OKStars インタビュー

Vol.230 俳優

堤真一

OKStars Vol.230は地球大紀行スペシャル 『堤真一 ヒマラヤ巡礼~山で神さまに逢いたくて~』にてエベレスト山麓を旅した俳優・堤真一さんへのインタビューをお送りします!

タイトルの「山で神さまに」ということですが、どんなイメージをお持ちだったでしょうか?

日本でも、ある土地の山を聖なる山と呼ぶようなこともありますし、たとえば富士山のようなイメージなのかなと思っていました。でも、現地に行ったら、エベレストだけではなく、全てがすごかったです。神様の概念は、山に限らず、人それぞれですけど、僕は何かを感じる、というものだと思います。僕は信仰している宗教があるわけではないし、お守りやお札を信じたり偶像崇拝するような感覚もありません。ブッダやイエス・キリストは優れた人ですけど、それが団体になってルールが決められると何かが違うと感じてしまうんです。理屈ではなく、体感しないと分からないことだと思います。

一方で寺社仏閣巡りがご趣味ということですが、何に惹かれたのでしょう?

行くと落ち着くんですよ(笑)。静かですし。お祭り騒ぎの神社に行きたいわけではないんです。そういう気になったのは30代後半になってからですね。疲れていたり、緊張感で自分自身ががさついた気分の時に、寺社仏閣巡りをすると、落ち着けるし、頭がクリーンになりますね。

>何がきっかけだったのでしょう。

ある時急に熊野古道を歩いてみたくなったんです。そこを歩いた後に、同じ近畿ですので、伊勢神宮にも寄ってみようという軽い気持ちで行ってみたら、背筋が少し伸びるような、前向きな気持ちになったんです。神社そのものが好きと言うよりも、その周りの自然が好きなんだと思います。神社自体が神様を守るために自然のまま残されているようなものなので、その自然に惹かれて、普通の人が立ち入らないところにも行ってみたり、そこでじっと自然を感じたり。何か違うものに出会えるとか、自分が一瞬消えてなくなるとか…そんなことを期待しているのかも。

ネパールの印象はいかがだったでしょう?

最初に訪れたカトマンズの街は昔の日本のようで、それこそ『ALWAYS三丁目の夕日』のような感じでした。活気があって、砂埃が舞う中、道の真ん中を野良牛が歩いているんです。ネパールでは牛は神様の使いということなので、殺してはいけないからだそうです。雌牛は乳牛として飼われますが、牡牛はどうすることもできないので、野放しにするしかないそうです。少し前の自分だったら、そんな光景を不潔だと感じたと思います。車やバイクも秩序もなく走っているのでルールを決めたらいいのに、と思っただろうけど、今回その光景を見て、僕はこれが正しいと思いました。ルールばかりでは何もできなくなってしまうと思いました。でも、おそらくカトマンズもいずれそうなってしまうんだろうなとも思いました。カトマンズ以外では、山や自然はやはり本当にすごかったです。

受け止め方、感じ方が変わった理由は何だったのでしょう?

以前は海外旅行をすると、少し合わないところがあると日本みたいにすればいいのにと思っていました。ですが、40歳を過ぎたくらいからは、こちらの方が正しい、と受け入れられるようになったんです。田中泯さんという方とインドネシアのカリマンタン島のジャングルに行った時にも、そこに住む人たちの方が正しいんじゃないかと思いました。自然の中でどうやって生きていけばいいのか、衣食住の全てを自然の中から自分の手で手に入れることが大事なんじゃないかなと思いました。僕らは食べ物を買って手に入れますので、自分で捕る経験なんてないですよね。僕たちが自然の中に放り込まれたら、生きていく方法を何も知らないですから。僕らは都会暮らしで文明が発達しているように思いますが、人としてはそれがいいのか考えさせられます。今回のネパールでも、何でこんな所に暮らすのだろう、と思うような山奥に住んでる方にも会いました。

ネパールでは「生き神様」に出会ったそうですね?

「クマリ」をイントラジャトラというお祭りで見かけました。「クマリ」は3歳くらい女の子が神様になってしまうので、僕は神様に会った喜びというよりは、彼女が何を考えているのかが気になってしまいました。3歳くらいの子が自分のことを神様だと思っているのか、クマリから人間に戻った時にどうなるのか、そういうことを考えてしまいますね。

今回の旅で食べて美味しかったグルメはありましたか?

番組の中にはほとんど出てこないと思いますが、シェルパのおじさんの家で食べた料理は美味しかったです。ネパールでは鶏肉のカレーと米と野菜を煮たようなものくらいなので質素でしたけど、美味しかったし、ありがたさを感じました。そこのお母さんが、昭和のおばあちゃんみたいに「食べなさい、食べなさい」と言ってどんどん出してくるんですよ(笑)。

今回の旅は、役者の仕事にプラスの影響があると思いますか?

それは分からないです。役者として、この経験がどう役に立つのかは、直接的な形として出てくるとは思っていないです。後になって、あの時にヒマラヤ山脈に行ったからだと思うことはあると思います。

OKWaveユーザーに質問!

今回はヒマラヤが舞台ですが、
今後の「地球大紀行」で見てみたい国や地域は?

Information

地球大紀行スペシャル
『堤真一 ヒマラヤ巡礼~山で神様に逢いたくて~』

2013年1月26日(土)14:00~15:24

CBC製作/TBS系全国28局ネット
出演:堤真一

俳優・堤真一が世界最高峰・エベレスト(8,848m)に憧憬を抱いた理由。
エベレスト単独登頂を主題にした夢枕獏氏の小説『神々の山麓(いただき)』を読んで感動したこと。
堤真一がエベレスト山麓で眺める星空に憧れを抱いた理由。
ヒマラヤに出かけた堤の友人夫婦の言葉。
「ヒマラヤで眺めた夜空の星は、美しすぎて、人生観が変わった。」
堤は旅立つ。憧憬のエベレストへ!
堤は語る。
「エベレストと言ったって、今の時代、映像だけならテレビでも写真でも、いくらでも見ることが出来る。そんなに珍しいことじゃない。」
「自分自身で、その場に立った時、何を感じるのかが知りたい。」
世界最高峰・エベレストを眼前に捉えた時、堤は何を語るのか?
「降るような」という形容詞が安っぽく感じる、輝く満天の星空に堤は何を想うのか?

http://hicbc.com/tv/everest/

Profile

堤真一

1964年7月7日生まれ、兵庫県出身。
1984年、千葉真一主宰のジャパンアクションクラブに入団。真田広之の付き人を務めた後、演劇『天守物語』への出演をきっかけに本格的に役者を志す。
退団後は演劇・テレビドラマ・映画と幅広く活躍。蜷川幸雄・野田秀樹らや劇団☆新感線の演劇に主演し、大河ドラマやSABUの映画の常連出演者でもある。
1996年にはテレビドラマ『ピュア』、2000年には『やまとなでしこ』に出演。2005年は『ALWAYS 三丁目の夕日』で国内の主な映画賞の助演男優賞部門を多数獲得した。『ALWAYS 続・三丁目の夕日』、『舞妓Haaaan!!!』において第31回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞。
今後の出演に舞台「今ひとたびの修羅」、映画『俺はまだ本気出してないだけ』、BS JAPAN「GRACE of JAPAN~自然の中の神々~」ナレーション放送中。
http://www.siscompany.com/02manage/24tsutsumi/

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