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OKWave > OKStars> Vol.73 映画監督 ルイ・ルテリエ

古代ギリシア神話をテーマに「人間」「神」「悪魔」の壮絶な戦い、そして神の子でありながら人間として育てられたペルセウスの葛藤と生き様を描くアクション・アドベンチャー超大作『タイタンの戦い』。主演には『アバター』のサム・ワーシントン。3D映画の申し子ともいえるサム・ワーシントンら豪華キャストがギリシア神話を代表するシンボリックなキャラクターとなって壮絶かつ迫力の戦いを繰り広げます。3Dでの上映は、神話の世界をより畏怖と恐怖に満たして観る者を引き込んでいく…。
「OKStars 10 QUESTIONS」第73回目には、『タイタンの戦い』ルイ・ルテリエ監督が登場。作品に込めた思いや見どころを語っていただきました。

『タイタンの戦い』で描こうとしたことは?
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ギリシア神話でおなじみの神々が出てきたり、様々なクリーチャーや怪物も出てくるけれども、描きたかったのはヒューマンストーリー。神と人間の間で揺れ動きながら成長するペルセウスの成長物語なんだ。

戦闘シーンやアクションシーン満載ですが、こだわったところは?

スコーピオンやクラーケンとの戦い等、様々なアクションシーンがあるけど、オリジナル版(※1981年公開の同タイトル)でも好きなシーンでもあるメデューサのシーンにはとにかくこだわったよ。

同様にお気に入りのシーンは?
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やはりメデューサのシーンだね。
このシーンはオリジナル版とは違った動きにしたいと思って作ったんだ。
メデューサは蛇の怪物なのですごく色々な動きができるよね。人間が彼女の宮殿に入ったら、そこはとても動きにくいところなんだ。そういうセットを作って、上下の動きや、とくにメデューサの動くスピードを意識したんだ。他の怪物もそうなんだけど、それぞれの怪物の行動には彼らなりの目的があるはず。メデューサの場合には美しい女性だったのがあんな姿になってしまったんだ。だから男への復讐心は一生かかっても満たされないものなんだ。それで彼女は男たちを自分の巣に誘い込む。そういった背景がある中で、中に入った一行が多くの犠牲を払うことになるんだけど、あのシーンは実は最初に撮影したんだ。だから演じた俳優たちがお互いのことをそんなに知っているわけではないんだけど、ストーリー上はお互いのために協力し合ってここまで来たので、あのシーンでは、お互いが犠牲になって勝利を掴むということを表現するのが難しかったね。

主演のサム・ワーシントンに求めたことは?

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例えばの話だけど、もしこのストーリーでブラッド・ピットが主演だったら、見る前にどんな結末か分かっちゃうよね。僕が求めていたのは、勇気があるのと同時に、心のなかに何か脆い部分を持っている人物だった。身体的にも精神的な要素でも、最後のところでこの人は成功するのかなと観ている人が疑ってしまうような雰囲気を求めていたんだ。サム・ワーシントンには、単に自信にあふれていて、見た目も格好良く、地に足の着いたところではなく、オーストラリア人特有のカリスマ性と脆さを感じさせる部分があったんだ。例えるならメル・ギブソンのようなね。カリスマ性がありながらもしかしたら壊れてしまうんじゃないかと思わせるものを持っていたので適役だったよ。

ペルセウスのような生き方を監督はどう思いますか

ペルセウスは平凡な人生を過ごしたら、腕のいい漁師だっただろうね。だけど彼の運命が彼を英雄にするべく旅立たせたんだ。そして最終的にはペルセウス自身が英雄であることを受け入れてああいう結末になったんだと思うよ。

ペルセウスは冒険を終えてひとつの結末を迎えますが、彼のとった選択や今後のゼウスとの関係についてはどうなると思いますか?
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まず、この映画でペルセウスの人生のすべてを描いたわけではないんだ。
とくに、アンドロメダとイオという2人の女性については、ペルセウスが育った人間の世界と、本来属する神々の世界それぞれの象徴として描いたところがある。ペルセウスはいずれは選ばなければならないんだけど、彼の立場に立ってみると、とにかく人生の変化が大きかったわけだから。そのためいろいろなことを受け入れたり、ロマンティックな気持ちになるまでには至っていないと僕は思うよ。

ルテリエ監督にとってギリシア神話という題材はどのようなものですか?
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ヨーロッパにおいてはギリシア神話はすべての教育の基礎になっているよ。ギリシア語やラテン語を学ぶ基礎でもあるし、哲学に入る前に子どもたちにいろいろなことを伝えるためのものとしても活用されている。人間はどういう時に葛藤を覚えるかとか、教育のあらゆるところで引用されて出てくるんだ。僕もそういう環境で育ってきたので、ギリシア神話はいわばテキストのようなものだね。

さて、本作は3Dというところで迫力も増していますが、それについては?

