OKStars インタビュー

Vol.325 映画プロデューサー

トレイシー・バルサザール=フリン

OKStars Vol.325は2013年12月21日(土)公開のディズニー映画最新作『プレーンズ』のトレイシー・バルサザール=フリン プロデューサーへのインタビューをお送りします!

飛行機を題材にした『プレーンズ』の企画意図をお聞かせください。

ピクサーの大ヒット作『カーズ』シリーズ生みの親のジョン・ラセターのアイディアだったんです。彼がある日、実際にピクサーの本社からLAに向けて搭乗していた機中で、『カーズ』の世界を大空に置き換えて、車を飛行機に変えて作ったら面白いんじゃないかとひらめいて、飛行機が地上に着くなり、監督のクレイ・ホールに電話をしたそうです。

監督とは元々知り合いで、監督はお父様もお祖父様もパイロットという一家に生まれて、飛行機を大好きだということも知っていました。それで彼に任せようというところから始まりました。 

キャラクターは可愛らしくデフォルメされていますが、飛行機としての動きはリアルで迫力があって面白かったです。キャラクターはどのようにデザインしていきましたか。

『カーズ』の時からのジョン・ラセターの哲学で、素材に忠実にあれ、という心がけに基づいてキャラクターデザインを進めていきました。ですので、翼を折り曲げるようなこともせず、形状を保ったままデザインしました。スキッパーはコルセア戦闘機をモデルにしている点では別格なのですが、ダスティなどは実在の飛行機そのままではなく、数種類の機体を掛けあわせてデザインしています。飛行機をキャラクター化するというのは本当に難題でした。プロペラが鼻先に付いている時点で、目と口が隠れてしまうので、表情をどう見せるのかということなど、課題は山積みでした。

エル・チュパカブラをはじめ、レースに出てくる個性的なキャラクターたちはどう設定していったのでしょう?

飛行機の見た目がキャラクター設定につながっていった部分はありますね。ダスティは農薬散布機ですから、見るからに田舎者風だったり、“エルチュー”(エル・チュパカブラ)なんて、出っ張ったお腹とか、見るからに個性的です。コルセアをイメージしたスキッパーのキャラクターは監督のお父さんからインスピレーションを受けています。スキッパー・ライリーという名前があるのですが、ライリーは監督のお父さんの名前なんです。

映像の美しさも素晴らしいですが、そのこだわりについてお聞かせください。タージ・マハルの上空のロマンチックな場面など、素晴らしいですね。

インド上空を飛ぶシーンは私もお気に入りのシーンのひとつです。世界一周のレースを題材としていることで、世界各国に実際に出かけてその雰囲気を掴むことから始めました。もちろんインドにも行って、日が昇るところ、沈むところ両方の雰囲気を捉えてきました。インドはタージ・マハルだけではなく全てが色彩にあふれていて、一種の魔法のような空間でしたね。そこで飛行機が大空を飛ぶロマンチックなシーンを描きましたが、主役が飛行機だということ忘れて、普通の若い男女のデートシーンだと錯覚するくらい自然な仕上がりになっています。

冒頭のダスティと戦闘機のシーンのBGMで使われるロック・サウンドなど、サウンドトラックが格好いいですね。

クレイ・ホール監督の音楽的センスが反映されています。監督はありとあらゆる音楽を聴く音楽好きなんです。冒頭のロックもそうですし、エルチューが日本出身のサクラを口説く時に歌うマリアッチのような曲も監督の趣味です(笑)。各シーンの雰囲気を捉えながらも統一感のあるサウンドトラックに仕立てた監督のセンスと、作曲者のマーク・マンシーナの貢献が大きいですね。マーク・マンシーナは非常に個性的なミュージシャンで映画音楽をたくさん手がけていますが、今回も素晴らしい作品に仕上げてくれました。

今回製作に関わったディズニートゥーン・スタジオについてお聞かせください。

世界最高の職場だと思えるくらいに、素晴らしい情熱と才能あふれるアーティストたちが集まっています。良質なストーリーとキャラクターをもとに素晴らしい世界観を作り上げていくことを心がけているスタジオです。

続編について発表されていますが、現時点でお話できることはありますか?

