OKWAVE Starsは、ここでしか読めない、俳優・女優、映画監督、アーティストへのインタビューと、彼らからの「質問」に「回答」できるOKWAVEの特別企画です。

Vol.771 イラストレーター グリヒル(TVアニメ「スペースバグ」)

OKWAVE Stars Vol.771はイラストレーターのグリヒル(ササキさんとカワノさんのユニット)にキャラクターデザインを手がけたTVアニメーション番組「スペースバグ」についてのインタビューをお送りします。

Q 「スペースバグ」に携わるきっかけについてお聞かせください。

Aササキトムス・エンタテインメントさんからある作品のキャラクターデザインで声をかけていただきました。その作品は私たちのテイストと合わなかったのでお断りすることになりましたが、その時に「私たちが得意なのは動物ものや子ども向け、明るいテイストのものです」とお伝えしたところ、この作品のお話をいただきました。

カワノ「スペースバグ」は明るくて冒険ものなので、自分たちが得意なものだと思いました。

ササキ最近はそういう作品はあまり見なくなったので、是非挑戦してみたいなと。

Q 虫が主人公でSF作品という本作にはどう感じましたか。

Aカワノ最初はびっくりしました。でも、企画書を読んだ時には面白そうだと思いました。

ササキ主人公を“蚊”にするというのが斬新だと思いました。脚本を拝見させていただいてまっすぐなテーマが感じられてとてもいいなと思いました。

Q 中尾監督からはキャラクターデザインをするにあたってどのようなお話があったでしょう。

Aササキ主要キャラクターとしてネムリユスリカのミッジ、コオロギのハカセ、クモのマルボの3人が出てくると聞きまして、そこからでした。

カワノキャラクターの性格などと、3DCGアニメとしては難しい表現もその時にお聞きしました。

Q キャラクターデザインにはどのくらい時間がかかるものなのでしょうか。

ATVアニメ「スペースバグ」カワノ何度もやり取りするので、結果的にはすごく時間がかかっています。最初にネムリユスリカのミッジを決めて、そこで世界観が決まってくるので、そこからは早かったです。

ササキ主人公のデザインが決まればそれに合わせてデフォルメの具合や世界観が決まりますので、まずはこの3人からしっかりと固めていきました。

Q これまでにこういったテイストの作品を手がけたことはありますか。

Aササキゲームのキャラクターを手がけたことがあります。ソニック・ザ・ヘッジホッグの短編アニメで、ソニック以外のキャラクターをデザインしました。自分の絵が3DCGになるとどうなるかというのはその時に経験しています。

Q キャラクターデザインでは、動きのどこまでをデザインするものなのでしょうか。

Aカワノ実際の動きはアニメーターの方の仕事になるので私たちはやりませんが、「歩く時におしりをぷりぷり動かす」といったことを表現していて、それに沿った形で作られていきます。

ササキデザインを出したあと、3DCGのモデリングをしていただいて、それを見て私たちがモデリングの画像の上から赤ペンで気になる部分を修正して、3Dの方にも反映してもらいました。その後の実際の動きや表情までは私たちはチェックしていません。私たちがキャラクターデザインで関わったアニメではだいたいそのような流れになっています。

Q キャラクターの着想はどのように得るのでしょう。

ATVアニメ「スペースバグ」カワノまずは写真などを見るんです。虫が苦手なのですが(笑)。

ササキじっと見ていると結構怖いですよね。だからあまりリアルにしすぎると視聴者の皆さんも気味悪がってしまうのでそうならないようにしていきました。

カワノもとの虫に倣って、足を6本にしてしまうとモンスターになってしまうので、人間のようなデフォルメをしたり。本物の虫はひっくり返すと気持ち悪いですよね(笑)。

ササキですので、そういう虫特有のフォルムをどれを残してどこをを削るのかそこが悩みどころでした。

Q 実際に動いているキャラクターを見ていかがでしたか。

ATVアニメ「スペースバグ」ササキキャラクターが動いていたり喋っているのは、やはり感動でしたね。

カワノ実は当初の企画段階では海外向けとのことだったので、日本での放送はないと思っていたんです。だから日本語で喋っていること自体が嬉しかったです。私たちが今までに手がけたアニメのキャラクターは殆どセリフを喋らないんです。今回は、声優さんの声が入ってキャラクターをより感じられたのが嬉しかったです。

Q グリヒルとして活動されるいきさつをお聞かせください。

Aササキもともとは美術系の短大の同級生でした。卒業後は2人とも絵とは関係ない仕事に就いていました。私は絵を描くことが好きだったので就職後もイラストやアニメの雑誌に投稿したりしていました。

カワノ私はパソコンで絵を描くことを始めて、早くソフトの使い方を覚えたかったので線画を自分で描かずに彼女からもらっていたんです。

ササキ私が描いた線画に色をつけてくれて、いいなと。

カワノそれでせっかくなので2人で描いた絵を公募しているところに出してみたのがきっかけです。そこから仕事に発展していきました。いまはアメコミの仕事が主体です。偶然ですがアメコミはペンシル、インク、カラー、セリフ入れなど分業制なんです。そのスタイルが私たちのやり方と合っていたんです。

ササキそれ以降は、私が作画を、彼女が彩色という分業になっています。

Q マーベルやディズニーの作品も手がけられています。

Aササキマーベルとの仕事のきっかけはネットでマーベルが日本人アーティストを募集していたんです。たまたまそれを見つけて、「2人で応募してみよう」と。もともとアメコミは好きだったのでチャンスかなと思いました。

