OKStars インタビュー

Vol.366 俳優

村井良大

OKStars Vol.366は俳優の村井良大さんが3年ぶりOKStars登場!2014年5月17日公開の出演作『醒めながら見る夢』についてのインタビューをお送りします。

音楽劇[醒めながら見る夢]を経て、今回の映画への出演について、ご感想をお聞かせください。

初めて辻さんと出会ったのがこの音楽劇で、非常にアーティスティックな考えと感性をお持ちの方だったので、今までお仕事をした演出家さんとは全然違いました。稽古初日からうまくいかなくてもいいから最初から最後まで演じてほしいと言われて、僕ら役者の中では前代未聞の出来事でしたが(苦笑)、必死で演じました。ただ、それを経験したことで、お芝居に対する考え方が変わりました。決まり事はありますが、決められた通りにだけ演じるのではなく、その時感じた気持ちに基づいた瞬発力のような体の動きを求めているのかなと思い至りました。音楽劇の方も無事に演じ切ることができ、今回映画化するということで、僕自身、この『醒めながら見る夢』の物語は大好きですし、音楽劇と内容も似ていて、僕の好きなシーンもあったので、映画化されて、より多くの人に観てもらえるのは嬉しいなと思いました。

演じられた文哉という役どころをどう感じましたか。

セリフが「…。」ばかりで、すごく難しかったです(苦笑)。何を感じているのかを自分で決めて演じなければならないので、その組み立て作業が大変でした。文哉は寡黙な青年ですが、ボーっとしているわけではないので、「背中で語る」みたいな、目で語れるような部分の役作りには苦労しました。

実際、役作りはどのように進めたのでしょう。生い立ちなどから想像していくのですか?

そうですね。辻さんからは、文哉は幼いころに両親を失って、孤児院のようなところで暮らしていたところを(現在、身を寄せている)五郎さんに引き取られたキャラクターだと聞きました。五郎さんに育ててもらって、彼がやっている縄にも惹かれているので、五郎さんに対する信頼感を持っている、ということで、自分が思っていた部分と合致したので、役作りはしやすくなりました。

辻仁成監督の演出はいかがでしたか。

現場を大切にされる方なので、役者に嘘をつかせるのではなく、その時に感じた感情で演じてほしいと言われました。稽古前からそう仰っていましたし、実際に現場でも役者に委ねる感じでしたので、役者を信頼してくれているのがありがたかったです。

主に石橋杏奈さんとのお芝居でしたが、どんな話をされましたか。

石橋さんの普段の様子は人懐っこい明るい方でしたけど、本番になると表情が変わって「女優さんだな」と思いました。実は撮影中は現場でほとんど話さなかったんです。文哉と陽菜は通じていると思っていて実際には通じ合っていないところがあるので、お互いに話し合って演じるよりも、ふたりの変にすれ違っている部分を、意図せずに出すことができたのが良かったです。

>個人的には、最後の橋での文哉と陽菜のシーンが良かったです。

ふたりの最後のシーンですけれど、撮影は初日だったんです。しかも台本とは異なった演出だったので、自分の解釈とは違っていて演じる時は焦りました。

演じていて発見したことなどお聞かせください。

文哉は本当は誰かが近づいて一緒にいてほしいと思っている人間ですが、実際に陽菜が近づいて側に来ると目をそらすので、面倒くさいやつだと感じました(笑)。本当は接して欲しいのに、いざ接してくれると目を背けたり、うまく言葉が出てこないのは、本人に悪気がなくてもそう見えてしまうのが悲しかったり苦しかったりするんだなと思いました。

京都でのロケについてはいかがでしたか。

真夏の京都でしたが、ロケは観光地らしい場所ではなく、風情のあるところばかりでした。陽菜を追い回すシーンの町並みは本当に綺麗でした(※)。京都は雨が降っても綺麗なんですよ。雨が降るとむしろ清々しく感じるんです。雨が降って石畳が反射しているのが神秘的で、あの町並みには吸い込まれますね。

