OKStars インタビュー

Vol.429 女優

加弥乃

OKStars Vol.429は水井真希監督自身が第一の被害者になった実際の連続拉致事件を映画化した『ら』主演の加弥乃さんへのインタビューをお送りします。

『ら』への出演について最初に感じたことをお聞かせください。

水井真希監督から実際に体験した話を聞いて、それから『ら』への出演の依頼をいただいた時は、私がこれを伝えたかったので絶対に出演したいと思いました。

演じる上でどんな準備をしましたか。

水井さんから実際の事件の裁判記録を用意していただいたので、それを資料に準備をしました。それと撮影前にリハーサルの機会があったので、そういったところで準備して臨みました。

演じる上で大事にしようとしたことは何でしょうか。

水井さんからは撮影前も撮影中も、この時はこうだった、と詳しい話が聞けたので、その話を忠実に演じようと思いました。台本を読んでいるだけだと、拉致されたマユカが加害者の男と向き合っている時にとった行動や発した言葉の理由が分からないところもありましたが、そのひとつひとつの気持ちもお聞きできました。自分がそういった状況に陥ったとしても考えつかないような行動をされていて、納得しながら演じました。

撮影の現場はどうだったでしょうか。

みんな憎しみの感情をもって演じていて、その感情はみんな加害者に向いていたから、加害者役の小場賢さんとは本当に喋らなくて(笑)。撮影が長かった日に一度だけ小場賢さんとゆっくり話しましたけど、全然役柄の話はしなかったですね。お互いに境遇が似ていてアイドルだった時期があったり、これから俳優、女優としてやっていこうとしているので、そんなこれからの人生みたいな話をして、ようやく役柄と違って小場賢さん自身は悪い人ではないなって気づきました(笑)。

フクロウの存在を加弥乃さん自身はどう捉えていますか。

私がどう捉えたか、というよりはこれも水井さんからお聞きしていて、オーストラリアでは女性の守り神だったり、日本でも学問の神様だったり、そういう象徴だと思っています。
フクロウと向き合う森のシーンを撮影する頃は、リストカットなどのシーンが続いて精神的にだいぶダメージを受けていました。本当は私は血が苦手なので、自分の血まみれなメイクに貧血になりそうでした。

本作の出演を通じて、気づいたことは?

まずは加害者が100%悪いということですね。それから、台本を読んだり水井さんから話を聞いて衝撃を受けて、それを撮影現場で体験していったので、恐怖心というものを痛感しました。拉致された後の車の中での撮影は本当に怖くて、本当に心がキツかったです。周りの人が信じられなくなって、みんなナイフを隠し持って自分を狙っているんじゃないかと思ったくらいです。水井さんから話を聞いてから、撮影が終わってしばらく経つまでそういう気持ちが続いていました。私自身、小学生の頃から母に言われて晴れている日でも身を守るために傘を持たされていたくらい防犯意識は強い方ですけど、被害の話を聞いて余計に怖くなりました。撮影のない日に急に思い出して泣いてしまったこともあります。やっぱり夜道や周りには気をつけようと思いました。

加弥乃さんが伝えたいちょっとした「感謝の気持ち」に関するエピソードをお聞かせください。

映画でしっかりお芝居をしたのは『ら』がほぼ初めてだったので、私にオファーしてくださったことにまず感謝しています。プロデューサーの西村喜廣さんが声をかけてくださって、水井さんからも私にやってほしいと言っていただいたことも嬉しいです。劇場公開が決まって、観てもらえる機会があることにも感謝しています。

OKWaveユーザーにメッセージをお願いします。

スクリーンで観ていただきたい作品です。人は時間が経つとどうしても忘れていってしまいますけど、被害に遭った人の傷は癒えないです。やられた側はいつまでも忘れられないけど、やった側はすぐ忘れてしまうということに私自身悔しさも感じます。『ら』を観終わった後に感じたことを忘れないでほしいです。

加弥乃さんからOKWaveユーザーに質問!

母は22歳で結婚して23歳の時に私を産んでいて、自分もその年齢が近づいてきたので、みんなどういう気持ちやタイミングで結婚するのかなと最近思うんです。結婚相手を選んだ理由とか、その相手で良かったのかとか、参考にしたいです。

■水井真希監督

監督の実体験の映画化ということで、どういうモチベーションで本作を撮ろうとしたのでしょう。

水井真希水井真希:私は子どもの頃から文章を書く仕事に就きたかったんです。この体験をした後も、いつか自分に力がついたら文章にするなりして気持ちに整理をつけようと思っていました。映画に関わる仕事に就いた時は自分で撮ることは考えていませんでしたけど、2013年頃に自分で映画が撮れるんじゃないかと思うようになって、西村プロデューサーに相談してこのテーマで撮ることにしました。ですので、映像化ということについては偶然ですね。

映画ということで気をつけたことは何でしょうか。

水井真希:性犯罪は絶対ダメだという真面目なテーマで、自分の体験をそのまま映像化してもただ再現しただけのものになってしまうので、映画作品としてはエンターテインメント性を絶対に忘れてはいけないと思いました。テーマ性とエンターテインメント性の両立を目指しました。フクロウが出てくる森のシーンは特殊メイクの技術を使って現実の世界ではないファンタスティックな要素も出せたと思います。

■Information

『ら』『ら』
2015年3月7日(土)より渋谷アップリンクほか全国順次公開

マユカはアルバイトの帰り道、見知らぬ男に拉致される。
長い夜が明けやがてマユカは解放されるが、男は次の獲物にみさとを連れ去り手に掛ける。
男の凶行はエスカレートし、駅から帰宅中のリナに目を付けるが…。
解放されたマユカは日常生活に戻るが、心は暗い森に取り残されたまま。
心の傷は具現化し、負うべきのない責に苛まれる。
フクロウの道標に立ち上がったマユカがたどり着いた言葉は…。

キャスト:加弥乃 小場賢 ももは 衣緒菜 屋敷紘子 ほか
監督:水井真希

http://www.mmizui.com/ra/

©NISHI-ZO 西村映造

■Profile

Profile

加弥乃

1994年生まれ。
7歳で子役としてデビュー。舞台「小公女セーラ」「魔法使いサリー」など、数々の作品に出演。ドラマ「チョコミミ」では主人公の一人ミミを演じ、 同キャラクター名義でCDをリリース。アニメ「ジュエルペット」シリーズではエンディングテーマを歌い同年代少女からの支持を得る。
アイドルグループAKB48発足時には当時12歳の最年少メンバーとして話題を集め、幅広いファンに応援される。
現在は女優として映画を中心に活動。2014年『少女は異世界で戦った』(金子修介監督)では主演の一人としてアクションにも挑戦している。
https://twitter.com/no_1kaya

水井真希

十代で園子温に師事し、西村喜廣の下で映像制作を学ぶ。映画『奇妙なサーカス』『片腕マシンガール』などに現場スタッフとして携わる。
経験を生かし、幽霊役で映画初出演。グラビアや役者活動に軸を移す。主演映画『終わらない青』『イチジクコバチ』『マリア狂騒曲』。
『ら』で監督デビュー。
http://www.mmizui.com/

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