OKStars インタビュー

Vol.349 アニメ監督

八鍬新之介

OKStars Vol.349は『映画ドラえもん 新・のび太の大魔境~ペコと5人の探検隊~』の八鍬新之介監督へのインタビューをお送りします!

「のび太の大魔境」という原作を映画化することについてのご感想は?

ジャイアンを中心に、キャラクターの葛藤がきちんと描かれていて成長があるので、映画の題材としてやりがいがあると思いました。

では映画としてどんな部分を大事にしようと思いましたか?

映画では画面が大きいので、コンテ用紙のところから普段のTVシリーズのB4サイズからA3サイズに拡大して、できるだけ細かく描けるようにしました。引いた絵が多くて、寄ったものは重要なところだけにしようということは最初から決めていました。その分、画面内に映るキャラクターは増えるのでスタッフは大変かなとは思いました(笑)。

のび太たちが目指すバウワンコ王国はどう描こうと思いましたか?

バウワンコ王国は悪い奴らに支配されていますが、平和が訪れた時に、ここに行ってみたいと思えるような美しさを入れたいと思いました。それと同時に、それだけではおとぎ話の世界になってしまうので、実際に地球のどこかにあるんじゃないかというリアリティや生活感も出そうと思いました。

ペコの描き方についてはいかがでしたか?

一番難しいところでした。原作ではナビゲーターとしての役割が強いですけれど、今回はそれに加えて、ペコが今どういう気持ちでのび太たちを導いているかをつきつめてみました。やはり助けてもらいたいという思いでいるだろうし、のび太たちもその助けてほしいという願いをどこかで引き受けないとストーリーのメリハリがつかなくなるので、中盤でペコの方からお願いするシーンを入れました。ペコは完璧なように見えますが、みんなといっしょに国を救わなければダメだと思うに至ったペコなりの弱点がどこかにあると思ったので、それを描くため、のび太との友情のシーンを作りました。ペコが拾われたかわいい子犬の立場から友達に変わるということは、人間の世界には戻らないということでもあるので、そう描くかは難しかったですね。

では、ペコに対するのび太たちはどう描きましたか?

のび太ではペコが悩んでいても解決策は言えないですよね(笑)。のび太だったらどう言うのかはずいぶん悩みました。作り終えて振り返ってみると、のび太が自分の体験を話してペコを笑わせるシーンを入れましたが、笑わせるところが重要だったと思いました。

>映画ドラえもんといえばジャイアンの男らしさですが、そこはいかがでしたか?

一番やりがいがありました。ただ、旧作でもこれ以上ないというくらいにドラマチックでしたので、スタッフとはリメイクではない気持ちでやりましょうと話して取り組みました。それこそ藤本先生から初めて原作を渡されてたような気持ちで取り組みました。

小栗旬さんをはじめゲスト声優陣が意外かつ出番も多くびっくりしました。

小栗さんはいろんな作品をやられていますし、やはり上手かったです。夏目三久さんとCOWCOWさんもキャラクターに合わせて全力でやっていただいたのでありがたかったです。

>COWCOWさんが演じたキャラクターも面白いですね。

脚本の清水東さんが敵方にもお笑い担当を作りましょうとブルデリとバーナードを入れていただきました。丸山宏一さんのキャラクターデザインが上がってきて、COWCOWさんに声を入れていただいたら、僕の頭の中にあったキャラクターと一致していて、素晴らしいなと思いました。

>レギュラーキャストの方々はいかがでしたか。

皆さん1回目から気合いを入れた演技をしていただきました。ジャイアン役の木村昴さんは見せ場のシーンも一発OKで、素晴らしかったし、格好良かったです。

苦労された点は?

バウワンコ王国の描き方ですね。古代ギリシアやローマはよく描かれていますけれど、今回の舞台のアフリカがいいなと思っていたので、スピアナ姫の肌の色や、建物、農作物などにアフリカのテイストを入れました。それと、5000年前の犬の王国が持っていた技術と今の犬の王国の技術には差をつけようと思ったので、のび太たちが戦うことになる空飛ぶ船や火を吐く車についても細かい部分にもこだわりました。

>巨神像も迫力がありました。

僕は最初、巨神像は作画でやった方が質感が出るかなと思いましたが、スタッフから石の質感で動かしたいという意見が出ました。CGで作画の質感を超えられるかどうかの不安はありましたが、原画までは作画で行って、それをCGで動かすことにして、メカなどを見ていただいている鈴木勤さんに動きも見ていただいて、最後までこだわって作りました。

気づいたことや再発見したことは?

ドラえもんの作品を作る上では、自己流の演出を積み上げるのではなくて、ドラえもんの世界に合わせた演出にしなければならないと気づきました。それは原作の力を信じて取り組むということですが、観た人からは良かったと言ってもらえたので、気負って過剰なことをしなかったことが良かったと思います(笑)。

では最後にメッセージをお願いします。

冒険というと映画の中や秘境に行かないと無いと思うかもしれませんが、日常の中で新しいことに挑戦することも冒険だと思います。原作でもそういうメッセージを送っていると思いますし、映画を観た方にも、明日から何かに挑戦してみようという勇気を持っていただけたらと思います。

八鍬新之介監督からOKWaveユーザーに質問!

日常の中で最近した冒険は何ですか?そこで感じた思いなどもお聞かせください。

※「OKWave ありがとう」に遷移します。

Information

『映画ドラえもん 新・のび太の大魔境~ペコと5人の探検隊~』
2014年3月8日(土)全国東宝系ロードショー

夏休みのある日。大探検旅行にあこがれ、航空写真の中から魔境を探すのび太たち。
そんな中のび太は、空き地で一匹の子犬・ペコに出会い、飼うことになる。そのペコがなんと、山積みの航空写真の中から、ジャングルの奥地に立つ謎の石像を見つけ出した!
不思議に思ったのび太たち5人とペコは「探検隊」として、巨神像の謎を解き明かす旅に出発する!!
魔境の先でのび太たちを待つものとは?
巨神像に隠されたひみつとは?
そして、ペコの正体とは?
数々の謎とわくわくが待つ、壮大な冒険ストーリーが始まる!

キャスト:ドラえもん(水田わさび)、のび太(大原めぐみ)、しずか(かかずゆみ)、ジャイアン(木村昴)、スネ夫(関智一)
原作:藤子・F・不二雄
監督:八鍬新之介
配給:東宝
公式サイト:http://doraeiga.com/2014/

©藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2014

Profile

八鍬新之介
1981年生まれ。
ドラえもんのTVシリーズなどの演出を手がけ高い評価を得ている。映画ドラえもんでは初監督を務める。

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