OKStars インタビュー

Vol.404 俳優

フィリップ・シーモア・
ホフマン

OKStars Vol.404は特別編として、アカデミー賞®受賞俳優フィリップ・シーモア・ホフマンが遺した最後の主演作『誰よりも狙われた男』についてのインタビューをお送りします。

『誰よりも狙われた男』についてお聞かせください。

この映画は多くの事柄について描かれている。まず関係のある国々や、テロとどう向き合っていくかについてだ。そして、ある男が同じことを繰り返し、同じ結果となり、この男を見ていると止められないのではないかと感じるんだ。彼は正しいことをしようとしていて、僕は彼が本当にそうしようとしているのだと思うが、世界は悪者を大事にするような彼の手法通りには進まない。

ジョン・ルカレの原作についていかがでしょうか。

今作はとても人間臭く、人間らしさを出した作品で、通常、政府やスパイ組織といえばより派手に、ロマンティックに描かれることが多いが、実際はロマンティックなことなど無いんだ。

演じたギュンター・バッハマンについてお聞かせください。

彼は、自爆テロや、爆弾テロなど、ここ最近起こっている事件を引き起こしている真の大物を、本当の黒幕を探す方法を模索する。そして彼はメイングループより下にいる人々のことを、控えの人間だと考え、そのような人々や彼らを助ける人たちにとても共感している。映画において、そこが彼と他の諜報機関との異なる部分なんだ。それこそがこの映画の本質で、他の諜報機関や他国と異なる彼自身の方法論が最適だと信じ、そこで正面衝突をする。彼が目の前に降り掛かってくる障害物に直面することが今作の展開である。

バッハマンが所属する反テロ組織については?

彼はドイツのハンブルクにある、小さくてあまり資金を持たない対テロ組織に所属している。政府はその組織を非常に汚い仕事へと送り込むのだ。

キーマンとなるイッサについての見解をお聞かせください?

彼は少年だ。イッサの父親は裕福で、チェチェン人に酷いことをたくさん行ってきた独裁者だ。この青年はそのような環境で生まれ、裕福な家庭で育ってきたことは明らかで、彼の生活を楽にしていた身の回りのお金が、若くして死んだ母親の犠牲の上に成り立っていたことに気が付くのだ。それに気がついたとき、まだ彼は幼い少年だった。彼はあちこちで小さなテロ行為を行う組織に加入し、それが原因で刑務所に入れられる。

CIAのマーサ・サリヴァンとバッハマンとの関係については?

彼らはお互いに異なる国から来たスパイであり、お互いに信用していないが、同じ仕事をしているからこその絆がそこにはあるんだ。映画の中で、彼女がまるでアメリカ人女性らしさの中に、バッハマンのようなシーンがある。彼女はとても集中していて、終盤までそれに気がつかないが、きっと彼女は彼よりも優秀なのだろう。

アナベル・リヒターとの関係についてはいかがでしょう?

彼はアナベルのことを、完全に無実な被害者ではなく、移民や不法滞在者を援助する組織にいながら、人々を助けるのではなく傷つけたり、間違った選択をする人間だとみている。

アントン・コービン監督との仕事はいかがでしたか。

彼はアーティストだ。彼はそんな人だよ。写真家で、全てをユニークに捉えていて、彼が何か特別なものを作り上げると信用させてくれる。彼は周りの人々を理解し、信用してくれる。助けが必要なときはできるだけのことをしてくれるし、僕たちが納得するまで見守ってくれる。人の邪魔をしないどころか、時には好きにやらせてくれる。美しい映画だよ。この映画は彼によってとても美しく撮られている。それは間違いないよ。やっと完成した作品を観たけど、彼は素晴らしい仕事をした。彼は大きなハートを持ち、彼のアーティスティックなセンスは非常に鋭い。そして彼は完全に仲間を信頼する人なんだ。

観客に何を感じでほしいですか?

もしこの映画を見て何も感じないのであれば視野が固まっているね。この映画は必ず心を揺さぶるよ。広い視野と広い心で観れば、観た後に素晴らしい議論を巻き起こすだろう。

OKWaveユーザーに『誰よりも狙われた男』オフィシャル質問!

フィリップ・シーモア・ホフマンの出演作品でベスト作品はどれですか?

Information

『誰よりも狙われた男』
2014年10月17日(金)、TOHOシネマズ シャンテ他にて全国ロードショー!

誰よりも狙われた男 ドイツの港湾都市ハンブルク。諜報機関でテロ対策チームを率いる練達のスパイ、ギュンター・バッハマンは、密入国したひとりの若者に目をつける。彼の名前はイッサ。体中に拷問を受けた無数の傷跡があり、イスラム過激派の容疑をかけられ国際指名手配されていた。イッサは人権団体の若手弁護士の女性、アナベル・リヒターを介して、銀行家のトミー・ブルーと接触。彼の経営する銀行に、イッサの目的とする秘密口座が存在しているらしい。一方、CIAの介入も得たドイツの諜報界はイッサを逮捕しようと迫っていた。しかしバッハマンはイッサをあえて泳がせ、彼を利用することでテロリストへの資金支援に関わる“ある大物”を狙おうとしていた。そしてアナベルは、自分の呪われた過去と決別しようとしているイッサを命がけで救おうとする。また彼女に惹かれるブルーも、バッハマンのチームと共に闇の中に巻き込まれていくのだった……。

監督:アントン・コービン(『コントロール』『ラスト・ターゲット』)
原作:ジョン・ルカレ「誰よりも狙われた男」(早川書房)
出演:フィリップ・シーモア・ホフマン、レイチェル・マクアダムス、ウィレム・デフォー、ロビン・ライト、ニーナ・ホス、ダニエル・ブリュール
配給:プレシディオ

公式サイト:http://www.nerawareta-otoko.jp/

© A Most Wanted Man Limited / Amusement Park Film GmbH © Kerry Brown

Profile

フィリップ・シーモア・ホフマン

フィリップ・シーモア・ホフマン
1967年7月23日、アメリカ・ニューヨーク州生まれ。2014年2月2日、ニューヨークの自宅にて不慮の事故で46歳の若さでこの世を去る。
ベネット・ミラーが監督した『カポーティ』(05)での演技により、アカデミー賞®主演男優賞、ゴールデングローブ賞®主演男優賞を受賞。08年の『ダウト~あるカトリック学校で~』でアカデミー賞®助演男優賞にノミネートされた。近作には、ジョージ・クルーニー監督『スーパー・チューズデー ~正義を売った日~』(11)、ベネット・ミラー監督、ブラッド・ピット共演『マネーボール』(11)、ポール・トーマス・アンダーソン監督『ザ・マスター』(12)では、アカデミー賞®助演男優賞ノミネートに加え、ヴェネツィア国際映画祭男優賞をホアキン・フェニックスと共同受賞、クリストファー・ウォーケン、キャサリン・キーナー共演『25年目の弦楽四重奏』(12)、『ハンガー・ゲーム2』(13)などに出演し、映画界を代表する演技派俳優として地位を確立していた。その他の出演作に、スパイク・リー監督『25時』(02)、J・J・エイブラムス監督、トム・クルーズ共演『M:i:Ⅲ』(06)、マイク・ニコルズ監督、トム・ハンクス共演『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』、『その土曜日、7時58分』(共に07)、『脳内ニューヨーク』(08)などがある。また、同名戯曲に基づいた作品『ジャック、舟に乗る』(10・未)で、監督デビューを果たしている。今後公開される作品として、『The Hunger Games: Mockingjay』のPart 1/Part2がある。

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