OKStars インタビュー

Vol.340 アニメ監督

米たにヨシトモ

OKStars Vol.340は2014年2月8日公開の『劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-』の米たにヨシトモ監督へのインタビューをお送りします!

『劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-』に次ぐ劇場版の2本目ということで、気持ち的な変化はありましたか?

前作はTVシリーズの前段の話なので、TVシリーズと同じ延長線上にあるという考えです。今回もやはりTVシリーズの延長線上に置きたいという考えはありました。TVシリーズの良さを残しながら新たな、より映画的な要素を投入した形にしました。そう言う意味では気持ちを切り替える部分もありました。

>TVシリーズのその後を描く、ということへの気持ち的なところではいかがでしたか?

より多くの新しいお客様に観ていただきたいという考えもありますけど、今までのファンの方も大事にしたいという気持ちがありました。なので、その部分を守りながらも攻めなければいけないというところは難しかったですね。

今回の映画での、虎徹とバーナビーにライアンが絡むというプロットはどのように決定しましたか?

プロットの段階で脚本の西田征史さんから提案してもらいました。TVシリーズの後日談でいくこととライアンというキャラクターはかなり早い段階で生まれましたので、それを基に物語を作っていきました。

>劇場版第1弾の『劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-』と同時進行ですか?

はい、最初のTVシリーズが終わった数ヶ月後には最初のプロットを出してもらっています。

シナリオの稿数を重ねる中で、監督の意見やアイディアを反映させたところは?

今回は、みんなで話し合って決めていったので、なるべくみんなのやりたいことを出してもらって、監督としてそのバランスを取ることに徹しようという気持ちでいました。やりたいことを取り入れて、こうすればうまくまとまるよという提案だったり、この夢を叶えるにはこうするといいよ、という職人としての提案を僕からはしました。

キャラクターのデザインや特徴をどういう風に決めていきましたか?

そこは一筋縄ではいかなかったです。桂正和先生は描いているうちに進化していくので、今回は写実的にしたいという方向性に向かってキャラもデザインも変わっていました。よりアニメ的なTVシリーズに比べて、写実的な絵になると、表情の出しやすさなどが難しくなるのは分かっていたので、みんなで話し合って、その方向でやってみようということに決まりました。そこからは、それを活かす方法を提案していろいろと決めていきました。
最初に僕が出したゴールデンライアンのイメージラフでは羽根はなかったのですが、結果的に大きくなりました(笑)。3人が所属しているアポロンメディアの象徴であるグリフォンと合致しましたね。そもそも「TIGER & BUNNY」ではなんでウサギが赤っぽいのとか、虎が緑なのとか今までのパターン化されたものからは外しているところから始まっているので、今回のゴールデンライアンもあえて新しい方向に向かっていてもいいのかなと思いました。

ライアンの人物像と、虎徹、バーナビーとの関係についてどう描こうとしましたか?

虎徹とバーナビーのふたりについてはTVシリーズで描いていましたが、今回はよりふたりの関係性を強調したいと考える中で、新たなライアンの登場によってその距離を再確認していくことにしました。やっぱり描きたいのはこのふたりなので、そこはバランスをとっています。ライアン自体は独りで何でもできるし、経験も実績もあるヒーローで、一言で言えば“俺様”キャラクターですが、いいキャラクターになっていると思います。

“敵”の描き方はどうしようと思いましたか?

映画というと、強大な敵が出てきてみんなでやっつけろ!となりがちですけど、前作の時もそちらには振りませんでした。「TIGER & BUNNY」はどちらかと言えばアクションよりも心理を見せる作品なので、そういう良さは踏襲しなければと思っていました。とはいえ映画なので、見応えのあるシーンも当然必要ですし、アクション要素を入れながら心理を追えて、かつヒーローも立つような形にしたかったので、そのために3人のNEXTが出てくる、という構図にしました。

NEXT能力を持っているキャラクターも増えて、既存のキャラクターとの間で、どう見せ場を作っていこうとしましたか?

自分としては今までの監督としての経験からの方法論もありますが、それ以上にこの作品の難しいところはキャラクターに入っているプレイスメントロゴの見せ方をはじめ、自分の方法論だけで前に進むことが難しいところに苦労しました。他の作品ではまず無いところです。でも、その中でも新しい見せ方を考えていきましたし、この作品で言えば、良い方向でバランスが取れたかなと思います(笑)。

キャラクター造形において、キャストの方との交流によって反映された部分はありますか?