映画をご覧いただくと、そこはちょっと『007』風の演出になっているので最後まで楽しんで欲しいのですが、ダスティとその仲間たちがまだまだ活躍する余地があると思っています。それとディズニートゥーン・スタジオの特徴でもありますが、ひとつの世界観を築き上げた上で、それをシリーズ化してその世界を拡大していくということをやっていきたいと思います。「Planes: Fire & Rescue(原題)」という次回作はすでに決まっています。今後もシリーズ化して続けていければよいと思います。

全世界で公開されている作品ですが、どんな考えで作品を生み出しているのでしょう。

常に全ては良いストーリー、そしてそのストーリー上の必然性のあるキャラクター設定を中心に考えているので、とくにどこかの国にはこのキャラクターが受けるだろうというような意図があるわけではありません。ただ『プレーンズ』に関して言えば、世界一周レースが題材になっているおかげで、世界各国を巡って、世界を代表する飛行機をモチーフにしたキャラクターが登場しますのでアピールする点が大きいとは思います。

レース用の飛行機ではなく、その上、高所恐怖症の主人公がどうやればレースで活躍できるのか、というところにメッセージ性を感じました。

本来の自分以上の存在になる、ということがテーマのひとつでもあります。ダスティはかなわないと思われるような夢を追いかけます。快適な生活から外の世界に飛び出すことによって、様々なことが待ち構えていますが、自分の恐怖心や限界と正面から向きあって乗り越える挑戦をしなければなりません。めげそうになることもある中で夢を信じて追い求めることの大切さが一番大きなメッセージです。そして、ダスティを見れば分かりますが、自分の夢をかなえるために常に周りで支えてくれる、故郷のチャグとドッティをはじめとする仲間の大切さ、友情の大切さも大きなメッセージのひとつです。

トレイシー・バルサザール=フリン プロデューサーからOKWaveユーザーに質問!

日本の皆さんがこの『プレーンズ』の中で好きなキャラクターは誰ですか?
ちなみにアメリカで人気があるのはダスティとエル・チュパカブラですね。

Information

『プレーンズ』
2013年12月21日(土)2D・3D同時公開

農場で働く農薬散布機のダスティは、大空の世界一周レースで優勝するという“かなわぬ夢”を抱いていた。彼はスピードを競うために作られたレース用飛行機ではなく、おまけに高所恐怖症のため低空飛行しかできないのだ。それでも夢を諦められないダスティは、猛特訓と仲間のサポートによって世界一周レースへの出場権を手に入れる。トップ・レーサーたちが集結する中、様々なハンディを負ったダスティに勝ち目はあるのか?

監督: クレイ・ホール
プロデューサー: トレイシー・バルサザール=フリン
製作総指揮: ジョン・ラセター
日本語吹替え版声優: ダスティ=瑛太/エル・チュパカブラ=井上芳雄/ブラボー=山口智充

配給: ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
公式サイト:http://www.disney.co.jp/planes/

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Profile

トレイシー・バルサザール=フリン
ソニー・ピクチャーズにおいて、テレビ・アニメシリーズ“Extreme Ghostbusters”(97:season1)や『ゴジラ ザ・シリーズ』(98~00:season1~2)のカラー・デザイン・スーパーバイザーなどを手掛けた後、テレビの人気アニメシリーズ「スターシップ・トゥルーパーズ」をはじめとする作品で、同スタジオのCGプロダクションにおける管理面の仕事をするようになる。その後、ウォルト・ディズニー・スタジオに引き抜かれ、『ピーター・パン2/ネバーランドの秘密』(02)、『バンビ2/森のプリンス』(06未)、『リトル・マーメイド III/はじまりの物語』(08:OVA)といったディズニートゥーン・スタジオによる長編アニメーションで、テクニカル・ディレクターやCGアーティストを監修するデジタル・プロダクション・マネージャーに。現在、ジョン・ラセターのリーダーシップのもと、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの一部門であるディズニートゥーン・スタジオの作品製作をサポートしている。

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