OKStars インタビュー

Vol.381 女優

黒川芽以

OKStars Vol.381は女優の黒川芽以さんが登場!続けて公開される主演作『南風(なんぷう)』(7月12日公開)と『ドライブイン蒲生(がもう)』(8月2日公開)についてお聞きしました。

『ドライブイン蒲生』出演について、最初に感じたことをお聞かせください。

ものすごくワクワクして嬉しかったです。ヤンキーっぽい役をやってみたかったのと、染谷将太くんと共演するのも楽しみでした。キャメラマンをずっとやってきたたむらまさきさんが監督を務めるというのにも興味がありましたし、すごく映画のにおいがする作品だと感じました。

サキ役についていかがだったでしょうか。ヤンキー役は念願だったそうですがなぜでしょう。

自分がまじめだったからです(笑)。6歳から役者の仕事もしていましたが、学生時代はすごく普通でまじめでした。文化祭実行委員を務めたり、掃除の時間に遊んでいる男子に「ちゃんと掃除しなさい」と言うようなタイプだったので、逆に、校舎の屋上にたむろしているような人たちへの憧れが密かにありました。サキはヤンキーとは言ってもバイクを乗り回したり荒れているようなキャラクターではないですけど、髪を金髪に近い明るい色にしたのは人生初でした。まゆげの長さも普段の半分ですし、太さも3分の1くらいなので、それだけでも顔がずいぶん変わって見えて自分でもおもしろかったです。

回想の高校生時代と、現在の母親とを演じられましたが、それぞれ役作りはどのようにしましたか。

撮影は高校時代と母親を演じる時の同時進行だったので、見た目はウィッグやメイクで変化をつけました。高校時代のサキを演じるときはまゆを剃ったままでメイクもほとんどしていないのでほとんどすっぴんです。久々にセーラー服を着ましたけど、周りから「まだまだいけるね!」と言ってもらえました。
女性は子どもができたら強くなるといいますので、母親を演じるときは芯の部分がぶれない、落ち着いた雰囲気を出すようにしました。高校時代のサキはいろんなことに迷いがあったり、いろんな考えがグルグル回っているようなイメージですが、母親になったサキはそこを乗り越えた感じでいることを意識しました。とはいえ、普通の家庭に育って母親になったわけではないので、昔ヤンチャしていたような部分を残すことにはこだわりました。

弟のトシ役の染谷将太さん、父親役の永瀬正敏さんとの共演はいかがでしたか。

染谷くんの『ヒミズ』は観ていて、共演の二階堂ふみさんとはその後に舞台で共演したので、染谷くんとの共演も楽しみでした。染谷くんは年下ですけど、落ち着いているし、声も低いし、変な重圧感があるんです(笑)。会話が弾んでくるとちゃんと若いところが見えますけど、やっぱり少し変わっているタイプなので、そういう部分はヤンキー役といっしょで憧れますね(笑)。芝居は相手の空気感で変わってくるので、言葉ではない空気感を出し合うことができておもしろかったです。

>永瀬正敏さんの演じる父親とサキの距離感も良かったです。

一番苦労したのが入院しているお父さんとサキ、トシの3人が病室にいるシーンです。それまではそんなに撮り直すことがなかったのが、このシーンだけは感情を掴むまで何度もやり直しました。「もう少し強く」「もうちょっとだけ優しく」というような微妙なさじ加減でしたけど、最期が近いお父さんに優しく接するだけのいい話にするのではなく、もう少し複雑な感情を映し出したかったと思うので、演じるのはすごく難しかったです。

>現場ではどんな話をしましたか?