(※)高台寺界隈でのロケとのことです。

こころの在り処と在り方がテーマのひとつとも感じましたが、人や物事と向き合う時のこころの在り方についてどう思いますか。

こころは誰が見つけたんだろうなと感じます。“こころ”を漢字で表すと“感情”だと思いますが、“感情”と“こころ”はうまく結びつかないとも思います。正しい感情を持ったまま、正しい生き方をする人がいる中で、ある瞬間にそれが欠如してしまう人もいると思います。そうなった時に、“場所”が分からなくなるんだと思います。文哉はまさにその“こころの場所”が分からなくなっていて、もしかしたら縄で縛れば人の形は見えるかもしれないと思っています。人の形が見えれば、自分の場所も分かるかもしれないと感じているんです。陽菜に嫌われたりうざがられると、文哉は混乱します。本人は必死なんだけど、それが空振りすると、どんどん苦しくなるんだと思います。そういう人は多いとも思います。

『醒めながら見る夢』の見どころをお聞かせください。

再生の物語と謳っていて、一歩を踏み出す勇気や大切さを感じることができる作品だと思います。物語の途中では、悲しい気持ちになるかもしれませんが、最後は清々しく見終えることができると思います。それが希望に見える人や幸せに思える人も、悲しく見える人もいると思いますけれど、一歩を踏み出す力を見出してくれる作品ですね。受け取り方によって見え方が変わるのは辻さんならではの作品ですし、決めつけないところが作品性としても僕は好きですね。

村井良大さんからOKWaveユーザーに質問!

最近皆さんが思う自分の幸せは何ですか?

最近の僕は散歩している時が幸せですね。
それと、つい最近舞台を終えたところですけれど、
以前に共演した役者仲間が観に来てくれて、
声をかけてくれたのには勇気づけられました。
人のつながりの大切さや、その人たちが観に来てくれるから
頑張ろうと思えるので、僕の中で役者仲間というもの特別で、
自分の力になるし、勇気も湧いてきます。

Information

映画『醒めながら見る夢』
2014年5月17日(土)新宿武蔵野館ほかにて全国順次ロードショー

京都が一年で最も活気づく季節、夏。劇団の人気演出家の優児は、誰にも告げないまま、看板女優だった恋人の亜紀と結婚し、二人だけで暮らしている。優児はかつて亜紀と妹の陽菜の狭間で揺れ動き、亜紀を裏切ってしまった過去にとらわれていた。そのことで姉と距離ができてしまった陽菜は、孤独な青年、文哉と出会い、少しずつ心を通わせていく。真実の愛を求めて彷徨う彼らは、一体どこへ向かおうとしているのか。それぞれの思いが古都を交錯していく。

出演:堂珍嘉邦、高梨臨、石橋杏奈、村井良大/松岡充/高橋ひとみ

脚本・監督:辻仁成
制作・配給:キノフィルムズ

http://www.sameyume-movie.com/

©2014「醒めながら見る夢」製作委員会

Profile

村井良大
1988年6月29日生まれ、東京都出身。
2007年、「風魔の小次郎」主演でドラマデビュー。その後、「仮面ライダーディケイド」で仮面ライダークウガを演じる。『仮面ライダー×仮面ライダーW&仮面ライダーディケイドMOVIE大作戦2010』『華鬼 三部作~響×桃子編』などに立て続けに出演し、一躍注目を集める。以後、主役を務めた[弱虫ペダル]シリーズ(12~14)や[真田十勇士](14)など多数の舞台に出演するほか、ドラマ「怪奇大作戦 ミステリー・ファイル」(13)など、精力的に活動している。辻仁成監督との仕事は音楽劇[醒めながら見る夢](11)、リーディングドラマ[辻仁成 その後のふたり](13)に続いて3度目となる。

オフィシャルブログ:http://ameblo.jp/murai-ryouta/

スタイリング:吉田ナオキ
ヘアメイク:HAMA

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