OKStars インタビュー

Vol.306 りんけんバンド

照屋林賢

OKStars Vol.306には沖縄の過去、現在、未来の音楽を紡ぐりんけんバンドのリーダー・照屋林賢さんが登場!2013年10月5日(土)開催のコンサート「根音ウマチー(ニィウトゥウマチー)」のことを中心としたインタビューをお送りします!

2013年10月5日(土)に開催されるコンサートの「根音ウマチー(ニィウトゥウマチー)」というテーマについてお聞かせください。

普段僕らが耳にしたり演奏する音楽は日常的に触れられる音楽が多いですよね。でも音楽は元々は特別な日に何かに感謝したりする時に奏でられたものだと思うんです。沖縄の音楽はそういう特別なものの影響を受けてはいますが、今では沖縄でも日常的に演奏されて、ありがたみも無くなっているのが現状なんです。だから年に1回くらいは音に感謝する日を持とうと始めたのがこの「根音ウマチー(ニィウトゥウマチー)」です。10月12日、13日には沖縄でやりますが、東京では10月5日に開催します。

では通常のライヴとは心持ちは変わりますか?

そこは変わらないですね。根音ウマチー(ニィウトゥウマチー)という言葉自体は重いけども、僕らが普通にやっていた音楽が、根っこの音から始まっているのをいろんな人に聴いてもらいたい気持ちがあります。自分たちの音に対する誇りや自信を持たないといけないとも思いました。ただ演奏するだけではなくて、僕ら自身が素直に音楽ができる環境や来てくれる方への感謝とか。30年以上演奏していてそういう気持ちに気づいたところもあります。

>音楽のありがたみですね。

僕が子どもの頃はエイサーは年に1回、しかもほんの10分とか15分しか見られないものだったのが、今では年中どこでも見られるようになってしまいました。沖縄に来ると分かりますけど、国際通りのレストランに行くと誰かが三線を弾いてサービスで歌っているんです。有料のライブハウスならまだしも、そこまで安売りしてしまうと、音楽をやる側の真剣味もどんどん薄れてしまうところもあると思います。もう少し誇りと自信を持ってもいいんじゃないかという意味合いもあります。

では沖縄と、東京でやられますが、その点での気持ちの違いはありますか?

東京でも毎年演奏はしているけど、新しい人にも来てもらいたいというところでは沖縄とは違う感じはあります。沖縄だと観に来てくれている感覚があって、東京だと僕らが演奏しに来ている感覚の違いですね。

りんけんバンド自身は全国的な知名度がありますけど、沖縄の音楽は東京で受け入れられている感覚はありますか?

沖縄の音楽が受け入れられている感覚ではないですね。東京のフィルターが掛かった音楽は受け入れられていると思います。大和風にするとか歌詞を一般的な日本語にするとか、僕らもそうしたいけどできないし、そうしたくない気持ちもあります。だから沖縄の人が沖縄の人のために作る音楽は東京や日本全国には出にくいと思います。沖縄の持っている南国だとか陽気とか悲しい歴史があるとかそういう表面の部分が受け入れられている気がしています。僕らが沖縄で演奏しているのはどっぷりと沖縄の音楽なので、「根音ウマチー(ニィウトゥウマチー)」ではぜひ聴いてもらいたいと思います。りんけんバンド自体は沖縄の音楽の原点から現在、そして未来まで駆け抜けよう、という考えがあります。600年くらい前からの時をこなしていくスピード感はあると思っていて、ちょっと進み過ぎた感があるくらいです。沖縄音楽としては最先端を行っていると思います。

長らく活動をされていて、音楽の世界の変化についてはどう感じますか?録音メディアだけでも随分変化しました。

僕は子供の頃から全部経験してます。初めてTVを観たのが幼稚園児くらいですけど、当時はモノラルでした。それがハイファイというすごくいい音のものが出てきて、その次はステレオ。その後ウォークマンが出てきて一気にデジタルになっていくんですけど、そこは僕らもりんけんバンドで経験しているところですね。ハードとメディアの変化に合わせた音楽をやる必要性もありますが、一方で沖縄の音楽のやり方はそうは変わらないので、それを大事にしていくことや、若い人たちに対してそういうものを大事にしてほしいと促す年齢に僕自身がなってきたという思いもあります。 そうは言っても僕は新しいものに敏感で、すぐについていく性格なんですよ。MacのSE/30が出た時にすぐに飛びついたので。冨田勲さんが8トラックのマルチトラックレコーダーで作ったLPを聴いた時に、導入するには幾ら掛かるかなんて話をしていましたし。それでSE/30が出てから音楽の仕事は圧倒的に早くなりましたね。1ヶ月くらいかけて譜面を書いたり、ミュージシャンとスタジオのスケジュール調整だけでとんでもなく時間がかかっていましたからね。だから今でも新製品が好きなんですよ。ハイビジョンテレビもすぐに買いましたし。オリンピックの後にはろくな番組がないんですけど映像はすごくきれいですし、本物に触れることも大事ですからね。

>ちょっと意外です(笑)

僕の仕事場に来るとみんな驚きますよ。新製品しか無い中に三線が置いてありますから。民謡系のスタジオかと思って行くと近代的というか、洋楽の人たちが羨むくらいの設備で、僕の姿勢が出ていると思います。環境も大事だと思っていてビーチの目の前にあるんですよ。新しもの好きだから寂しいところはイヤで、ビーチの目の前だけど街中という環境を、と思って北谷町に作りましたが、北谷町は今では沖縄で最も成長しているエリアということで賑わっていますね。

そんなスタジオでどんな風に曲作りを?