染谷くんは自分から話す方ではなかったので、家族でいるときは私か永瀬さんがよく話していました。永瀬さんはすごく優しくて、こういうお父さんはいいなと思いましたけど、サキとお父さんの関係とは真逆なので、その感情を芝居に持ち込まないように気をつけました。

たむらまさき監督の現場はいかがでしたか。

ほとんどのシーンがテスト無しで本番でした。たむらまさき監督はドキュメントも撮られていた方なので、1シーン1カットがすごく多くて、そういうところが私も好きですね。すごく長いシーンをカメラもアクティブに動きながら一気に撮っていったので、芝居にも制限がないし、何が起こるかわからないドキドキの連続で、アドレナリンがたくさん出て集中もできたし、撮影自体がすごくおもしろかったです。
シーンの流れの演出はもちろんありますけれど、長いシーンを演じることで出てくる感情もあるので、それでみんな芝居が良いのだろうなと思いました。

好きなシーンや見どころをお聞かせください。

ほとんど1カットで思い入れのあるシーンばかりですが、くびなし(役:黒田大輔さん)とケンカをするシーンは、ケンカを始める前からケンカが終わった後までを1カットで撮っていますので、演じていておもしろかったです。
監督、スタッフ、キャスト全員からいい映画を作りたいという思い入れがすごく伝わってくる現場で、すごく幸せだと思いながら演じることができました。

先に公開される『南風』についてですが、台湾ロケの感想や台湾の共演者とのことをお聞かせください。

こちらもすごく思い入れがある映画です。2週間くらい台湾に滞在して撮影しました。台湾での撮影期間中、日本人の役者がほとんど私だけだったし、主人公の藍子と重なる部分も多かったので、ドキュメントっぽいですね。台湾の名所や素敵な場所に行って撮影しているので、ロードムービーもいいなと思いました。私自身ロードムービーは初めてですし、日本映画ではそんなに多くないから、見終わってロードムービーのブームが来ないかなと思いました(笑)。自転車で旅をする話なので、旅に行きたいと思えるだろうし、自転車に乗りたくなるだろうし、自分の何かを変える刺激にもなると思います。私も撮影後にサイクリング用の自転車を買っちゃいました(笑)。

>台湾の役者との共演はいかがでしたか?

トントン役のテレサ・チーさんは日本語が好きで大学でも学んでもいるそうですが、片言でのやり取りでした。ユウ役のコウ・ガさんと3人でいることが多かったのですが、テレサさんとコウさんは元々仲良しで、2人が話して笑い合っていても私には何を話しているかわからなかったので、最初は藍子と同じようにコミュニケーションをとるのに必死でした。でも私は突っ込んでいくタイプなので英語とジェスチャーで、お笑いの動画を見せたりしたら2人とも爆笑していたので、そういうところから交流できました。
今までで3本の指に入るくらい大変な現場だったので、個人的にも思い入れがありますし、映像もきれいですし、この機会にぜひ観てほしいです。台湾はスイーツも美味しいし、マッサージも安くていいですし、何より日本人を温かく迎えてくれるので、女子旅にも向いていますね。

黒川芽以さんが今伝えたい、ちょっとした感謝の気持ちにまつわるエピソードをお聞かせください。

先日、山登りの番組で谷川岳に登ってきました。頂上の手前まで来たところで天候が悪くなって一歩も進めなくなってしまったんです。しばらく待っていたらそれまで吹雪いていたのが奇跡的に5分くらいだけ晴れて、その間に頂上まで登ることができました。そんな経験があったので山登りをするといろんなことに感謝できる気持ちになりました。山の夜は星がきれいだけど、自然の中にいると大変なことも多いですし、食事も分担して持っていって分け合わなければならないような環境なので、普通の衣食住のありがたみとか、普段の生活では見えないことが山登りをすると見えるのでおすすめです。

OKWaveユーザーにメッセージをお願いします。

この夏は『南風』『ドライブイン蒲生』と続けて主演作が公開になりますが、私の役柄はそれぞれすごく違いますので、違う人に見えておもしろいと思います。私の中ですごく集中して撮った映画なので、自信を持ってお薦めできます。ぜひ観てください。

黒川芽以さんからOKWaveユーザーに質問!

