Vol.330 アーティスト
OKStars Vol.330は2013年が結成10周年となったCrack6のMSTRに最新アルバム『6 elements』のことをお聞きしました。
久しぶりのフルアルバムとなりましたが?
2011年にフルアルバム『Butterfly Effect』、2012年はミニアルバム『Trickster』をリリースして、2013年はCracks6の10周年ということで、アニバーサリーイベントの1つとしてフルアルバムを出すという流れですね。Crack6はソロというより、1つのプロジェクトとして、プロジェクトに参加してるチームのみんなの意見をミックスしてやろうという考えでやっているので、やっていても新しい発見があって楽しいですね。
>『6 elements』はライヴ映えするアルバムですね。
そこは意識しています。スタジオ技術だけではなくて、ライヴでどう楽しめるかを想像できるかどうかを考えて作っています。
ちなみに、タイトルの『6 elements』は直訳すると"6つの要素"という意味なんですが、古代中国の五行思想の「万物は木、火、土、金、水の5つの要素で成り立つ」という考えに「音楽」を加えて『6 elements』という考えだったり、音楽を構成する物はメロディ、ハーモニー、リズムの3要素なんですが、それにメンバーとスタッフ、そしてファンという3要素が加わって『6 elements』になるという、そんな独自の色んな考えを展開して付けてみました。
レコーディングはどんな形態で行ったのでしょう。前回のインタビューの時からは結さんが加わっているような…
結ちゃんはU6という名前で参加してもらっていますが、PENICILLINの『WILL』の時からエンジニアリングをやってもらっていた間柄ですね。彼自身は別のバンドのボーカル・ギターをやっているので、Crack6の方もアコースティック・ライヴでゲスト参加してもらったりしていました。音楽的才能もあるし、かつ素晴らしい人格者(笑)。それで「良かったら本格的にやってみる?」と聞いたら「是非参加したい」ということだったので、夏のシングル「シグナリズム」のツアーから入ってもらいました。元々がボーカリストだし、コーラスの時の僕の声との相性も良かったので、ライヴもさらに濃厚になりましたね。
レコーディングはこの5人、しかもシゲさん、O-JIROくん、結ちゃんはエンジニアリングもできるので、マスタリング以外は本当にこの5人で制作してました。
レコーディングの様子はいかがだったでしょう?
シングルの2曲以外は、実質10月からレコーディングに入りましたね。楽曲はオレだけじゃなく、みんなが提供していたので20曲近くある中からのチョイスをしてます。
今回のレコーディングではPVを作る関係で最初に「赤イ月光」という曲のボーカルを録りましたけど、歌い出してから喉の調子が悪くなって、歌いきった後には声が出なくなってしまったんですよ。病院にいったら急性副鼻腔炎という診断でしばらく歌えなくなってしまったので、時間的にも大変でしたね。最後の方はシゲさんに5曲くらいのミックスをやってもらいながら、残りの曲は朝から夜まではO-JIROくんに、夜中は結ちゃんに作業してもらう大変な作業でした。
『6 elements』のコンセプト的なところではいかがでしょうか。
10周年のアニバーサリーというとベスト盤のイメージがありますけど、2005年の千聖ソロ10周年の時にベスト盤は出してしまっているので、オリジナルアルバムで行こうと。新曲をやった方がみんなにもドキドキ感が出るからね。
Crack6のデビュー曲が「ftte#6」という曲で、これは"fight to the end"の略。意味的には「人生は死ぬまで戦い」という感じですが、「戦う」というのは「やって来る困難から逃げないで戦う」という意味ですね。それが僕らの基になっているので、このアルバムに収録されてる「Gloria」や「赤イ月光」にもそのフレーズが出てきます。その「Gloria」から2曲目の「衝撃〜warning666〜」につなげていきたいなと、アルバムを作る当初から考えていたので、そこがうまくできたのが良かった。「衝撃〜warning666〜」は一緒に作詞をやっている大久保英紀から「悪者から大切な人を奪い返す歌にしましょう」という提案があってそうなっていきましたね。
>作詞の共作はどう進めているんですか?
