話題の映画などの作品にまつわる、俳優・女優、映画監督、アーティストら“Stars”へのインタビューと、彼らからの「質問」に「回答」できるOKWAVEの特別企画です。

Vol.670 映画監督 ディーン・イズラライト(映画『パワーレンジャー』)

OKWAVE Stars Vol.670は映画『パワーレンジャー』(2017年7月15日公開)のディーン・イズラライト監督へのインタビューをお送りします。

Q 監督も子どもの頃に母国の南アフリカで「パワーレンジャー」を観て育ったそうですが、この新しい『パワーレンジャー』の映画化プロジェクトに関わることになった経緯をお聞かせください。

Aディーン・イズラライトプロデューサーのひとりが私の前作の『プロジェクト・アルマナック』を観てくれていました。それで連絡をいただいてミーティングを持ちました。その後、脚本の第一稿を送ってもらいました。私以外にも8、9人の監督に送られていたようです。初稿を読んだ時に内容はもっと練られていく必要があると感じましたが、作りたいのはキャラクターが中心の映画なんだと思いました。スーパーヒーローの部分には、そのキャラクターの旅路の暗喩になりうる要素があることが分かって、非常にワクワクしました。これは今までとは違ったスーパーヒーロー映画が作れるぞと思って、一大プレゼンテーションを用意して、監督の座に着くことができました。

Q その一大プレゼンテーションの内容を少し教えていただけますか。

Aディーン・イズラライトキャラクターボードにそれぞれのキャラクターをどうやったらもっと現代的になるかを詳しく書きました。そして出て来るゾードンの宇宙船の設定などを話しつつこの世界観はどういうものかを説明しました。絵コンテを描いてアニメ風のものも作ってアクションがどのようになるのか、そのトーンはどういう感じになるか、どうやればそのアクションシーンが作ることができるかも話しました。すごく細かく考えてプレゼンテーションを行いました。

Q 5人のキャストの印象と、どんなところを期待しましたか。

Aディーン・イズラライト何百人もの方をオーディションしましたが、そのキャラクターの精神を体現している人は見ればすぐ分かるんです。そういう人と出会った時は非常に興奮しましたね。だから、一次オーディションでこの人かな、ということは大体分かります。ただ、その5人が集まった時の5人の化学反応がちゃんと合うといいなと願うばかりでした。
彼らに期待したのは、どのシーンでもリアルなものを出してほしい、ということでした。どのシーンも自然な感じにしたかったんです。いかにも演出しました、という風に見られるのは嫌だったので、どのシーンの撮影もハードだったと思います。というのは、私はベストを求めてテイクごとにカメラの位置さえも変えてしまうこともありましたので、キャストも次はどうなるのか、ちゃんと見ていないとついて行けなかったと思います。
撮影期間は65日間でした。もしかしたら短いとは思えないでしょうけれど、この規模の映画ではかなり短かったので、1日12時間、時には14時間以上も働かなければならない、ハードな撮影でした。

Q 水に入るシーンも多かったですよね。

Aディーン・イズラライト水中の撮影には2日間かかりました。1日に何時間も水中にいて、息を止めたり、動いたりしなければならなかったのでみんな大変だったと思います。

Q 5人の成長物語としての側面が強く出ていますが、監督はどのように描こうとしましたか。

Aディーン・イズラライト脚本家と『ブレックファスト・クラブ』を今作るとしたら、若者はどんな悩みを抱えているのだろうという話をして、この映画は2017年の若者の悩みをリアルに描くものにしようと決めました。キャラクターの初期設定自体はいかにもスーパーヒーローものに出てきそうな典型的なものです。アメリカンフットボールのスター選手、学園の女王的存在、という初期設定をひねって、アメフト選手から転落した人物、女王蜂的な立場から一転していじめられている人物、といったように、誰もが悩みを抱えている人物にすることが重要なことでした。

Q アクションシーンはパワーレンジャーに変身してのバトル、マシン・ゾードに乗ってのアクション、最後にはメガゾードでのロボットバトルと、盛りだくさんのアクションが繰り広げられますが、どうまとめようとしましたか。