キャストのみなさんも作品の中だけではなく、舞台挨拶やイベント等、様々な経験を通じて、彼らの中にそれぞれのキャラクターができているんです。だからアフレコをやる時も、平田広明さんは虎徹になりきってから来てくださいましたし、とくに指示する前から虎徹はこうですねとやってくださったのですごく頼もしかったです。バーナビー役の森田さんも、テレビシリーズ以降ということで境遇も大きく変化した難しいバーナビーの心情を汲み取って声を当ててくださいまして、みんなでディスカッションし模索して誰もが納得するバーナビーになりましたね。ライアン役の中村悠一さんもこのテンションに負けていられないという気持ちでやってくださいました。キャストの皆さんとスタッフが真剣に考えて、たどり着いた演技ですので音声だけでも楽しめる(笑)映画になってます。

ヒーローやアクション、さらには技術的な面での見どころはいかがでしょう?

ヒーローの新しい要素ももちろんあります。とはいえ、「TIGER & BUNNY」らしさを出したかったので全く新しいものではなく、TVシリーズでやってきたものをアレンジし、よりハイレベルな映像として用意しました。
このシュテルンビルトという街は三階層になっていて、この作品にしかない個性的な要素ですよね。そこをうまく活かせる方法をみんなで考えました。ただ街にこだわるだけではビルと車ばかりで個性が出にくいので、個性的な場所も用意しました。今回、ジャスティスデーというフェスティバルの舞台が出てきますが、そこはすごくこだわっていますので、そういった部分も見ていただきたいですね。

では最後にファンの方にメッセージをお願いします。

今回は映画ファンの方々にも面白く観てもらえる作りになっています。「TIGER & BUNNY」を知らない方も、映画の冒頭に作品の説明をつけていますので、全く知識がなくても入り込める作りになっています。そして何よりここまでタイバニを支えてきてくださったファンの方々が楽しんでいただけたらという想いをスタッフみんなで大切に練り込んだ映画になっていますので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。

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どのヒーローの組み合わせを見てみたいですか?

Information

『劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-』
2014年2月8日(土)全国公開

一度引退を決意したもののヒーローに復帰したワイルドタイガーこと鏑木・T・虎徹とバーナビー・ブルックス Jr.。復帰から数ヶ月後、2部リーグのヒーローとして活躍する2人は、相変わらず言い合いをしながらも日々、街の事件の解決に取り組んでいた。そんな中バーナビーは、スカイハイ、ブルーローズ、ドラゴンキッド、ファイヤーエンブレム、折紙サイクロン、ロックバイソンらHERO TVで活躍する1部リーグのメンバーを見て、1部リーグに復帰したいとこぼす。虎徹はバーナビーを諭しつつ複雑な思いを抱くのだった。
一方、“マーベリック事件”によりオーナー不在となったアポロンメディアは、新たにカリスマ実業家のマーク・シュナイダーを新オーナーに迎え会社の立て直しを図っていた。その一環として、シュナイダーはバーナビーを1部リーグへ復帰させる。だが、バーナビーの相棒はワイルドタイガーではなく、シュナイダーがスカウトした新ヒーロー、ゴールデンライアン(ライアン・ゴールドスミス)だった。
バーナビーとゴールデンライアンの新コンビの活躍を見た虎徹は、2部リーグでの自身の活躍を誓う。だがしかし、虎徹には厳しい現実が待っていた。
時を同じくして、シュテルンビルトでは街に古くから伝わる女神の“影”があらわれたことをきっかけに奇妙な事件が起こりはじめていた。女神伝説になぞらえた一連の事件には、怪しげな3人のNEXT(特殊能力者)の姿が。事件の解決を待たずして、女神が災いをもたらすことで市民を悔い改めさせたとされる記念日“ジャスティスデー”の日は近づいていた…
果たしてこの事件の真の目的とは…謎に翻弄されるヒーローたちにさらなる危機が襲いかかる!!

平田広明 森田成一 中村悠一
寿 美菜子 楠 大典 伊瀬茉莉也 津田健次郎 井上剛 岡本信彦 遊佐浩二

企画・原作:サンライズ
監督:米たにヨシトモ
脚本・ストーリーディレクター:西田征史
キャラクター原案・ヒーローデザイン:桂 正和
キャラクターデザイン・総作画監督:羽山賢二・板垣徳宏、山本美佳

制作:サンライズ
製作:T&B MOVIE PARTNERS
配給:松竹/ティ・ジョイ

公式HP:http://www.tigerandbunny.net

©SUNRISE/T&B MOVIE PARTNERS

Profile

米たにヨシトモ

アニメ監督・演出家。1963年生まれ。
主な参加作は、監督・脚本・絵コンテ・演出を手がけた「勇者王ガオガイガー」(97)、監督・原案・絵コンテ・演出を務めた「ベターマン」(99)、監督・シリーズ構成・脚本・絵コンテ・演出を担当した「Dororonえん魔くん メ~ラめら」(11)。

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