーキーを蘇らせるところには、深い愛情があったからこそスパーキーが生き返るところに捻りがあって面白いと思いますし、メッセージ性もあると思います。両親にとっての子どもであったり、子どもにとっての友達や飼っているペットを大切にすることで、相手からも愛情が返ってくるというシンプルなメッセージが込められています。そこが普遍的で一番大切なメッセージですので、しっかり受け止めていただければと思います。

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『フランケンウィニー』メイキング特別映像

Information

『フランケンウィニー』
2012年12月15日(土)3D/2D同時公開

小さな街に暮らす、科学が大好きな少年ヴィクター。彼の隣にはいつも、最高の相棒、愛犬のスパーキーがいました。ある日、不幸な事故がスパーキーの命を奪ってしまいます。その死を受け入れられないヴィクターは、科学の授業で習った“電気の実験”を応用して、家族にも内緒でスパーキーを生きかえらせることに…。つぎはぎだらけの“フラン犬”としてよみがえったスパーキー。しかし、彼は自分が“死んでいること”に気づかぬまま家の外へと出てしまい、その“ありえない姿”をヴィクターのクラスメイトに目撃されてしまいます。そして、ヴィクターのアイデアを知った子供たちは次々にペットや動物をよみがえらせ、やがて街は大混乱に…。

監督:ティム・バートン
プロデューサー:アリソン・アバッテ
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン

公式サイト:Disney.jp/FW

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Profile

アリソン・アバッテ

ニューヨーク生まれ。1989年にハリウッドに移り、『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』(93)のアーティスティック・コーディネーターを務める。その後、『ティム・バートンのコープスブライド』(05)や『ファンタスティック Mr.FOX』(09)など、いずれもアカデミー賞長編アニメ賞にノミネートされ高く評価されるストップモーション・アニメーションのプロデューサーとして活躍。次回作“Pinocchio”(14※原題)では製作総指揮を務める。

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