OKWAVE Starsは、ここでしか読めない、俳優・女優、映画監督、アーティストへのインタビューと、彼らからの「質問」に「回答」できるOKWAVEの特別企画です。

Vol.592 女優・タレント 真境名ナツキ(『ハイヒール革命!』)

OKWAVE Stars Vol.592は『ハイヒール革命!』(2016年9月17日公開)にて自ら主演した真境名ナツキさんへのインタビューをお送りします。

Q 『ハイヒール革命!』映画化の経緯についてお聞かせください。

A『ハイヒール革命!』真境名ナツキこの映画のプロデューサーの方と一緒に食事をした時に「ニューハーフの映画を作ったら面白そうね」と。お酒の席のお世辞だろうと思っていたら、次に会った時には具体的な話へと進んでいて…。思い立ったら即行動の方だったようで、こうして映画のお話しがトントン拍子に決まりました。

Q 映画の内容についてはどのように決まっていったのでしょう。

A真境名ナツキ私の生い立ちを基に劇映画にするとのことでしたが、当事者である私が出た方が説得力が増すのではと思って、「出演したい」と言いました。そうしたら「それはいいね、ドキュメンタリーにしましょう」と言っていただけました。

Q 映画を通じて自分の過去と向き合うことはいかがでしたか。

A真境名ナツキつらい部分や思い出したくない過去もありましたが、今回の映画を通して過去と向き合うことで成長できたと思います。当時の同級生や先生とも話せたことで、これからの人生にすごく意味があることだったと思います。
出演していただくにあたって、友人を通じて連絡先をたどっていって、先生にメールを送ったりと不思議な感覚でした。実際に電話口でお話しした時は意外に緊張せずに話せたので、いまとなっては先生のことをちょっと悪者にしすぎてしまったかなとは思いました(笑)。

Q その再現ドラマパートでは濱田龍臣さんが演じられましたが、どのようにご覧になりましたか。

A『ハイヒール革命!』真境名ナツキ私の役を演じてもらって申し訳ないなと思うくらいの美少年でした。監督やスタッフの方々には段々と「似て見える」と言われて、私の中ではいまでも大事件で、一生の果報のような気持ちです(笑)。
私が話した内容に基づいて作られているので、映像を見て気持ちが過去に戻るような感覚になりました。先生役の方もそっくりでしたので、過去を思い出してちょっと悲しい気持ちもあり、再現していただいた嬉しさもあり、いろんな気持ちが入り乱れました。
こうして映画になったことで、それまでは過去を思い出すと暗い気持ちになったのが軽くなりましたし、今までのつらい出来事が少しは報われたなと思います。

Q 映画の中でも描かれる女子の制服を着て登校した初日はどんな気持ちでしたか。

A真境名ナツキ同級生や先生から受け入れられなかったらどうしようという気持ちや、母と一緒に勝ち取った権利なんだという誇らしい気持ちで、緊張と嬉しさや不安が入り乱れて、家から出るのにも勇気が入りました。いまでもかわいい服を着て家を出る時は同じような感覚になります。
学校に着いたら友達からは「似合っているね」と言われてホッとしたり、映画でも再現されていますが「スカートが短すぎる!」と先生に怒られたりしました。

Q 高校は開放的だったようですが、実際のところどんなところだったのでしょう。

A『ハイヒール革命!』真境名ナツキ定時制の高校でいろんな人がいました。隣のクラスには私から見たらおばあちゃんくらいの年齢の方もいましたし、ちょっと年上の方や、障がいや心に悩みを抱えているような人もいて、変わっているのは私だけではないんだなとも思いました。高校に通えたことで、友達やバレーボールに出会えました。かけがえのない高校生活でしたね。