『タイタンの戦い』は最初から3Dで作っていないので、2Dから3Dへの変換は大変な作業だったよ。何せ1秒24フレームあるものを全部見なきゃならないんだからね!その分迫力のあるものになったと思うよ。

今後の映画は3Dという点についてはどうなっていくと思いますか?
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3Dは、『アバター』みたいな映画がそうだと思うけど、お客さんが映画館に来て、催眠術みたいに映画の中に引き込まれる、そういうツールの一つだとは思うよ。だけどそれが映画の最終的な形ではないと思う。行き着くところは、映画館にやってきて座席に座ったら、その映画の世界に入り込むような感覚になることだと思うけど、3Dがそういうところにいくわけではないだろうしね。だから全ての映画が3Dになるとは僕は思ってないよ。

最後にこのインタビューを読んでいるOKWaveのユーザにメッセージをお願いします。

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この『タイタンの戦い』はアドベンチャー大作であり、家族と忠誠心と運命を描いたヒューマンストーリーでもあるんだ。ギリシア神話の世界は壮大なので、僕たちも真正面からそれに取り組んだ。怪物たちは映画で描かれた中で最大級だし、しかも2つ3つではなく12種類も登場するんだ!僕たちが今まで見たことがない新しい世界を描いたから、観客のみんなにとってもずっと記憶に残る体験になると思うよ。

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■Information

タイタンの戦い

『タイタンの戦い』

2010年4月23日(金)丸の内ピカデリーほか全国ロードショー!

<3D版公開決定!日本語吹替版同時公開>

ギリシア神話の世界。そこでは、善と悪の境界線は存在せず、光と闇が入り乱れ、神々と人間、そして魔物たちが共存していた。ゼウス、ペルセウス、メデューサ、ペガサス、クラーケン、アンドロメダなど、誰もが知っているキャラクター達が、実在したかと見まがうほどにリアルな姿や、想像を絶する巨大な姿で激しく衝突!信じられないほど巨大な海の魔物クラーケンや、全長25mのメデューサ、人の10倍もあるスコーピオンとの大興奮のバトルが、あなたを待ち受ける!今こそ私たちに熱い興奮をもたらす一大エンターテイメントなのだ!

<STORY>

神々が君臨していた時代。熾烈な権力闘争の末、人間と王たち、そして王たちは神々と戦う事態に陥る。さらに神同士の戦いを招けば、世界は破滅を免れない。神々の王ゼウス(リーアム・ニーソン)の息子として生まれながら、人間として育てられたペルセウス(サム・ワーシントン)は、冥界の王ハデス(レイフ・ファインズ)に家族を奪われる。失うもののないペルセウスはハデスを倒し、危険を承知の上で世界を救うべく戦いに挑む。そして、忌むべき悪魔や恐ろしい獣たちとの禁断の肉弾戦が幕を開ける。この戦いで彼が生き残る道はただひとつ。神としての力を受け入れ、定められた未来に逆らい、自らの運命を切り開くことができるかどうかにかかっていた…。

公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/clashofthetitans/

ワーナー・ブラザース映画配給

(C) 2010 WARNER BROS ENTERTAINMENT INC AND LEGENDARY PICTURES

ルイ・ルテリエ

フランス・パリ出身。
幼少時より映画への関心を深め、18歳になるまでに短編映画で幾つかの賞を獲得し渡米、ニューヨーク大学の名門ティッシュ芸術学部で映画を学んだ。『エイリアン4』(1997年)、『ジャンヌ・ダルク』(1999年)、『ミッション・クレオパトラ』(2002年)などの制作助手、第二助監督を務めた後、『ダニー・ザ・ドッグ』(2005年)、『トランスポーター2』(2005年)、『インクレティブル・ハルク』(2008年)で監督を務めている。

ルイ・ルテリエ監督