数年前までは毎日曲作りの時間を入れていました。日常生活の間に短い時間でも作曲の時間をとっていて、メロディをたくさん作っていました。スタジオではそれを基にやるんですけど、今は環境が整っているので、上原知子に声をかけてすぐにスタジオで歌ってみて、ちょっと本調子でなければすぐにやめられるくらいの、無理をしないでできる環境です。でもこんなだと怠けてしまうので(笑)9年振りのアルバム『黄金三星』を2012年には出しました。怠けて、と言いかけましたけど、りんけんバンド以外の作品はソロとかは出していますし、りんけんバンドも年に1回はレコーディングはしていたんですよ。

では『黄金三星』はどういう機運でアルバムにまとまったのでしょう?

作らなきゃな、という気持ちが大きかったのと、間隔が空いていたのはドラムの上原俊亮が当初小学生だったので、当時から腕は確かではあったけどレコーディングでのねらいを伝えるのはまだ難しいと思っていて、それでしばらく待っていたところはありますね。

りんけんバンドは海外でも評価されていますね。

それも同じで、上原俊亮が子どもだったのでしばらくは海外の活動は控えていましたけど、高2になった本人が海外に行ってみたいと言っているので、この夏にバークリー音楽院に行かせたんです。そうしたらトップクラスに入れてもらえて、正式に入学して良いと言われているんです。彼が7歳の時に17歳になったらソロアルバムを作ろうと約束しているので、それもやらないといけないなと思っているところです。

照屋林賢さんの“モットー”をお聞かせください。

自分のやっていることに対して自信や誇りは持ちたいと思っています。そしてそれがあるものを出したいとも思います。大概の事は無理せず適度にやっていますけど、自信や誇りがあれば適度には見えないものができるので、大事だと思います。

>ではその自信や誇りはどう身につけていけばいいでしょう?

小さな頃からの自分の道標のような理想をみんな持っていると思います。その道標ではないところに行こうとするのはむしろ辛いことだと思います。でも仕事や会社は自分が思っていることと違っていることもあって、そことの戦いだと思います。僕は昔から今も思い描いている夢や目標はまっすぐなので、きちんとそこに向かえているかどうかは何歳になってもやることだと思います。そうすれば、どんなことでも乗り越えられると思います。

ではOKWaveユーザーにメッセージをお願いします。

楽しくやりたいという気持ちが第一ですので、「根音ウマチー(ニィウトゥウマチー)」来てほしいです。沖縄の過去、現在、未来の音楽が感じられると思います。それを感じたい方は集合してください(笑)。

照屋林賢さんから皆さんに質問!

皆さんが沖縄に求めるものや期待することは何ですか?

Information

「根音ウマチー」

「根音ウマチー(ニィウトゥウマチー)」は一人ひとりが、足もとにある「ルーツ・宝物」との再会を奏でる日。

日程: 2013年10月5日(土)開場:16:15、開演:17:00
会場: 日本橋三井ホール(東京都中央区日本橋室町2-2-1 COREDO 4F)
料金: 大人6,000円、小学生3,000円(税込)全席指定(別途ドリンク代500円)

お問合わせ:
キャピタルヴィレッジ:TEL:03-3478-9999
http://www.capital-village.co.jp/

2013 第二回「根音ウマチー」
日程: 2013年10月12日(土)、13日(日)開演:17:00
会場: 沖縄県沖縄市(コザミュージックタウン音市場前 野外特設ステージ)
料金: 入場無料

お問合わせ:
(株)ミュージックウェーブ TEL:098-932-1949
http://otope.jp/

Profile

照屋林賢

1949年10月5日生まれ、B型。
三線・チェレン
沖縄県コザ市生まれ。祖父・林山と父・林助はともに沖縄を代表する音楽家。実家が三線・レコード店という音楽に囲まれた環境に育つ。高校卒業後の1967年、西洋の音楽理論を勉強するために上京したが、現・尚美学園を授業料が払えず中退。6年後「沖縄音楽をベースにしたオリジナルで新しい音楽づくり」を目指し帰郷。沖縄固有のリズムとメロディにこだわりながらも貪欲に新しい発想を取り入れ、りんけんサウンドの創造を続けている。りんけんバンドのリーダーであり、全てのプロデュースを手懸けている。

りんけんバンド

りんけんバンドはリーダーの照屋林賢が1977年に結成以来、三線、島太鼓などの沖縄の伝統楽器と、ドラムス、キーボード、ベースなどの現代的な楽器を巧みに融合させ、「沖縄ポップ」といわれる新しい音楽のスタイルを追求しているグループです。
オリジナルの全楽曲を林賢が作・編曲し、それらの詩曲が稀代の歌姫・上原知子によって歌われる時、曲に生命が吹き込まれます。
ポップで力強く、心躍る沖縄特有のリズム。清らかで美しく、心地よいメロディと歌声。歌詞はすべてウチナーグチと呼ばれる沖縄方言で歌われ、カラフルなコスチュームで勇壮な“エイサー”が踊られるステージは、華やかそのもの。そして、観客と一体となって繰りひろげられる“カチャーシー”は、南国の熱気一色。
沖縄のカルチャー<言葉と伝統芸能>を土台にしながら、“なんくる”(=自然なまま)に、そして自由奔放、積極果敢に音楽の世界航海を続けるりんけんバンドは、新たな出会いを待っています。

http://www.rinken.gr.jp/

OK LABEL

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