Q LGBTという言葉や関心が少しずつ高まってきてはいますが、どのように感じますか。

A『ハイヒール革命!』真境名ナツキ私は結婚願望もありますし、実際に性別を変えて実現していくこともできると思っています。でも同性愛の方たちはそうすることはできないし、本当に認知されてきているのかなと思います。電車に乗っていると好奇の視線を感じたり陰口を言われることが普通にあります。メディアの露出は増えたし、一部の表面上では受け入れられているように思いますが根本的にはまだまだだと思います。就職でも同じ能力なら先に落とされるだろうなと思いますし、世の中では認めていると言いつつも壁を感じるので、どこがゴールなのかは難しいなと思いますが、私はまだLGBTへの世間の理解はまだあまり感じないです。

Q 今回の映画を通して、“母の力”の素晴らしさも伝わってきますが、ご自身ではその点についてはいかがでしょうか。

A真境名ナツキ私は母が特別だと思ったことがなく、認めてくれるのが普通だろうと思っていたところがあります。でも、友達や出演していただいた方たちからは「お母さんはすごいね」「私のお母さんはそんなことはなかった、いつかは男に戻ってくれると思われている」と言われました。全部認めてくれる母の偉大さを今回の映画を通じて改めて感じましたし、改めて感謝もしました。

Q 真境名ナツキさんからメッセージをお願いします。

A真境名ナツキLGBTという言葉で括るのもあまり好きではありませんが、トランスジェンダーと呼ばれる人は世の中にたくさんいます。今回、映画を通して私という一つの例を世の中の人に知ってもらえればと思います。LGBTの方に限らず、悩みを抱えている全ての方に『ハイヒール革命!』を観ていただければうれしいです。また、自分の家族がLGBTかもしれないと悩んでいる方にも観ていただきたいです。

Q 書籍「ハイヒール革命~性を変える。体を変える。アタシは変わる。」についてもご紹介をお願いします。

A真境名ナツキ書籍の方では私の人生を通して、なにか困難があっても前向きに生きられるよ、ということを伝える内容になっています。人と違ってもいいよ、ということを明るい内容で書きました。

Q真境名ナツキさんからOKWAVEユーザーに質問!

真境名ナツキあなたにとっての最近起こった「革命」はありますか?

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■Information

『ハイヒール革命!』

『ハイヒール革命!』2016年9月17日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国順次公開

真境名ナツキ(まじきななつき)、29歳。(本名:真境名 薫)
その瞬間は小学校に入学する時に訪れる。真っ黒なランドセルをプレゼントされた時、愕然とした。説明のできないモヤッとした違和感が残る。女子の制服を着たくても先生にすら理解してもらえない抑圧された中学時代から一転、女子バレー部キャプテンとして活躍する劇的な高校生活。
家族の優しさに支えられ、なりたい自分へ近づくために七転八倒。思春期に様々な障害を乗り越えてきた彼女は、コンプレックスをいかにして自分らしさに変えたのか?より美しくなるためにどう生まれ変わってきたのか?10代の終わりに決心した難しい手術は本来の自分を勝ち取るための、まだほんの始まりにすぎなかった。

出演:真境名ナツキ 濱田龍臣 藤田朋子 西尾まり
監督:古波津陽
配給・宣伝:新日本映画社

公式サイト:http://highheels.espace-sarou.com/

©2016「ハイヒール革命!」製作委員会

「ハイヒール革命~性を変える。体を変える。アタシは変わる。」

「ハイヒール革命」廣済堂出版 1,300円+税 発売中

小さな革命を自らおこすことで、人は誰でも変われる! そして人との違いは素敵な「個性」なのだと思える、元気の出る1冊。

 

 

 

 


■Profile

真境名ナツキ

真境名ナツキ(『ハイヒール革命!』)1987年8月26日生まれ、東京都出身。
男性の体で生まれながら、心は女性という「性同一性障害」を抱えながらも家族の理解を得ながら成長する。しかし、社会の常識との違和感は拭えず、中学生時代に起こした『革命』がメディアでも紹介され話題に。2016年映画『ハイヒール革命!』で主役として映画デビュー。現在は女優・タレントとして活動。

http://ameblo.jp/maji-natsu-bubuko/