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OKStars Vol.480 映画監督 英勉

OKStars Vol.480は映画『ヒロイン失格』(2015年9月19日公開)の英勉監督へのインタビューをお送りします!

Q 『ヒロイン失格』の原作をどう受け止めましたか。

A英勉プロデューサーから原作を渡されて、タイトルと数ページを読んだだけで面白いと感じました。この作品の中には圧倒的な企画があると思ったので、ほとんど即決でした。『ヒロイン失格』には構造的な面白さがあります。主人公には映画や小説などのラブストーリーを全部理解しているような客観性があって、恋愛のヒエラルキーを作って「私が頂上よ」と言っているんですけど、実は本人自身の恋愛は全くそうではなく、むしろ恋愛がド下手という構造が面白いと思いました。恋愛相関図を描けるようで全然ダメというところがいいです。主人公の恋愛に対して突っ走る姿勢も面白かったし、利太と弘光はそれぞれキャラクターが異なるし、ただの王子様ではないところも魅力的でした。なので、これは実写化するといいものになるんじゃないかと感じました。

Q 実写映画にするにあたって、どういうところを大事にしようと思いましたか?

A英勉キャラクターです。見た目や原作の絵の構図ではなく、このキャラクターを実写版として見た時に、原作を読んでいる人にも、はとりや利太、弘光なんだと分かってもらえるようにキャラクターを移し替えることを意識しました。なので、僕はこの3人には相当詳しいです、はとりだったらこんなこと言わないぞ、とか(笑)。

Q 3人のキャスティングについてはいかがだったでしょうか。

A『ヒロイン失格』英勉僕はすごく満足しています。僕が企画を引き受けてから、すぐに桐谷美玲さんがはとりを演じるということに決まりました。はとりのようなぶっちゃけていて、とくに前半は腹黒い面もある芝居をできるのかなと思いましたけど、桐谷さん本人に会ったら「やります」と言っていて、それなら大丈夫だと。利太と弘光の山﨑賢人くんと坂口健太郎くんも、桐谷さんの演じるはとりのキャラクターを掴んで、それぞれの距離感をうまく掴んで演じていました。「はとりがそこまでやるなら僕はここまでやります」と、ちゃんとヒロインを見ながら自分の動きを決めて演じてくれていました。

Q 3人にはどんな演出をされたのでしょう。

A『ヒロイン失格』英勉「こうして」と言ったのは最初だけです。桐谷さんには「感情を全部出してください」と。観ている人が「この主人公は全部出すんだな」と思ってもらえるようになると、観ている人が主人公に愛着が湧いたり、自分はそこまでできないけれど、はとりはここまでやってくれるんだ、と、そういう風に思ってもらえるようにしたいと伝えました。そうしたら「全部出します」と言うんですよね。根性座っているなと思いました(笑)。たとえば、台本に「池に落ちる」とか書いてあるわけですが、それも全部「やる」と言うので、男前だと思いました(笑)。利太と弘光のふたりも話し方や距離感だけ伝えたら、後は自分で掴んでいました。ひとつだけ注意したのは、はとりがどんなに騒いでもそれには乗るな、ということ(笑)。「君らはそれには付いて行かずにそのままでいてね」と言いました。自分もやりたくなってもやるな、ということだけでしたね(笑)。だからはとりはひとりでグルグルしているわけです(笑)。

Q 中島、安達といった3人の周囲にいるキャラクターとの関係性についてはいかがだったでしょう。

A英勉中島役の福田彩乃さんは現場でも桐谷さんと仲が良くて、こちらとしてもやりやすかったです。安達役の我妻三輪子さんは緊張もしていただろうし、すごく気を遣っていました。安達は映画の中ですごく変わる子で、いろんなやり方があるので、我妻さんとは場面ごとに結構一緒に話をして撮りました。はとりとは真逆のキャラクターを演じてもらいたかったので、はとりにはない「黙る」とか「優しい」とか、そういうところを出してもらうようにしました。それははとりのどこにもないですからね(笑)。

Q 現場の様子はいかがだったでしょう。

A『ヒロイン失格』英勉みんな仲良くしてましたね。はとりはどのシーンにもいるので、出番によっては桐谷さんと山﨑君、桐谷さんと坂口くんと、まあ、美人と二枚目が楽しそうにしてましたよ、僕は近づきませんでしたけど。やっとけやっとけという感じでした(笑)。

Q 歩道橋のシーンなど、構図にもこだわりがあったと思いますが、監督にとって印象深いシーンは?