20代後半の女子が観るべき映画は何がありますか?

Information

『ドライブイン蒲生』
2014年8月2日(土)シアター・イメージフォーラムほか 全国順次公開

街道沿いのさびれたドライブインに生まれ育った姉サキと弟トシ。ろくでなしの父のせいで、物心ついた時から「バカの家の子ども」と蔑まれたふたりの人生にはろくなことがない。周囲への反発からヤンキーになったサキは、挙句の果てに妊娠して家を飛び出してしまう。それから数年後、夫にDVを受けたサキが出戻ってきた。ヨリを戻すのか別れるのか?決断すべく、幼い娘・亜希子とトシを引き連れ夫の元へと向かうサキ。道中、サキとトシに去来するのは意外にも、あの父のことだった…。ふたりは父から受け継いでいたなにかを胸に抱き、いま決戦の場におもむく。

監督・撮影:たむらまさき
原作:伊藤たかみ
出演:染谷将太 黒川芽以 永瀬正敏
小林ユウキチ 猫田直 平澤宏々路
/鈴木晋介 足立智充 田村愛
/吉岡睦雄 黒田大輔
音楽:ヤマジカズヒデ

公式サイト:http://drive-in-gamo.com

配給:コピアポア・フィルム

©2014 伊藤たかみ/キングレコード株式会社


『南風(なんぷう)』
2014年7月12日(土)シネマート新宿ほか全国順次ロードショー

風間藍子26歳。恋人にふられたばかりの彼女は、ファッション誌の編集者として活躍していたが、希望ではない企画ページの担当に異動となり、取材のために台北にやって来た。藍子は自転車を借りるために立ち寄った店で、モデルになることを夢見る16歳の少女トントンと出会い、藍子のガイドとして自転車の旅に同行することになる。お互いに反発し、上手くかみ合わない藍子とトントン。旅の途中で台湾人のユウや日本人サイクリストのゴウと出会い、最終目的地の日月潭(リーユエタン)に向けて、彼女達の人生を変える旅が始まる。

監督:萩生田宏治
出演:黒川芽以 テレサ・チー 郭智博 コウ・ガ ザック・ヤン 佐々木大介

公式サイト:http://www.nanpu-taiwan.com

配給:ビターズ・エンド

©2014 Dreamkid/好好看國際影藝

Profile

黒川芽以
1987年5月13日生まれ。東京都出身。
CM出演などを経て、1997年に「鏡は眠らない」(NHK)でドラマデビュー。「ケータイ刑事 銭形泪」(04/BS-i)や「風のハルカ」(05)などで注目を集める。2004年、『問題のない私たち』(森岡利行監督)で映画初主演。以降、若手演技派女優として映画、ドラマ、舞台で幅広く活躍。主な映画作品に『怪談新耳袋 劇場版 幽霊マンション』(05/吉田秋生監督)、『青空のゆくえ』(05/長澤雅彦監督)、『グミ・チョコレート・パイン』(07/ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督)、『学校の階段』(07/佐々木浩久監督)、『山のあなた 徳市の恋』(08/石井克人監督)、『ボーイズ・オン・ザ・ラン』(10/三浦大輔監督)、『僕たちは世界を変えることができない。』(11/深作健太監督)、『ガール』(12/深川栄洋監督)、『横道世之介』(13/沖田修一監督)、『冴え冴えてなほ滑稽な月』(13/島田角栄監督)、『自分の事ばかりで情けなくなるよ』(13/松居大悟監督)、『KILLERS/キラーズ』(14/モー・ブラザーズ監督)、『ねこにみかん』(14/戸田弘監督)、『ぼくたちの家族』(14/石井裕也監督)、『青の光線』(14/西原孝至監督)、『福福荘の福ちゃん』(藤田容介監督/秋公開)など。

http://ameblo.jp/maynosinme/

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