カワノそうしたら「描かないか」とオファーが来たので「描きます」と(笑)。

ササキですので、その募集をたまたま見たのが運命でした。

カワノその後、マーベルがディズニーに買収されて、たまたま「スター・ウォーズ」のルーカス・フィルムもディズニーに買収されて、引き受ける仕事がディズニーつながりになっていくんです。マーベルで仕事をしていた編集の方がディズニーに就職して、私たちの絵を知っていたのでそこでも「描かないか」と声をかけていただきました。それらはほとんど日本では出版されていないのですけれども(笑)。

Q OKWAVEのユーザーでもイラストレーターになりたい、という質問をしている方が結構います。何かアドバイスをいただけますでしょうか。

Aササキ今ならSNSを使って自分の作品をどんどん出していくのが目に付きやすい方法だと思います。

カワノ海外の編集さんにお話を聞くと、pixiv等をすごく見ているそうなんです。

ササキtumblrやInstagramも見ていますね。そこでたくさん評価されている作品をチェックして、オファーもしているそうです。

カワノそれとマーベルと仕事をして感じたことですが、自分の色を持っていると武器になると思いました。何かに似ているのではなくて、その人独自のスタイルがあるといいと思います。

ササキアメコミをやりたいという日本の方は、わりと昔のマーベル作品のスタイルから影響を受けていらっしゃっていて、それよりは日本人が描ける絵を持っていった方が向こうでは受けるような気がしています。

カワノ結局、アメコミの絵を描けるアーティストはアメリカにたくさんいるので、自分のスタイルをしっかり持っているのがいいのだと思います。

Q グリヒルのおふたりからOKWAVEユーザーにメッセージ!

Aカワノデザインしたのは虫ですけれど、とっつきやすく作りました。キャラクターとしてはミッジは元気でまっすぐな性格なので誰が観ても、誰と観ても(笑)安心できると思います。

ササキ作品自体がワクワクする冒険ものですが、所々に謎がちりばめられていて大人にも楽しんでいただけるような作品に仕上がっていると思います。

カワノ今はあまりないジャンルだと思いますので、そんな王道アニメを楽しんでいただけたらと思います。

QグリヒルさんからOKWAVEユーザーに質問!

グリヒル今度、アメリカの10代向けのコミックスを担当することになったので、高校生、大学生の間で何が流行っていたり興味があるのか、友だち同士でどんな話をしているのか知りたいです。

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■Information

「スペースバグ」

TVアニメ「スペースバグ」2018年7月8日(日)よりTOKYO MXにて放送スタート
毎週日曜 あさ10:30〜(1話/約11分・2話ずつ放送)

遥か未来…人類の宇宙開発は目覚ましい進歩を遂げ、宇宙は遠く太陽系の外側にまで開拓を広げつつあった。だが、謎の原因により宇宙ステーションのコンピューターが突然暴走。滞在することが困難になった人間たちは、宇宙船を捨てて地球へ帰還してしまう。
取り残されてしまったのはネムリユスリカのミッジと、コオロギのハカセ、クモのマルボ。同じく取り残されていた、虫を食べたくて仕方がない食欲旺盛なカエルのゲロッパたちに見つかってしまう。ゲロッパたちに追われながらも、ミッジ、ハカセ、マルボは、地球に還るために宇宙ステーションからの脱出を試みるが…!?
宇宙を舞台に小さな虫達が“生きる力”で様々な困難を乗り越える壮大な冒険譚!そして明かされるコンピューターの暴走の真実とは…!?

CAST
ミッジ:小川夏実、ハカセ:丸山智行、マルボ:佐野康之
ゲロッパ:藤原貴弘、イトー:落合弘治、カトー:田中英樹
エレン:ブリドカット セーラ 恵美、ワン:堀越富三郎

STAFF
脚本:中尾浩之
監督:中尾浩之 / YOON Yoo-Byung
キャラクターデザイン:グリヒル
音楽:戸田信子・陣内一真
アニメーション制作:W.BABA / P.I.C.S.
企画:トムス・エンタテインメント
協力:トムス・ジーニーズ
製作:SPC/トムス・エンタテインメント / W.BABA

オープニングテーマ:「THE JOURNEY HOME」ウォルピスカーター
エンディングテーマ:「星の数だけありがとう」上月せれな

http://www.spacebug-special.com/
Twitter:https://twitter.com/Spacebug_jp

【配信情報】
・「dアニメストア」7月8日(日)より配信開始
・「dTV」7月8日(日)より配信開始
・「FOD」7月8日(日)より配信開始
・「あにてれ」7月8日(日)より配信開始
・「J:COMオンデマンド」「ビデオパス」7月9日(月)より配信開始
・「バンダイチャンネル」7月9日(月)より配信開始
・「U-NEXT」7月9日(月)正午より配信開始
・「アニメ放題」7月9日(月)正午より配信開始
※配信開始日は変更となる可能性がありますので、あらかじめご了承ください。


■Profile

グリヒル(Gurihiru)

グリヒルは作画担当のササキとカラリストのカワノのユニット名。
主にアメリカのコミックアーティストとして執筆する傍ら、日本国内では書籍、ゲーム、アニメなどのイラストレーターとして活動中。
MARVELでの代表作「グウェンプール」、「パワーパック」のほかウルヴァリン、スパイダーマン、キャプテンアメリカなど人気作品の作画を手掛ける。
また、ピクサーによる映画「メリダと恐ろしの森」のその後の話を描いた児童小説のカバー・挿絵やディズニー映画「ズートピア」のコミックを担当するなど、数多くの作品を手掛ける。
今年公開予定のピクサー映画『インクレディブル・ファミリー(原題:Incredibles 2)』の絵本でもアートを担当。

https://gurihiru.tumblr.com/
https://twitter.com/Gurihiru