Vol.904 モデル/女優 モトーラ世理奈(映画『風の電話』について)

モトーラ世理奈(映画『風の電話』)

OKWAVE Stars Vol.904は映画『風の電話』(2020年1月24日公開)主演のモトーラ世理奈さんへのインタビューをお送りします。

Q オーディションを受けて主演に選ばれたそうですね。

A映画『風の電話』モトーラ世理奈オーディションの話をいただいて台本を読みましたが、自分にはつらすぎてなかなか読み進められませんでした。1回目のオーディションも自分のつらい気持ちが先に出てしまいました。それでも2回目に呼んでいただけたのでチャンスがあるのかなと思って。2回目は台本のない即興芝居で、初めての経験でしたが、自分に合っていると感じました。その2回目の時には諏訪敦彦監督ともよく話ができたので、この映画に携わりたいと思うようになりました。それで主演に決まったのでやはり嬉しかったです。

Q 即興芝居の方が自分に合っていると感じたのですね。演じたハル役についてどのように役柄を作っていったのでしょう。

Aモトーラ世理奈今回のような台本がないやり方はハルの役に入りやすかったです。
私は震災でハルのような経験はしていないので、家族を失っているハルの気持ちを理解するのは難しかったです。でも、震災が起こる前はハルも普通の女の子だっただろうし、きっと家族のことを好きで大切に思っていたことは私も一緒なので、それをいつも思いながら演じました。
とくにハルが大槌の自宅に帰り着いた時と、<風の電話>のシーンを演じる前は不安が大きかったです。でも、どのシーンも始まる前に監督は私にじっくり考える時間を作ってくださいました。監督は役者と一緒にどうしたいかを考えてくださる方でした。

Q 錚々たる共演者の方々とのお芝居はいかがでしたか。

A映画『風の電話』モトーラ世理奈撮影は広島から岩手の<風の電話>に向かって順撮りでした。私と撮影スタッフさんは常に一緒なので、本当に旅をしているように撮影は進んでいきました。最初に三浦友和さん演じる公平さんと会って、ハルを笑って見送っていただいて。それで三浦さんともお別れになってしまったのでやっぱり寂しさがありました。続いて、ヒッチハイクで出会う姉弟のシーンがあって、その姉弟を演じられたお二人ともお別れをしてまた寂しくなって。そんな風に出会いと別れを繰り返して本当に旅をしているような感覚でした。

Q 西島秀俊さんとの共演はいかがでしたか。

Aモトーラ世理奈撮影の時には西島さんとはほとんど喋っていないんです。撮影後にお会いした時に、「普段は役者同士で話して距離を詰めるけれど今回はその必要がないと思った」と仰っていました。私も現場では役者同士はあまり話さない方がいいのかなと思って話さずにいたのですが、役者同士の距離感が森尾とハルの距離感となった時に絶妙だったので、とても良かったなと思います。

Q 即興でのお芝居を相手と合わせるのにはどんな準備をしましたか。

A映画『風の電話』モトーラ世理奈この映画の撮影ではシーンをどうするかまずみんなで話し合いました。役者と監督が毎回そんな風に話し合いながら作ることは初めてだったので、みんなでひとつの作品を作っているという気持ちになれました。

Q 序盤の感情を爆発させるシーンはいかがでしたか。

Aモトーラ世理奈公平さんに助けられる前にハルが初めて感情を爆発させるシーンですが、演じる前にいろいろ考えすぎてしまって、一人で悩んでいました。見かねた監督が声をかけてくださったので、「言いたいセリフがあるけれど、<風の電話>のシーンでそれを言いたいので悩んでいる」と伝えたら、「<風の電話>のところに行った時にそのセリフが言いたいかは分からないよ」と言われて。確かにいま言いたかったら言えばいいと思えたので、それで演じることができました。

Q 撮影中に印象的な出来事などはありましたか。

Aモトーラ世理奈広島から岩手までいろいろなところで撮影させていただきましたが、公平さん、森尾、西田敏行さん演じる今田さんの自宅は実際のお家をお借りしての撮影でした。その家に住んでいらっしゃる方や近所の方から差し入れをいただいたり優しくしていただいて嬉しかったです。協力してくださる方がいて映画ができているんだという気持ちになりました。
それと最初の広子叔母さんと暮らす広島の撮影の時に呉の町を堪能できたのは良い思い出です。