Aディーン・イズラライトアクションシーンもなるべくリアルに感じてもらえるようにと考えました。もちろん、恐竜の形をした乗り物に乗って戦うというのは普通にはありえないことですが、それをリアルに感じてほしいと思いました。恐竜型のマシンに乗った10代の少年少女たち、ということをちゃんと感じてもらえるようにしました。ですので、内側から外側への構築であって、外見からの構築ではありませんでした。カメラ位置もシーンに没入できるような、キャラクターの視点からのカメラを意識しました。観ている方もそのアクションシーンに入っていけるようにしました。巨大なメガゾードが戦うスペクタクルなシーンのスケール感もそのように出したいと思いました。

Q 「パワーレンジャー」のみならず、その基になっている日本の「スーパー戦隊」を彷彿させるシーンも見受けられましたが、「スーパー戦隊」のことも意識されたのでしょうか。

Aディーン・イズラライト「パワーレンジャー」や「スーパー戦隊」になるべく敬意を払う、ということが私たちにとって大事なことでした。昔からのファンの方が大事にしてくれるような、ある種のノスタルジックな感覚になれるような作品を目指しました。
それと、私自身は「スーパー戦隊」そのものにはあまり詳しくはありませんが、これまでの「パワーレンジャー」(「Mighty Morphin POWER RANGERS Yr.1」)のいろいろな要素をイースターエッグ的に入れ込みました。通りの名前やアルファ5の台詞にはそういった要素があるのでぜひ探してみてください(笑)。

Qディーン・イズラライト監督からOKWAVEユーザーに質問!

ディーン・イズラライトもし続編があるとしたら、どの「パワーレンジャー」シリーズ作品を基にした映画が観たいですか。

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■Information

『パワーレンジャー』

2017年7月15日(土)日本上陸!

遡ること時は紀元前。古代の地球で世界の運命を決する、大きな闘いが終焉を迎えていた。
ある5人の戦士たちによって守られた地球。そこにはやがて新しい命が芽生え、物語は現代に帰ってくる。
小さな町、エンジェル・グローブで暮らす5人の若者たち。互いを知りもしなかった彼らがある日偶然にも出会い手にしたのは、超人的なパワーだった。それは、星の生命を守る5人の戦士=パワーレンジャーの力。彼らは、かつてパワーレンジャーの1人として世界を守っていたゾードンと、機械生命体・アルファ5と出会い、古代の地球で封印された悪の戦士=リタ・レパルサによって地球が危機にさらされていることを知る。
しかし彼らは、突然降りかかった自分たちの運命を受け入れられず、与えられた力で“変身”することができずにいた。残された時間はあとわずか。果たして彼ら普通の高校生に、この世界を守ることができるのか?世界のために、仲間のために、5人が真に結束するとき…、ついに“その力”が目覚める。

監督:ディーン・イズラライト
キャスト:デイカー・モンゴメリー/ナオミ・スコット/RJ・サイラー/ベッキー・G/ルディ・リン/ビル・ヘイダー(『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』)/ブライアン・クランストン(『GODZILLA』『トータル・リコール』)エリザベス・バンクス(『スパイダーマン』、『ピッチ・パーフェクト』シリーズ)

吹き替え:勝地涼/広瀬アリス/杉田智和/水樹奈々/鈴木達央/沢城みゆき/山里亮太/古田新太

公式サイト:http://www.POWER-RANGERS.jp
公式Twitter:@PowerRangersJP #パワレン
公式Facebook:https://www.facebook.com/PRMovieJP

(c)2017 Lions Gate TM&(c) Toei & SCG P.R.


■Profile

ディーン・イズラライト

南アフリカ出身。
ロサンゼルスのアメリカン・フィルム・インスティテュートで映画、演劇、文学を学び、美術学修士号を取得。2014年、自ら脚本を書き上げたパラマウント映画配給のタイムトラベル・アドベンチャー『プロジェクト・アルマナック』(日本未公開)で監督デビューを果たし、数々の映画祭で上映。3つの学生エミー賞などを受賞した。本作が2作目の映画監督作となる。