英紀と話合うと面白いアイディアが短時間でポンポン出てきますね。「Crazy Sky」とかも、さっき話した"fight to the end"の精神で、人生は戦いでプレッシャーが多いけど、どんなに大変でも自分たちには音楽っていうアイテムがあれば乗り切れる、という気持ちを込めて作ったり。「We are Black6」はO-JIROくんの曲ですけど、詞を作る段階でショッカーみたいな曲はどう?というアイディアから"Black6"が出てきた(笑)。遊び心もあって「あっ」という間にできた(笑)。
「コルネット」は作曲の結ちゃんとの話の中で僕の父の話にしたいということでそういう要素を入れてみた。父が持っていた楽器のコルネットを題材にしてますね。言い回しが彼は独特なんで構成する段階で大変だったな(笑)。それ以外の曲はわりと早かったですね。とはいえ、4、5回は書き直しているし、最終的な判断はSHIGEさんや、O-JIROくんに聞くことが多かった。彼らは意外と細部まで色んな意見をくれるので、結果的には最後のディレクション的なことをやってもらってました。
>ギターについてはいかがですか。
ギターについてはブッチャケ、特に苦労もなく。ほとんどオレが弾いたものに、曲によってはSHIGEさんが味付けするような形で、「赤イ月光」とかはライヴを想定して、ギターソロの始まりの部分はSHIGEさんから始めてもらって、途中から自分のギターソロが入るような作りとかね。自分のは速弾き中心でSHIGEさんはきれいに伸びるトーンが聴けると思います。
ライヴについてはいかがでしょう?
まずは年末年始ですね。アルバムの曲だけではなく、それこそ10年来の馴染みの曲ももちろんやるから、久々に聴ける曲もあると思います。
>これ、前々からお聞きしたかったことですけど、「ftte#6」とかの頃はミクスチャーの要素もあったり、最近とのサウンドの変化という点ではいかがでしょう。
当時も今もミクスチャーですよ。基本色んなジャンルが入ってる(笑)。当初と違うイメージがあるなら、今はそれプラスアルファという感じですね。元々AORとかも好きなのでメロディが印象に残るのがいいし、リズムっぽい歌だけということではないですね。パンチがあって一筋縄ではいかないけど聴いたら普通に構えず聴ける、というのを常々目指していますから。
2014年の抱負、ということではいかがでしょう?
健康、ですね(笑)。レコーディングの時に声が出なくなるとか、そういうのは避けたいです(笑)。
もちろん2014年もCrack6のアルバムを作ったり全国ツアーとかはやりたいですね。
活動を継続することの原動力や考え方について。
音楽を聴くとその時のことを思い出したり気持ちを切り替えたりできますけど、楽しいことや辛いことがあった時に僕の音楽を聴いてさらに高揚したり、救われたりしてくれたらといいなと。自分も音楽からそういう影響を受けてきたし、他の人がそういう気持ちになってくれる理想ですよね。
OKWaveユーザーにメッセージをお願いします。
昔の刀鍛冶が魂を込めて刀を作ったように、Crack6が精魂込めて作ったアルバムです。アルバムを聴いて、楽しかったり嬉しかったり気分が揚がるようになれればいいなと思います。音楽が常にみんなの側にあるようにと思いますね。
Information
アルバムリリース 東名阪ツアー
「Crack6 10th Anniversary ワンマンTOUR 2013-2014 6 elements」
2013年12月28日(土)渋谷 O-WEST
2014年1月5日(日)名古屋 ell FITS ALL
2014年1月11日(土)大阪 RUIDO
2014年1月12日(日)大阪 RUIDO
Crack6
PENICILLINのギターリスト千聖が2003年6月6日にスタートさせたソロプロジェクト。自らの名前をMSTR(ミスター)と変えて活動している。プロジェクトのコンセプトを「Hybrid Music Project」と掲げ活動。そのコンセプトにもあるように様々なジャンルのミュージシャンとLIVEや楽曲制作でコラボレーションし、ヴィジュアル面や音楽性を多彩に表現している。2008年6月に一旦活動休止するが、2009年7月からプロジェクトをリニューアルしプロジェクトを再開することとなった。再開後もPENICILLINの活動と平行し、精力的にCDリリースやライヴ活動を行っている。2013年で活動開始10周年を迎えた。
Vocal&Guitar:MSTR(千聖 from PENICILLIN)
Guitar&Sound Producer:SHIGE ROCKS
Guitar&Chorus:U6(結 from Love A sense)
Bass&Chorus:TENZIXX(長野 典二 from everset)
Drums:JIRO 6(O-JIRO from PENICILLIN)
オフィシャルWebサイト
オフィシャルブログ
千聖ブログ「週刊千聖」
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