A英勉ひとつこだわっていたのは、原作にはない設定ですが、利太を高い所好きにしたことです。映画を観ていただくと分かりますが、利太はよく高い所にいます。人のあまりいない所、空が広い所、風が感じられる所に置きたくて、その側に来られるのは彼の親しい人間だけ、という風に作ってあげたいと思いました。彼が感じている自分の中の空っぽ感とか隙間を写真で埋めようとしているところとか、それをどう出すかにはこだわりました。歩道橋についても、一度だけ例外はありますが、利太とはとりしかいない、ということにこだわりました。利太の側に誰も踏み入れられない場所、ふたりだけの場所、という風に見えると思います。

Q 特別出演の方々についての狙いをお聞かせください。

A英勉見た人によって受け止め方は違うと思いますけど、僕としては本人に出てほしかった、ということですね(笑)。柳沢慎吾さん本人に出ていただけなければあのシーンはなかったし、中尾彬さんも六角精児さんもそうです。でも、修学旅行のシーンでみんなが見かけるのは六角さん以外ないです。どのシーンもこの方たち以外はないという方々でしたので、出ていただけて良かったですし、みなさん理解して出ていただきました。やはり唯一無二な方々ですので。それは竹内力さんもですけど、力さんは学食のオヤジ役という登場人物のひとりなのでちょっと意味合いが違いますね。

Q 英勉監督からOKWaveユーザーにメッセージを願いします。

A英勉楽しく観られると思います。斜に構えず素直に観ていただける、かわいらしくて楽しい映画になっています。格好つけずに楽しくデートや友人同士で観てほしいです。ハッピーな気分になれますし、それを素直に受け止めてほしいです。巨人も小人もいいけど等身大のヒロインをよろしくお願いします(笑)。

Q英勉監督からOKWaveユーザーに質問!

英勉デートや友達同士で観に行った方は実際のところどうだったのかぜひ感想をお聞かせください。

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■Information

『ヒロイン失格』

『ヒロイン失格』2015年9月19日(土)公開

主人公の松崎はとりは、幼馴染の寺坂利太に恋する高校生。絶対的な自信を持って自分が彼の“ヒロイン”だと思い込んでいる。そんな中、クラスの中でも六角精児似のイケてない女の子・安達未帆に告白された利太が付き合い始めるというまさかの展開!「え、あたしヒロインじゃないの?」2人の関係に悶絶する中、学校イチのモテ男・弘光廣祐がはとりに興味を持ち始め・・・まさかの三角関係!?果たして、はとりはどちらを選ぶ?

桐谷美玲 山﨑賢人 坂口健太郎
福田彩乃 我妻三輪子 高橋メアリージュン /中尾彬(特別出演) / 柳沢慎吾(特別出演) / 六角精児(特別出演) / 濱田マリ 竹内 力

原作:幸田もも子『ヒロイン失格』(集英社マーガレットコミックス刊)
監督:英勉
脚本:吉田恵里香
音楽:横山克
主題歌:西野カナ「トリセツ」(ソニー・ミュージックレーベルズ/SMEレコーズ)
配給:ワーナー・ブラザース映画

公式サイト:heroine-shikkaku.jp
公式Twitter:@heroine_movie #ヒロイン失格
公式Instagram:https://instagram.com/heroine_shikkaku/

© 2015 映画「ヒロイン失格」製作委員会 ©幸田もも子/集英社


■Profile

英勉

英勉1968年生まれ、京都府出身。
東北新社入社後、1996年からCFディレクターとして数々のCFを演出。2008年、『ハンサム★スーツ』で映画初監督。その他の監督映画に『高校デビュー』『行け!男子高校演劇部』『貞子3D』『貞子3D2』。2013年からTV番組「リアル脱出ゲームTV」(国際エミー賞ノミネート)、「マッチングラブ」を演出し、新たな分野にも挑戦している。

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