Q <風の電話>のシーンはまさに旅の集大成ですね。

A映画『風の電話』モトーラ世理奈不安だったので、事前に言うことを考えたり練習したりもしました。監督からは「一度紙に書いてみて」と言われたので、書いたものを見せたらそれ以降は何も言われなくて。そのうちに、事前に練習していることとその時に出てくる言葉は絶対違うから準備していくのも違うなと思うようになりました。だから本番で<風の電話>の中で喋った言葉はハルとして長い旅をしてきて最後に出た言葉です。
<風の電話>のある電話ボックスには撮影で初めて中に入りました。あの時はハルとしてあの場にいてハルとしての言葉を発したので、今度は私自身としてもう一度行ってみたいなと思っています。

Q 本作に携わったことで新しい発見などはありましたか。

Aモトーラ世理奈震災があった場所に実際に行ってみないと、今どうなっているのか分からなかったし、8年経っても何も変わっていないことがあるということに衝撃も受けました。普段は東京にいて身近にはないことだけれど、地続きにつながっていることだから、知ることは大事だと思いました。クルド人の方々が置かれている状況も知らなかったので、この映画を通じて考えることがたくさんありました。あのシーンでは1時間くらい長回しで皆さんが自分たちの思っていることをずっと話しています。話が弾んで打ち解けたので、つい素の私自身が出てしまいそうにもなりました。ハルにとっても家族の写真を自分から見せたり、本当の自分を少し取り戻せるシーンでもあるんです。

Q モトーラ世理奈さんからOKWAVEユーザーにメッセージ!

この映画はハルと一緒に旅をしている気持ちになって観てほしいです。

Qモトーラ世理奈さんからOKWAVEユーザーに質問!

モトーラ世理奈皆さんは春菊は好きですか?私は大好きです。この季節は鍋に欠かせないです。

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■Information

『風の電話』

2020年1月24日(金)全国ロードショー

17歳の高校生ハルは、東日本大震災で家族を失い、広島に住む伯母、広子の家に身を寄せている。心に深い傷を抱えながらも、常に寄り添ってくれる広子のおかげで、日常を過ごすことができたハルだったが、ある日、学校から帰ると広子が部屋で倒れていた。自分の周りの人が全ていなくなる不安に駆られたハルは、あの日以来、一度も帰っていない故郷の大槌町へ向かう。広島から岩手までの長い旅の途中、彼女の目にはどんな景色が映っていくのだろうか。
憔悴して道端に倒れていたところを助けてくれた公平、今も福島に暮らし、被災した時の話を聞かせてくれた今田。様々な人と出会い、食事をふるまわれ、抱きしめられ、「生きろ」と励まされるハル。道中で出会った福島の元原発作業員の森尾と共に旅は続いていき…。そして、ハルは導かれるように、故郷にある<風の電話>へと歩みを進める。家族と「もう一度、話したい」その想いを胸に。

出演:モトーラ世理奈、西島秀俊、西田敏行(特別出演)、三浦友和
監督:諏訪敦彦
配給:ブロードメディア・スタジオ
配給協力:イオンエンターテイメント

公式HP:http://kazenodenwa.com/

(C) 2020映画「風の電話」製作委員会


■Profile

モトーラ世理奈

モトーラ世理奈(映画『風の電話』)1998年10月9日生まれ、東京都出身。
2015年、雑誌『装苑』でモデルデビュー。以降、数々のアパレルブランドやファッション雑誌を飾る。演技にも興味を持ち、2018年、映画『少女邂逅』で女優デビュー。2018年、NHKドラマ『透明なゆりかご』での演技で視聴者に大きな印象を残す。2019年、映画『おいしい家族』、映画&シンドラ&Hulu『ブラック校則』に出演。2020年は1月18日公開『猫、かえる』、2月22日公開『恋恋豆花』が控えるなど、今後さらなる活躍が期待される注目の新人女優である。

http://www.box-corporation.com/serena_motola
https://www.instagram.com/sereeeenam/

 

ヘアメイク:村上綾
スタイリスト:山本マナ