話題の映画や作品等にまつわる、俳優や映画監督、アーティストら“Stars”へのインタビューと、彼らからの「質問」に「回答」できるOKWAVEの特別企画です。

Vol.441 映画監督 リチャード・ラグラヴェネーズ

OKStars Vol.441は、同名ミュージカルを映画化した2015年4月25日(土)公開の『ラスト5イヤーズ』のリチャード・ラグラヴェネーズ監督へのインタビューをお送りします。

Q主演の2人、アナ・ケンドリックとジェレミー・ジョーダンの撮影中の印象をお聞かせください。

photo01-1Aリチャード・ラグラヴェネーズ2人の仲がとてもよく、プロ意識が高い良いパートナー同士でした。2人とも歌はすべて生歌で撮影し、それぞれの曲を何度も歌ってくれました。アナはとても面白く聡明な女性です。6曲目「The Schmuel Song」(初めてのクリスマス)でのアナの演技はすべてアドリブでした。ジェイミーが歌う「物語のプレゼント」に対して、様々なリアクションを見せてくれました。

Q最も好きな楽曲の出てくるシーンはどこでしょうか?

Aリチャード・ラグラヴェネーズお気に入りは全曲ですが、あえて1曲選ぶとしたら、13曲目の「Nobody Needs to Know」(愛が壊れたとき)です。この曲はワンカットで撮っています。ケンカをしている間、キャシーはジェイミーの顔を見ないという辛い場面です。14回テイクを重ねましたが、とても気に入っているシーンです。

Q最も撮影が大変だった楽曲のシーンはどこですか?

photo02Aリチャード・ラグラヴェネーズ6曲目の「The Schmuel Song」(初めてのクリスマス)が一番難しかったです。どうやって撮ろうかとかなり悩んで、アニメにしようかとも考えました。この歌詞をストーリーにどう組み込めばいいのか最初は分からなかったのです。そして考えた結果、歌詞の内容よりも、ジェイミーがなぜ歌っているのか、という気持ちが重要だということに気づきました。ジェイミーがどれだけキャシーを愛しているのか、どれだけがんばって彼女を励ましているか。ジェイミーのキャシーへの深い愛が伝わる大切なシーンとなりました。

Q撮影はシーンの順番通りに行われたのでしょうか?

Aリチャード・ラグラヴェネーズラストの14曲目「Goodbye Until Tomorrow / I Could Never Rescue You」(旅立ちのとき)は最後に撮影しましたが、それ以外の順序はバラバラです。低予算で21日間という短い撮影期間でしたので、自由はきかなかったです。

Q熱狂的なファンがいるミュージカルを映画化するにあたり、プレッシャーを感じませんでしたか?また、舞台との差別化としてどこに一番ポイントを置きましたか?

Aリチャード・ラグラヴェネーズプレッシャーというより、逆に励みになりました。僕と同じくらい、このミュージカルを好きな人がたくさんいるんだと。
舞台と映画の一番の違いは、キャシーとジェイミーがお互いに対して語りかけている点です。舞台版は観客に対してモノローグとして歌っていますが、映画は2人の登場人物が相手に対して歌っています。歌っている側だけでなく、歌を受け取る側の感情も描けるので、双方の視点から、男女の恋愛関係について色々と分かるという構成にしました。それ以外は、なるべく舞台に忠実になるよう心がけました。僕もミュージカルの大ファンなので、ミュージカルの映画化に関してはとても懐疑的なんです。歌がカットされてしまったりだとか、歌えない人がキャスティングされたりするのが嫌いなので、極力オリジナルを壊さないように映画化しました。

Qアナ・ケンドリックは舞台でも映画でもキャリアを積んでいましたが、ジェレミー・ジョーダンはどちらかというと舞台を中心にキャリアを積んできた俳優です。彼にジェイミー役を任せた理由はなんでしょう?

photo03Aリチャード・ラグラヴェネーズアナはとてもユーモラスで聡明な女性です。歌唱力も演技力も文句なく、とにかくキャシーには彼女が第一希望でした。

ジェイミーは美声の持ち主で、そして共感しやすいキャラクターを演じることができる人です。彼が演じるジェイミーは浮気する場面さえも共感できるのではないでしょうか。実は11曲目の「If I Didn’t Believe in You」(すれ違い)がオーディション曲で、4回歌ってもらいました。この曲で初めのキャシーを支えるところから、後半の残酷なことを言うところまで、とても幅のある感情を表現できる俳優だったので起用しました。

Q原作・音楽のジェイソン・ロバート・ブラウンが、キャシーのオーディション場面でピアノを弾く役で出演されていますね。

Aリチャード・ラグラヴェネーズオリジナルのファンに対するサービスとして、元々からジェイソン・ロバート・ブラウンには出演してもらうつもりでした。他にも、夏のオハイオでのシーンには、オリジナルでキャシーを演じたシェリー・レネ・スコットが出ていますし、ヘビを持っているストリッパー役で2013年版のミュージカルでキャシーを演じたベッツィ・ウルフも出演しています。

Qリチャード・ラグラヴェネーズ監督からOKWaveユーザーに質問!

リチャード・ラグラヴェネーズあなたが一番好きな恋愛作品は何ですか?

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Information

『ラスト5イヤーズ』
2015年4月25日(土) YEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開

info-1『ラスト5イヤーズ』 「ジェイミーは出ていってしまった。そして私はまだ傷ついたまま……」。舞台はニューヨークの一室。恋に破れたキャシーがその胸中を切ない歌声で語るところから物語はスタートする。『ラスト5イヤーズ』は多くのドラマが生まれる街ニューヨークで、女優を目指すキャシーと小説家を志すジェイミーの出会いから破局を迎えるまでの5年間の物語だ。しかし、本作がどの恋愛映画とも一線を画すのは、その独創的な時間軸の使い方にある。なぜなら、キャシーの目線は愛の終わりから二人の出会いへと遡り、ジェイミーのほうは恋に落ちた瞬間から愛が終わりを迎えるまでを辿るから。
原作は2001年に米「タイム」誌が選ぶベストショー10に選出され、その後オフ・ブロードウェイで大ヒットを記録した、ジェイソン・ロバート・ブラウンのミュージカル『ラスト・ファイブ・イヤーズ』。

出演:アナ・ケンドリック、ジェレミー・ジョーダン
脚本/監督/製作:リチャード・ラグラヴェネーズ
原作/音楽:ジェイソン・ロバート・ブラウン
配給:ブロードメディア・スタジオ

http://www.last5years.jp/

© THE LAST FIVE YEARS THE MOTION PICTURE LLC


Profile
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リチャード・ラグラヴェネーズ

アメリカ・ニューヨーク州出身
91年にテリー・ギリアム監督の『フィッシャー・キング』の脚本を手がけて米アカデミー賞Ⓡにノミネートされ注目を集める。その後、『マディソン郡の橋』(95)、『モンタナの風に抱かれて』(98)、『愛されし者』(98・未)、『恋人たちのパレード』(11)などの脚本を手がけ話題に。また、13年にスティーヴン・ソダーバーグ監督の『恋するリベラーチェ』のを脚本で、エミー賞TV映画/ミニシリーズ部門最優秀脚本賞、英アカデミー(BAFTA)賞最優秀脚本賞にノミネートされている。監督&脚本を手がけた作品には『マンハッタンで抱きしめて』(98・未)、18人の監督による短編オムニバス映画『パリ、ジュテーム』(06)の「ピガール」、ヒラリー・スワンクとジェラルド・バトラーを主役に迎えた『P.S. アイラヴユー』(07)、『フリーダム・ライターズ』(07)、『ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者』(13)など。