話題の映画や作品等にまつわる、俳優や映画監督、アーティストら“Stars”へのインタビューと、彼らからの「質問」に「回答」できるOKWAVEの特別企画です。

Vol.566 俳優 中島歩(舞台『BENT』)

OKWAVE Stars Vol.566は舞台『BENT』に出演の中島歩さんへのインタビューをお送りします。

Q 本作出演についてのご感想をお聞かせください。

A中島歩素晴らしい戯曲に出会えたことが本当に嬉しく思います。読み返す度に、涙が溢れます。こんな経験は初めてです。絶対にいいものにしたいと思いました。
また、佐々木蔵之介さんと北村有起哉さんと共演できるということが大きかったです。それに森新太郎さんの演出で出演した先輩に聞いたら「やるべきだよ、中島くん」と言われたので、「ぜひお願いします」、という形でした。
題材については、人間はこんな風になってしまうのかと、人類史上最悪のことが起きていたなと感じました。それを演じるので、正直、内容は辛いですがそこから這い上がって頑張らなければならない気にさせられました。
先日『サウルの息子』というホロコーストの映画を観ました。ユダヤ人がぞろぞろと並んで死体の埋まる穴へ向かっていくシーンで、銃声や子供の泣き声が聞こえるのですが、その場面に自分もいる気がして本当に怖かったです。僕が今回演じるのはそういったことが行われた収容所に行く前までの役ですが、この映画を観てあの雰囲気を疑似体験できたことはよかったと思います。
この戯曲に取り組むにはあの時代のあの状況をしっかり肚に落とさなければなりませんから。

Q 演じるルディの役柄についてはいかがでしょう。

A中島歩(舞台『BENT』)中島歩自分なりのルディを考えていこうと思っています。同性愛者は当時は今よりもシビアな目で見られていたと思います。普通の場所にはいられないから、彼はそういう人が集まる所で踊っていたのだと思います。「俺を見ろ」という感覚で、彼は踊らざるをえない人物だったし、蔵之介さんが演じるマックスに愛されたいという気持ちがものすごく強い青年だと思います。僕も見られたいという気持ちで芝居をやっている部分もあるので、彼には共感できるところもあります。

Q マックスとの関係性はどのように作っていきたいですか。

A中島歩稽古の前に想像して考える部分もありますが、やはり蔵之介さんが作ってきたマックスと向き合って、初めて生まれてくるものを大事にできればと思います。ルディはマックスを愛しているので、僕も蔵之介さんを好きになった方が演じやすいだろうなと思います。同性愛ではなくても先輩・後輩みたい男同士の関係性もあると思いますので、まず僕自身が蔵之介さんとの良い関係性を作られればいいなと思います。またマックスはクスリもやっていてまともな仕事もしていません。フラフラしているような人物ですが、どうしても尽くしてしまう無償の愛が必要になってくると思います。

Q 佐々木蔵之介さんについての印象はいかがでしょう。

A中島歩蔵之介さんとは初共演ですが、背筋がピンとしている真面目なイメージです。そんな方が流れ者のようなマックスを演じるので、演じる過程を学ばせていただければと思います。有起哉さんとは役柄では絡まないのですが、やはりどう演じるのか見て学ぶところは多いだろうなと思います。

Q 物語の前半を引っぱっていくことになるかと思いますが意気込みはいかがでしょうか。

A中島歩序盤は僕がずっと喋っているので大変なことになると思っていますが、俳優として「頑張っているね」と思われるのではなく、役の想いでそこに居るという部分でもう一歩先に行きたいと思っています。

Q ナチスドイツによる同性愛者への迫害という悲劇的な側面と、一方で登場人物同士の愛の物語としての側面があると思います。その点についてはいかがでしょう。

A中島歩相手に役の思いを伝える純度を高めることが俳優の役割だと思います。作品がお客様に何を伝えるかは実際に観て感じていただきたいと思います。

Q 昨今、LGBTについての関心が高まっていますが、この作品はその点についてはいかがでしょう。

A中島歩美輪明宏御大を筆頭に、TVにはマツコ・デラックスさんらが堂々と出演していますし、僕自身、友人で同性愛者の方もいますので、以前よりは堂々とできるのかなとは思います。一方で地方に行けばそうではないし、その同性愛者の友人からすれば「私は寛容ですよ」「ゲイの友人がいるよ」と言っていること自体が特別な感情で、まだまだ自然に受け入れられているとは感じられないそうです。いつの時代もそういった人たちはマイノリティではあるので、もっと簡単に認められるようになるまでの過程だとは思います。この作品がLBTGの方たちにどう響くのかは分かりませんが、逆に声を聞かせてほしいですね。

Q 中島歩さんからOKWAVEユーザーにメッセージをお願いします。

A中島歩こういったテーマの作品ですが、俳優としては半端ではできないものをお見せしますので、ぜひ観にお越しください。

Q中島歩さんからOKWAVEユーザーに質問!

中島歩この作品を日本人が演じることについて皆さんはどう思いますか。

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■Information

『BENT』

舞台『BENT』2016年7月9日(土)~24日(日)世田谷パブリックシアター

舞台はナチス政権下のドイツ。ナチスがユダヤ人を大量虐殺した事実は広く知られていますが、その残虐極まりない時代に、ユダヤ人ではなくても過酷な運命を強いられた人間たちがいました。
ユダヤ人がダビデの星、つまりは黄色い星を胸につけることを強要されていた同じとき、胸にピンクの星を付けることを強要され、虐殺されていった人たち。それは同性愛者だったのです。その数は実に25万~30万人にも及んだといいます。黄色の星の運命よりもさらに過酷な扱いを受けた人々の、知られざる事実。
この『BENT』は過酷な運命に翻弄された一握りの人々を描いた、いつの時代にも訴えかける究極の愛の物語です。

作:マーティン・シャーマン
翻訳:徐賀世子
演出:森新太郎
出演:佐々木蔵之介 北村有起哉 新納慎也 中島 歩
小柳 友 石井英明 三輪 学 駒井健介 / 藤木 孝

料金:8,800円(全席指定・税込)
U-25チケット:5,000円(観劇時25歳以下対象・当日指定席券引換・要身分証明書)
※U-25チケットは、チケットぴあ・前売り販売のみのお取り扱いです。
車椅子スペース:指定席料金より10%割引(付添者は1名まで無料・定員あり・要予約)
※車椅子スペースは発売日以降、ご希望日の前日19:00までに03-5432-1515(世田谷パブリックシアターチケットセンター)にてお申込みください。
※未就学児のご入場はお断りいたします。

お問い合わせ:パルコ 03-3477-5858

http://www.parco-play.com/web/play/bent2016/


■Profile

中島歩

中島歩(舞台『BENT』)1988年10月7日生まれ、宮城県出身。
モデルとして活動した後、美輪明宏主演舞台『黒蜥蜴』のオーディションに合格し、2013年に雨宮潤一役で舞台デビュー。2015年のNHK連続テレビ小説『花子とアン』では、仲間由紀恵演じる蓮子と駆け落ちする大学生役を演じて注目され、同年公開の初主演映画『グッド・ストライプス』ではTAMA映画賞最優秀新進男優賞を受賞した。2016年『ETERNAL CHIKAMATSU』、初の主演舞台『愛の眼鏡は色ガラス』をはじめ、俳優として舞台、映画、TVドラマで活躍するほか、2016年2月までNHK『とっておきサンデー』でアシスタントMCを務めるなど、活動の場を広げている。本年は舞台『怪談』(9月16日~20日)への出演も決定している。

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